ひな人形2体

ひな祭りには、女の子のいるご家庭では、雛人形(ひな人形)を飾りますよね。

雛人形は、女の子の健やかな成長を願って飾るもので、「身代わり信仰」に由来します。人形が、その子の身代わりになって、「厄を引き受けてくれる」と考えられてきたのです。

でも、飾らなくなった雛人形は、どうしたらいいんでしょう?

女の子の代わりに厄を引き受けてくれたお人形さんです。粗末なことはできないですよね。

雛人形を処分する時期や方法、供養の仕方についてまとめてみました。

雛人形を処分する時期は?

横から見た雛人形2体

「雛人形を早くしまわないとお嫁に行き遅れる」…と言う言葉があります。

これは、きちんとした娘に育つようにと言う意味と、早く「片付く」=「お嫁に行く」ようにと言う願いが込められた言葉です。

結婚すれば、多くの場合、親元を離れることになります。そのとき、雛人形をどうするかについては、3つの考え方があります。

  • 雛人形を持って行き、結婚後は自分で飾る
  • 雛人形は持って行かず、実家で両親が飾る
  • 雛人形は役目を終えたので、処分する

結婚と言うのは、人生の大きな節目。

結婚を境に「自分のことは自分で」と言うのもわかりますし、結婚して幸せになったのだから、雛人形は「役目を終えた」と言うのも、理解できますね。

どの考え方が正しいと言うわけではなく、ご自分の気持ちと住環境他の事情を考慮して雛人形は、できるだけ長く飾ってあげるのが良いのではないでしょうか。

ただ、現実問題として、娘さんが大きくなってからは長い間飾っていなかったり、住まいの関係で飾る場所はもちろん、保存場所もない、といったケースもありますよね。

結婚に限らず、雛人形を飾れなくなり、保存場所もなくなれば、それが「処分の時期」だと言えるのではないでしょうか。

処分するにはどんな方法がある?

厳かな雛人形

雛人形に限らず、人形やぬいぐるみなどは、そのまま捨ててしまうのはためらわれるもの。まして、雛人形は、女の子の厄を引き受けてくれた「身代わり」です。

ご自分で飾れなくなった雛人形は、次の方法でお別れするのも良いですね。

ビッグ雛祭り・寄付

徳島県勝浦町や千葉県勝浦市では、全国から集まったお雛様を集め、ひな壇に飾る「ビッグ雛祭り」が行われています。

ビッグ雛祭りに寄付すれば、お祭りで飾ってもらえますしお祭りでも役割を終えれば、供養もしていただけます。

■ビッグひな祭り

また、同種の催しは、

  • 南紀勝浦ひなめぐり
  • 信州須坂しあわせ雛祭り
  • 鴻巣びっくりひな祭り

などもあります。

「ビッグ雛祭り」「雛人形 寄付」などの言葉でインターネット検索してみてください。

寄付を募っているところは結構あるもの。見つけたら、ぜひ問い合わしてみてくださいね。

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雛人形を供養する方法

寄付は難しい場合には、「これまでありがとう」の気持ちを込めて「供養」して、雛人形とお別れしましょう。

雛人形を供養するには、次の方法がありますよ。

  • 神社に相談する
  • 人形感謝祭・人形供養祭などに参加する
  • 人形供養代行サービスを利用する

神社に相談する

神社では、お守りやお札など「粗末にできない品」の処分を行ってくれます。

地元の神社に相談すれば、適切な供養の方法を教えていただけるはずですよ。

人形感謝祭・人形供養祭などに参加する

また、各地で行われる人形供養祭に参加するのも良いですね。

こちらに、人形供養・人形感謝祭が開催されるところが掲載されていますので、近くにないか確認してみてください。
参考リンク: ○人形供養・人形感謝祭 開催リスト

人形供養代行サービスを利用する

人形供養祭への参加が難しい場合には、代行サービスもあります。

(社)日本人形協会というところでは、ゆうパックによる人形供養の代行サービスを行っています。

Webサイトで申込むと、「人形差出キット」が送られてくるので、梱包すれば、郵便局が取りに来てくれるので便利。人形供養祭は、毎年10月に東京大神宮で行われるので、9月末までに申し込むようにしましょう。

参考: ○人形感謝(供養)代行サービス

感謝の気持ちを込めて供養しよう

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雛人形は、ひとりの女の子の「身代わり」です。もともとは、ひとりの女の子にひとつ用意するもの。その意味では、母から子へと「引き継ぐ」ことはできないとされます。

ただ、最近では、この点についても意見が分かれ、「絶対にダメ」とも言い切れないようですね。伝統行事も、由来を大切にしつつも、世の中の事情に合わせて少しずつ変わってきているのかもしれません。

ただ、いつの時代にも、雛人形は女の子の幸せを願う気持ちが込められたものであることに変わりはありません

できるだけ長く飾ってあげることはもちろん、飾れなくなってしまったら、きちんと供養してお別れしましょう。