■どんど焼き

お正月を過ぎたら「どんど焼き」が行われますよね。どんど焼きが終わると、本当にお正月が終わったと言う感じがします。

でも、どんど焼きって、どうして「どんど焼き」って言うんでしょう?

そこでこの記事では、どんど焼きの由来や、いつ行われるのか、また地域による呼び方の違いについて紹介していきます。

どんど焼きとは?由来は?

どんど焼きの意味

どんど焼き

「どんど焼き」は、主に小正月の1月15日に、お正月飾りや書初めなどを持ち寄って、燃やす行事です。

神社で行っていることもありますし、地域の行事として行われていることもあります。

どんど焼きは、門松やしめ飾りなどで出迎えた歳神様を、お正月飾りを焼くことによって、炎とともに見送る意味があるとされます。

お盆の「迎え火」「送り火」と同じような「火祭り」の一種なんですね。

どんど焼きにまつわる言い伝え

どんど焼きは、歳神様を送る火なので、若返りの効果があり、火で焼いたお餅や団子を食べると、1年を健康に過ごせるとされています

また書初めを火にくべた時に、高く上がると「字が上手になる」と言われます。どんど焼きの灰を持ち帰って、家の周囲にまいて魔除けにすることもあるんですよ。

どうして「どんど焼き」って言うの?

「どんど焼き」の語源については、

  • 火を燃やすとき「尊(とうと)や尊(とうと)」とはやし立てたのがなまった
  • 竹を燃やした時の「どんっ」と始める音からついた
  • どんどん燃える様子から

など諸説あります。

いずれにしても、どんど焼きは音の響きから着いた名前のようですね。

どんど焼きの由来

鎌倉時代には行われていたとされている「どんど焼き」ですが、平安時代の宮中行事「左義長(さぎちょう)」を起源とする説が有力です。

平安時代、宮中では、正月の15日に、青竹を束ねて毬杖(ぎっちょう)三本を結び、その上に扇子や短冊などを添え、陰陽師(おんみょうじ)が謡いはやしながら焼く

と言う行事が行われていました。

その年の吉凶を占ったと言われるこの行事は、毬杖(ぎっちょう)3本を結ぶことから、「三毬杖(さぎちょう)」と呼ばれました。

これが民間に伝わって、現在の形になったと言われています。

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どんど焼きはいつ行われるの?

どんど焼きは、1月14日、あるいは1月15日に行われることが多いです。

以前は、1月15日は「成人の日」でお休みでしたが、成人の日が1月の第2月曜日に変更されたため、15日前後の土日に行われることも多くなっています。

どんど焼きは「子どものお祭り」とされているので、子どもたちが参加できるようにと言う配慮かも知れませんね。

地域による呼び方の違いは?どの地域で行われるの?

どんと焼き

全国にあるどんど焼き。呼び名の違いは?

小正月に関連する行事である「どんど焼き」は、北は北海道から南は沖縄まで、日本全国で行われており、まさに国民的行事とも言えますね。

そんな「どんど焼き」は、地域によって様々な呼び名があります。非常に沢山の呼び名がありますが、主なものを上げると次の通りです。

どんど焼きの呼び名件数と全体の割合地域
どんど焼き107件(48.4%)北海道、青森、秋田、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、長野、山梨、静岡、福井、愛知、岐阜、三重、滋賀、京都、和歌山、山口、徳島、香川、愛媛、高知、福岡、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
とんど焼き20件(9.0%)東京、滋賀、京都、大阪、大阪、兵庫、奈良、鳥取、島根、岡山、広島、香川
左義長18件(8.1%)神奈川、富山、石川、福井、愛知、岐阜、滋賀、京都、徳島
道祖神祭17件(7.7%)群馬、埼玉、神奈川、長野、山梨
どんと焼き11件(5.0%)岩手、秋田、宮城、京都、長崎
サイノカミ7件(3.2%)福島、東京、新潟
鬼火たき6件(2.7%)佐賀、熊本、鹿児島
どんどん焼き5件(2.3%)群馬、神奈川、長野、山梨、静岡

引用:小正月行事「どんど焼き」の全国・国際調査集計

「どんど焼き」の呼び名は、全体の約半数の割合ですが、ここにあげた以外にもたくさんの呼び名があるんですよ。

中でも、どんど焼きを行う有名な祭りとしては、仙台の大崎八幡宮で行われる松焚祭があります。こちらの記事で書いているので良ければ御覧ください。

仙台のどんと祭!大崎八幡宮で開催される松焚祭の見どころは?

伝統行事は大切にしよう

どんど焼きの炎

私自身は、子供の頃は、近くの神社のどんど焼きに行っていました。今住んでいるところでは、町の行事として、ボーイスカウトなどを中心にどんど焼きが行われているようです。

どんど焼きは、「子どものお祭り」なので、以前は、子どもたちが組み立てや飾りつけなども行っていたとか。

でも、最近は、子どもの数も少なくなり、都市部では火災の危険などもあって、どんど焼きも難しくなって来ているようです。

どんど焼きが行われる地域では、どんど焼きに参加してみませんか?伝統行事はできるだけ大切にして行きたいものですね。