冬至の時期の景色

12月になると、かわいい動物がカボチャを食べたり、お風呂に入る映像を見かけませんか?

これは「冬至」の風景を伝えるもので、日本ならではの風物詩の一つ。「冬至」は冬の行事であり、昔から受け継がれているものでもあります。

しかし冬至とはどういうもので、何を行う日なのかを知っていますか?冬至はヨーロッパなどの海外でも特別な日なんですね。

  • 冬至とは?
  • 2023年の冬至はいつ?
  • 冬至に食べられるものは?
  • 冬至に行われる各地の風習やお祭り

といったことについてまとめてご紹介します!

冬至とは何?

一年で一番昼間が短い日

冬至とは二十四節気の一つで、日の出から日の入りの時間が一番短くなる日のことを言います。

二十四節気とは、一年を二十四等分にする暦の一つで、季節と深い関わりのあるもの。特に夏至は、冬至とは逆に日中が一番長い日となります。

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冬至の日中が短いのは、太陽が一番低い位置までしか登らないからです。これは地球の回転軸が、太陽に対してやや傾いているため。そのため1年の間には太陽に光が当たる時期に周期が生まれ、最も日が長くなる夏至もあれば、その逆に最も日が短くなる冬至もあるわけです。

ちなみに「冬至」は英語で言うと「the Winter solstice」。直訳すれば「冬に至る日」ということになりますね。

冬至のイメージ

2023年の冬至はいつ?

2023年の冬至は12月22日

2023年(令和5年)の冬至の日は、12月22日(金)

この冬至の瞬間の定義というのは、「天の太陽黄道が、270度の地点通過した瞬間」です。地球から見た時の太陽が一年掛けて動く周期を、天の太陽黄道とよんでいます。

この黄道を春分の地点を0度として360度で分けた時に、270度となるのが冬至の地点なんですね。

そして、

  • この270度の地点を通過した瞬間が「冬至点」
  • 冬至点となった時間を含む1日が「冬至の日」

となるんですよ。

すぐわかる冬至の日の算出法

太陽黄道が通過した瞬間が冬至と言われても、ピンとこないかも知れません。そこで簡単な計算方法で、冬至がいつなのか?を算出する方法を紹介します。

まず2199年までの間は、冬至は12月21日か22日のどちらかとなります。そのうち2027年までの間は、4年に1度12月21日となり他の年は22日になります。

どの年が21日になるのかは、その年の西暦を4で割ると判明します。

  • 4で割った余りが1・2・3…12月22日
  • 4で割った余りは無し…12月21日

が冬至の日です。

つまり、うるう年の年であるオリンピックイヤー(2020年、2024年)は、冬至の日は12月21日、その他の年は12月22日が冬至の日になるわけですね。

*2028年以降になると、また計算式が変わってきます。

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冬至に食べられるものは?

カボチャ

冬至に食べると良いとされる食べ物で、もっとも有名なのがカボチャ

実はかぼちゃは冬の野菜ではなく、夏から秋にかけて収穫される野菜。収穫後も長く保存が可能なため、昔から野菜不足になりがちな冬の強い味方となっています。

カボチャを冬至に食べると、

  • 風邪をひかない
  • 中風(現在の脳溢血など)にならない

と言われています。

実際にカロテンやビタミンC、ミネラルが豊富なので積極的に食べたいですね。

かぼちゃ

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「と」や「ん」つく食べ物

冬至には「と」のつく食べ物を食べると、健康になれると言われています。

  • じょう
  • ウガラシ
  • うがん(カボチャの別名)

などが、「と」のつく食べ物の代表格。

特に豆腐は「湯豆腐」にしたり、鍋に入れてて食べると体も温まりますよ。

また地域によって材料と味付けが違いますが、「いとこ煮」を冬至に食べる風習も。小豆とカボチャを醤油味で煮たものが一般的ですが、北陸では根菜類と小豆などを煮たものがあります。

いとこ煮は体が温まって美味しいので、冬至の食卓に加えたいですね。

*電子レンジとゆであずきを使うと、いとこ煮も簡単なんですよ!

さらに一部地域では、冬至には最後に「ん」がつく食べ物を食べる風習もあります。

例えば、

  • ぎんな
  • れんこ
  • うど

などですね。

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冬至に行われる風習やお祭り

ゆず湯に入ろう

ゆず

冬至に柚子(ゆず)を浮かべたお風呂に入ると、病気にならないと言われています。

また冬至と湯治の語呂合わせから、湯治(とうじ)後に、融通(ゆーずー)の効く体になるとか。

江戸時代からのいい伝えですが、江戸っ子らしい洒落っ気ある話ですね。

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冬至祭とクリスマス

冬至には、全国各地の神社で「冬至祭」が行われます。

特に有名なのが、東京新宿にある穴八幡宮(東京都新宿区西早稲田2-1-11)。財宝のご利益がある「一陽来復のお守り」が領布されます。

海外でも冬至にまつわるお祭りがあり、北欧では「ユール」と呼ばれる冬至祭が行われます。これはユールログと呼ばれる巨大な薪を燃やし、悪霊を払いながらみんなで食事を楽むイベント。

ちなみに木の幹を模したケーキ「ブッシュドノエル」は、ユールログの名残の一つなんですよ。

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□Christmas Yule log recipe
https://youtu.be/GbjGalFvfAc

*美味しそうなブッシュドノエルですね!

北欧以外でも冬至後には太陽の力が強まる伝説があり、ヨーロッパ各地でお祭りが。

これらの風習を取り入れたのがキリスト教であり、キリストの生誕と結びついて、12月25日の「クリスマス」となったと言われています。

□UK: Pagans welcome winter solstice at Stonehenge
https://youtu.be/IoL1ky1dKgM

*イギリスのストーンヘンジで毎年行われている冬至祭の光景です。人が多いのにビックリですね!

美味しく冬を乗り切ろう

冬至は長い冬の始まりにある、短い昼と長い夜の一日。長く冷える夜を乗り切るには、暖かい食べ物とお風呂は欠かせません。

カボチャは栄養もたっぷりで、甘辛く煮付けたりスイーツにしても美味しい野菜。ゆずの香りで癒されるゆず湯は、疲れた体を芯から温めてくれます。

美味しい食べ物をしっかり食べて、これから続く冬を乗り切りましょう!