お盆の準備には特別感があり、とくに盆提灯(ぼんちょうちん)の明かりは懐かしさを感じるもの。一方で身内が亡くなってはじめてのお盆を迎えるときは、いろいろな準備で忙しくなりますよね。
そんなお盆で使う盆提灯ですが、毎年同じものを使いまわしても大丈夫なのでしょうか。また古くなったり傷んでしまった盆提灯(ぼんちょうちん)は、どのように処分すればよいのか気になりませんか?
そこで、
- 盆提灯の処分方法
- 盆提灯は使いまわしてもよいのか
…について紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね!
盆提灯の処分方法について
盆提灯には2種類ある

盆提灯(ぼんちょうちん)と言われると、次の2つのイメージがありませんか?
- 白または透かし模様の入った和紙が貼られた提灯
「白提灯(しろちょうちん)」と呼ばれるもので、身内が亡くなってはじめて迎えるお盆(新盆・初盆)で飾られるもの。
- 表面に菊などの花が描かれ、中に明かりが灯る提灯(中で回転する仕掛けもある)
一般的な盆提灯で、毎年のお盆で飾られるもの。
「白提灯」も「一般的な盆提灯」も、飾るのはお盆に戻ってくるご先祖様をお迎えするため。「迎え火」や「送り火」と同じ目的で飾られ、お盆中は毎日明かりをともします。
明かりを灯す期間は地域によって異なりますが、お盆期間中の夕方から夜にかけてが一般的です。
※白提灯(しろちょうちん)とはこういうものですね。
基本は「お焚き上げ」
盆提灯の処分方法ですが、送り火の際に一緒に燃やす「お焚き上げ」で焼却します。また送り火を終えたあとに、改めて自宅でお焚き上げを行って燃やす方法も。
しかし最近の住宅事情では、ある程度の大きさのものを燃やすのは難しいこと。また焚き火そのものが禁止されている地域も多いため、すべてを燃やすのは難しいですよね。
お焚き上げはすべて燃やす必要はなく、盆提灯の一部を燃やせばお焚き上げをしたことになります。ですので、ろうそくを入れる部分「火袋」に、火をつけて少しだけ燃やせば大丈夫。
その後しっかり消火してから、地域のゴミ分別方法に従って処分します。もしゴミとして捨てるのが気になるなら、お清めとして塩をひとふりしてから処分すると安心ですね。
お寺に持ち込む
お寺によってはお焚き上げを行うところがあるため、菩提寺に確認してみるのはいかがでしょうか?
お正月明けなどに行われるお焚き上げ(どんと焼き)でも、盆提灯を受け付けてくれる場合もありますよ。
【参考記事】
どんど焼きの由来!いつ行われる?地域による呼び方の違いは?
ただし、大きな盆提灯は、環境問題や住宅事情などを考慮して断られることも。また盆提灯は仏教の行事で使用するものなので、「神社のどんと焼き」では受け入れていない場合もあります。
□増上寺 大晦日 お焚き上げ
*大晦日にお焚き上げを行う増上寺でも、お守り程度の小さなもののみの受付となっています。
仏壇店に持ち込む
盆提灯を購入した仏壇店に相談すると、引き取ってくれることもあります。
菩提寺で受け付けていない場合は、仏壇店に相談してみるというのはいかがですか?
盆提灯は使いまわしていいの?
白提灯の場合
身内の方が亡くなってはじめて迎える、「初盆(はつぼん)」(あるいは新盆)では白提灯を使うことが多いです。こちらは初盆でのみ使うもので、次の年のお盆では使いません。
そのため、白提灯は基本的に初盆を終えた時点で処分します。
ただし地域によっては家紋入りの白提灯を用意し、翌年以降も使う場合も。宗派や地域によって対応は様々ですので、事前に年長者やお寺に確認すると安心ですね。
【関連記事】
新盆・初盆の読み方や迎える時に行う事。盆提灯はどうする?
通常の盆提灯の場合

家紋や絵が描かれた美しい盆提灯は、破損しない限りは毎年同じものを使用して大丈夫です。
地域によっては身内が亡くなられた際に、親戚・知人から盆提灯が贈られることが。その盆提灯を毎年飾ることで、ご先祖様や亡くなられた方と親戚・知人とのつながりも確認できるんですよ。
盆提灯はたくさん飾るのがよいとする地域もありますし、一対になるように飾ることが大切だという地域も。飾り方も含めて地域や宗派ごとの特色があるので、やはり不安なら年長者に確認すると安心ですね。
盆提灯を明るく灯してお迎えを
盆提灯はご先祖様をお迎えするために、お盆の期間の灯す明かりのこと。またお盆の最終日に灯すことで、ご先祖様をお見送りする目的もあるんですよ。
真っ白な「白提灯」ははじめてのお盆用で、基本的にはその年のお盆だけに使うもの。お盆を終えたら「お焚き上げ」が理想ですが、一部だけ燃やしたあとはゴミとして処分して構いません。
カラフルな盆提灯は毎年使えるので、大切に飾ってご先祖様と私達の目を楽しませてもらいましょう!
コメント
説明の文章中に「お炊き上げ」とあります。米とか煮物をする時に使う語句ですので
「お焚き上げ」の方が良いと思います。
お盆の迎え方を知らない人達に知識を深めて頂き有りがたく思います
コメントありがとうございます。
先ほど訂正いたしました。
お褒めのお言葉もいただけてうれしいです!