春になると、あちこちで桜が咲きますが、桜を愛でるのは日本だけの風習、と思っていませんか?実は、日本以外でも桜の花が咲き、桜を楽しむお祭りがあるのをご存知でしょうか?
それは、遠く離れたアメリカの首都、ワシントンD.C.でのお話。
「全米桜祭り」、英語では「National Cherry Blossom Festival」です。
桜の見頃を迎える時期になると、大勢の人でにぎわいます。
そんな全米桜祭り2024年の日程やスケジュール、そして見どころや祭りの由来について紹介します!
ワシントンDCの全米桜祭り2024年の開催日程とスケジュール
2024年は3月20日から開催!
2024年のワシントンDC全米桜祭りの開催期間は次の通り。桜を楽しむ他にも、様々なイベントも開催されますよ。
■主なイベント
時間 | イベント | 場所 |
---|---|---|
3月20日 | ||
19:00~23:00 | PINK TIE PARTY | ロナルドレーガンビル&国際貿易センター |
3/21 | ||
17:00~18:30 | オープニングセレモニー | ワーナーシアター |
11:30~15:00 | SAAM桜祭り祝賀会 | スミソニアン・アメリカ美術館 |
10:00~18:00 | タイダルベイスンでのステージ | 1501 Maine Avenue, SW |
3/25 | ||
10:00~16:30 | 桜・凧揚げ祭り | ワシントン記念塔付近 |
4/15 | ||
10:00~18:00 | さくら祭り(sakura matsuri) | ペンシルベニア大通り3番街~7番街 |
10:00~12:00 | パレード | Constitution Avenue7番街~17番街 |
4/8 | ||
13:00~21:00 (花火は20:30) | PETALPALOOZA(ゲーム・ライブ・花火等) | ザ・ヤーズ・パーク |
4/19 | ||
13:00~17:00 | アナコスティアリバーフェスティバル | アナコスティア・パーク他 |
3月20日に、ワシントンDCの「ワーナーシアター」で開会式が行われ、3週間に渡るイベントがスタートします。
祭りに協賛して、建物を桜色に染めるイベントもあり、文字通り街は「桜祭り」一色に染まりますよ。
全米桜祭りのメイン会場は?
全米桜祭りのメイン会場、と言える場所は、やはりワシントンの中心にある「ポトマック公園」周辺でしょう。
公園周辺が一番桜が多いですし、日本の感覚での「お花見」に近いことが出来るのも公園周辺ならではです。
ただ、ここがメイン会場!と呼ぶのは少し違うかも知れません。というのも、街のあちこちでイベントが行われているからです。
イベントのためだけに、道路を閉鎖して会場にすることもあります。そのため、ワシントンの街全体がメイン会場、と言っても良いかも知れませんね。
全米桜祭りのイベント内容と見どころは?
全米桜祭りでは、沢山のイベントが行われますが、特に押さえておきたいイベントを紹介します。
桜・凧揚げ祭り(Blossom Kite Festival)
3月25日に、ワシントン記念塔周辺で、「Blossom Kite Festival」が行われます。日本語に訳すと「桜・凧揚げ祭り」でしょうか。
その名の通り、ワシントンの空に凧が舞います。カイトなどの洋凧も飛びますが、日本の和凧も多く空に舞います。会場で凧を自作することも出来、作った凧を飛ばすことも可能な参加型イベントとなっています。
□The Blossom Kite Festival
https://youtu.be/0Yzyi4MdOfE
サクラマツリ(sakura matsuri)とパレード(parade)
全米桜祭り、最大のイベントといえば、4月15日に行われる、「サクラマツリ」と、「パレード」です。
サクラマツリ(Sakura Matsuri Japanese Street Festival)
驚くことに、この「サクラマツリ」、英語表記も「sakura matsuri」なんですよ。ホワイトハウス周辺の通りを閉鎖して、サクラマツリの会場としています。
その特徴として、「日本らしさ」を体験出来ること。書道体験教室が開かれていたり、和の小物があちこちに飾られていたりもします。
それと、日本式の「屋台」が出店していて、日本酒やおでん、たこ焼きなども食べられます。当然、アメリカらしく、ハンガーバーや、バーベキューを販売する屋台もありますよ。
日米の屋台を食べ比べてみるのも面白そうですね。
□DC Cherry Blossom Tamagawa University Performance
https://youtu.be/evO7VB_wGLA
*日本の伝統の踊りや太鼓などが、沢山披露されます。
パレード(Parade)
全米桜祭りの最後を締めくくるパレードは、日本から招待された演者が太鼓を叩き、お祭りを盛り上げます。
その横で、戦車や白バイもパレードを行い、マーチングバンドがマーチを奏でます。
更に、ヒップホップダンサーが踊り、巨大バルーンなども練り歩き、パレードを盛り上げます。アメリカらしさと、日本らしさが入り乱れる、楽しいパレード。
これを見逃すのはもったいないですね。
□National Cherry Blossom Festival Parade
https://youtu.be/UnxaoUKIgm4
*こちらは公式サイトによる全米桜祭りの紹介動画ですね。
ワシントンD.C.で開催される桜祭りの歴史
そもそも、「全米桜祭り」とは、どの様な経緯で開かれるようになったのでしょうか?
ポトマック川沿いに桜を植えたい
全米桜祭りは、1935年に初めて開催されました。
そのきっかけになったのは、エリザ・シドモア(Eliza Scidmore)という女性が、日本旅行でみた桜の美しさに感動し、ワシントンD.C.にあるポトマック川に、桜を植えようと計画したことからです。
1885年から20年近く、関係組織に提案し続けました。
桜の寄贈を記念して
その後、個人的に桜を植えようとする動きも多くあり、実際に桜を持ち込んで、家庭の庭に植えて楽しんだという記録もあります。
また、日本大使館から桜が寄贈され、日本から船で運ばれたこともあります。
その後1912年に、当時の東京市長より、2000本あまりの桜の木がワシントンD.C.に寄贈され、タイダルベイスン(Tidal Basin)という入り江にある、ポドマック公園(Potomac Park)を中心に植樹されたんですね。
この日本からの桜の寄贈と植樹を記念して、全米桜祭りは開催されるようになったのです。
□Cherry blossom Festival
https://youtu.be/aDbLOLgs0aw
戦争を乗り越えて
第二次世界大戦中、アメリカと日本は敵対国であったために、イベントは中断されてしまいました。
しかし、戦後の1947年には再開されるようになり、その後日米の国交回復後は、桜の寄贈や交換といった交流も活発になったんですね。
それから時を経て、2012年には、最初の植樹から100周年として、盛大にイベントが行われています。
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アメリカの公式サイトを要チェック!
アメリカ・ワシントンD.C.の全米さくら祭りは、期間が長いため、桜が散ってしまうこともあるようです。また週末ごとにあちらこちらでイベントが行われるため、全てを把握するのは難しいかも知れません。
もしも、行く機会があるのでしたら、英語になりますが、公式サイトをチェックしブックマークしておくとよいですね。
>> National Cherry Blossom Festival: The Nation’s Greatest Springtime Celebration
実際に会場には行けなくても、日本からでも、スマホやサイトを通じて楽しめますよ!
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