を盗み出す「泥棒」は、本来なら許されない行為ですが、ある地域では「お月見泥棒」と呼ばれる、ほのぼのとした行事があるんですね。

「お月見泥棒」とはびっくりするような名前ですが、どんな由来でつけられたのか、どういう行事なのか気になりませんか?

そこで、

  • お月見泥棒とは?いつ行うのか?
  • お月見泥棒の起源や由来
  • お月見泥棒のやり方
  • お月見泥棒が行われている地域

…といった内容について紹介しますので、ぜひ覚えてくださいね!

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お月見泥棒とは?いつのこと?

中秋の名月にお供えをいただき!

お月見

お月見泥棒は、中秋の名月に子供が地域の各家庭を周ってお菓子やお供え物を持っていく行事です。ハロウィンの日本版、といえばわかりやすいですね。

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中秋の名月は十五夜とも呼ばれますが、旧暦8月15日に見える月のこと。すすきやお団子をお供えしてお月見を楽しみます。ほとんどの場合は満月となりますが、わずかに欠けて満月でない年もあります。

2019年の中秋の名月(十五夜)は9月13日(金曜日)。お月見泥棒の風習がある地域では、一足早いハロウィン気分で盛り上がりそうですね!

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お月見泥棒の起源や由来は?

子供が盗むと豊作をもたらしてくれる!

お月見団子

中秋の名月には芋名月(いもめいげつ)という別名があります。この芋名月(中秋の名月)の日に畑の芋を盗まれると豊作になるという言い伝えがあるんですよ。

盗むと言っても根こそぎではなく、片足を畑に入れてその周りだけ盗んでも良いというものでした。

また「子供は月からの使者なので、食べ物を盗まれると豊作になる」という考え方もありました。「子供が盗んだのではなく月の使者が持っていった」という、地域独自の見守り方なのかも知れませんね。

この

  1. 芋名月に畑の芋を盗まれると豊作になる
  2. (月の使者である)子供に食べ物を盗まれると豊作になる

という2つの考え方が変化して、
「中秋の名月に、子供がお菓子を盗んでも良い」
という風習が生まれたというわけです。

盗まれることで豊作祈願となるので、あえて盗みやすい場所にお菓子を置くなどの工夫をしていたんですね!

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お月見泥棒のやり方

お月見泥棒には、盗む側にも盗まれる側にも一定のルールがあります。地域によって独自のルールがありますが、基本的には同じような手順で行われています。

お月見泥棒

盗む側-お月見泥棒です。お菓子をください!

まず盗む側ですが、地域の子供が各家庭を回ります。各家庭の玄関先にはお菓子がおいてあるので、1~2個もちだします。またお菓子は全て盗まず、あとから来る「お月見泥棒」の分を残しておきます。

そして盗む時は

  • お月見泥棒です!
  • お月見ください!

と、声掛けするのがマナーなんですよ。

注意点としては、用意されたお菓子以外は持ち出してはいけません。また家の人を呼び出してまで、お菓子を請求してはいけない地域もあるので、気をつけてくださいね。

□お月見泥棒

*小さい子供がお月見泥棒に参加する時は、お父さん・お母さんがついていると安心ですね。

盗まれる側―お月見泥棒さん、どうぞ!

盗まれる側の家庭では、地域の子供に一つずつ当たるようにお菓子を用意します。うまい棒・チロルチョコ・個包装のクッキーや飴などの、小さなお菓子が最適ですね。

あとは子供が訪れる時間に合わせて、玄関先に取りやすいようにお菓子を置いておきます。

  • お月見泥棒さん、どうぞ
  • 一つづつもっていってね

と、メッセージを残しておくとわかりやすいですね。

もし衛生面で不安があるなら、子供に呼び出してもらって手渡しする方法もあります。いずれの場合もすべての子供に行き渡るように、少し多めに用意しましょう!

*地域の方にとっては毎年の楽しみな行事ですね。

お月見泥棒が行われている地域は?

お月見

お月見泥棒は全国の中でも一部の地域でのみ行われていますが、代表的な地域は次の通りです

<東北>

  • 福島県いわき市田人
  • 福島県石川郡浅川町
  • 福島県東白川郡塙町、棚倉町

<関東>

  • 東京都多摩市
  • 茨城県日立市・稲敷市・久慈郡
  • 千葉県袖ケ浦市・君津市・富津市
  • 山梨県甲府市

<中部>

  • 愛知県日進市・名古屋市(一部)
  • 三重県四日市市

<関西>

  • 奈良県生駒市
  • 大阪府岸和田市

<九州>

  • 大分県大分市
  • 鹿児島県の与論島
  • 沖縄県宮古島市

上記の該当する地域でも、場所によってお月見泥棒が行われていないところもあります。また他にもお月見泥棒が行われる地域はあります。

お月見泥棒はルールを守って

お月見泥棒は子供にお供え物を盗まれることで、豊作の縁起をかつぐ行事です。そのため盗まれたい家庭では、わざと手に取りやすい場所にお菓子を置くんですね。

お供え物を盗んでいいのは子供だけで、盗んでも良いお菓子だけを持ち去るのがマナーです。持っていく時は一声かけますし、持っていかれる側も「これをどうぞ」とわかりやすくしているんですよ。

地域は限られますが、お月見泥棒が地元で行われる場合は、決められたルールを守って、伝統の風習を楽しみたいですね。