
ご先祖様がこの世に戻ってくるお盆では、特別な風習がいくつも存在しますが、「お団子をお供えする」というのもその一つです。精霊馬(しょうりょううま)や、送り火・迎え火などと合わせてお盆の風習として知られていますね。
「お盆のお団子」は、お供えする時期によって迎え団子、供え団子、送り団子と名前が変わっていきます。
そんな迎え団子、供え団子、送り団子、それぞれの意味や供え方について紹介していきます。我が家のお盆の風習を思い出しながら参考にしてくださいね!
お盆の団子は3種類ある
迎え団子・供え団子・送り団子の3種類!

お盆はあの世からご先祖様が戻ってきて、家族と過ごす期間のことを言います。そのためご先祖様をおもてなしするために、様々なお供え物を用意します。
普段から仏壇にはご飯やお花などをお供えしますが、お盆ではお団子をお供えすることがあります。
これが
- 迎え団子
- 供え団子
- 送り団子
で、お供えする時期によって名前が変わるんですね。
なぜお盆に団子をお供えするのか?
仏教の一部の宗派では、亡くなられた方の枕元に団子をお供えする「枕団子」という風習があります。あの世へ旅立つ途中に、お腹がすいたらいつでも食べられるようにお供するんですね。
またお釈迦様が悟りの境地に至った時に、ご飯の代わりに団子をお供えしたという由来もあります。そのためご先祖様が戻ってくるお盆でも、お団子をお供えするようになったという説もあります。
なぜお盆にお団子なのかというはっきりとした由来はなく、宗派によっては供えないこともあります。お団子は身近な食べ物で日持ちするため、お供えしやすいというのが選ばれたのかも知れませんね。
迎え団子とは?
お盆の初日にお供えする団子

「お迎え団子」は、お盆の初日にお供えするお団子です。地域によってお盆の地域は異なりますが、8月にお盆を行う地域なら「8月13日」にお供えします。
お迎え団子をお供えする目的ですが、あの世から戻ってきたご先祖様に食べてもらうためです。長旅の疲れをお団子で癒やしてもらい、お盆の時期を楽しく過ごす活力としてもらうんですよ。
あんこやたれをつけてお供え
迎え団子に使う団子は、串に刺さない丸い団子を使います。
何もつけない白団子を使う地域もあれば、あんこやタレで甘味をつけた団子をお供えする地域もあります。ピラミッド状に積み上げてお供えする地域もありますし、団子の数は「13個」と決められている場合もあるんですよ。
供え団子とは?
ご先祖様をおもてなしする団子

供え団子(お供え団子)は、お盆期間中にお供えするお団子です。8月にお盆を迎える地域ですと、8月14日・15日にお供えします。
お供えする目的ですが、この世で過ごすご先祖様にゆっくりしてもらうためです。
そのため地域によっては
- 落ち着き団子
- ゆっくり餅
と呼ぶところもあるんですよ。
おはぎをお供えする地域もある
供え団子に使う団子に決まりはなく、白団子・みたらし団子・あんこをつけた団子など様々です。基本的には丸めた団子を使いますが、串団子を使うこともありますね。
また団子ではなく「おはぎ」をお供えする地域もあるので、気になる方は年長者に確認しましょう。
送り団子とは?
お盆明けにお供えする団子

送り団子はお盆が明けた日の朝、またはお盆最終日にお供えする団子です。8月にお盆を迎える地域でしたら、8月16日の朝か8月15日ですね。
送り団子はあの世へ戻るご先祖様に、お土産として持たせるためにお供えします。団子は何もつけないい白団子が一般的ですが、これはあの世で好きなように食べてもらうためです。
供え方は地域によって異なり、ピラミッドのように積み上げたり、13個お供えするなど様々なんですよ。
お供えしたあとの団子はいつ下げるの?
迎え団子・供え団子・送り団子は、お供えした次の日に下げて新しい団子をお供えするのが一般的です。下げた団子に問題がなければ皆さんで頂いて、ご先祖様と気持ちを分け合いましょう。
またお供えして手を合わせたら、すぐに下げてみんなで食べても良いとする地域もありますね。
地域によってはお盆中は同じ団子をお供えする事もあり、その場合はお盆が開けたら仏壇から下げます。お盆中ずっとお供えした団子は衛生面で不安があるので、もったいないですが処分した方が安心ですね。
お団子でご先祖様をおもてなし
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お盆はご先祖様がこの世に戻るため、子孫である私達は様々な形でおもてなしを行います。お団子をお供えするのもおもてなしのためで、お供えするお盆の日によって、迎え団子、供え団子、送り団子・・・と名前が変わるんですね。
宗派や地域によってお供え方が違いますし、団子そのものをお供えしないこともあります。どんな形であれ先祖様をおもてなしする気持ちは変わらないので、丁寧に作りたいですね。
お供えしたあとはみんなで頂いて、ご先祖様とともに素敵なお盆を過ごしましょう。
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