しゃれな料理で見かける生ハムは、薄切りなことが多くもっと食べたいと思うこともあります。そんな方におすすめなのが、見た目もゴージャスな「生ハム原木」の購入です。

パーティー会場で、吊るされた茶色いお肉がドン!と置かれているを見たことがありませんか?あれが「生ハム原木」で、スライスするとおなじみの生ハムとなるんですよ。

そんなゴージャスな生ハム原木を家で楽しむための切り方のポイントや、最適な保存方法を紹介します。

生ハム原木とは

生ハム原木は木じゃない

生ハム原木

ず誤解しないで欲しいのですが、「生ハム原木」は木ではなく、豚のモモ部分を加工したもの

見た目が切り出した樹木に似ていることから、生ハム原木と呼ばれるようになりました。

生ハムとは豚を骨付きのまま塩漬けした後、燻製させてから2年ほど熟成を重ねたものです。スーパーなどで薄切りになっている生ハムも、元はこの様にして作られているんですね。

生ハム原木はとにかく大きい

生ハム原木は、想像する以上に大きく重量があります。

商品にもよりますが、重さは5Kg以上、全長が50センチ程度もあるため迫力満点!

骨付きのため全てハムではありませんが、毎日食べ続けても中々無くならないほどの量があります。そのためパーティ用に購入する方や、ワインのおつまみ用として購入される方が増えているんですね。

生ハム原木の切り方

生ハム原木を調理する

届いた当日は食べられません

生ハム原木を切る前に注意して欲しいのは、届いた当日にすぐ切って食べられないことです。

ほとんどの場合、購入した生ハム原木は真空パックされています。

宅配ですと冷蔵で送られるため、真空パックのまま常温で1日程度置く必要があります。この手順を怠ると長期保存が難しくなり、味にも影響が出てしまいます。

生ハム原木を購入するときには、台座もセットになったものを購入しているはず。待っている間に先に台座を組み立てて置いて、じっくり待ちましょう

生ハム原木を拭いて、台に置いて…

1日置いた生ハム原木の表面は脂で覆われ、白・黄色などのカビが生えていることがあります。このカビは熟成する際に生じるもので、表面にだけ生えるもの。乾いたキッチンペーパーで拭き取れます。

そして、次のように、拭いてから台座にセットしましょう。

  1. 生ハム原木全体を軽く拭き取ります。
  2. キッチンペーパーにオリーブオイルを含ませます。
  3. 生ハム原木全体を磨きます。
  4. 拭き終えたら台座にセットします。
  5. さらにもう一日常温で寝かせると更に旨みが増します。

この時、台座にセットする際に気になるのが、豚のつま先の方向

甲を上にすると…
最初は脂身ばかり出てきますが、長くしっとりとした生ハムが楽しめます。

足裏を上にすると
先に赤身部分が出てくるため、パーティーでたくさん食べる時にオススメです。

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生ハム原木の切り方のポイント

生ハム原木の切り方のポイントは次の通りです。

    1. 足首部分に切り込みを入れる

まず足首部分に包丁でV字に切り込みを入れます。表面がかなり硬いですが中はとても柔らかいので、包丁の滑りに気をつけてください。また自分から離れるように包丁を滑らせると、万が一の事故も防げます。

    1. 表面を削ぐ

足首に切り込みを入れたら、スライスナイフに持ち替えて表面を削いでいきます。表面の茶色い部分は、カビなどがあるので捨てます。

    1. 周囲の皮と脂身を削ぐ

次に脂身に当たりますが、この部分もそのままでは食べられません。脂身は炒め油に使うと独特の風味と旨みがあるため、捨てずに保存します。そして、周囲の皮と脂身を削いでいくと、赤身部分が登場します。

    1. 生ハムをスライスする

後は食べたい厚さに生ハムをスライスして、美味しくいただきましょう。

□生ハム原木取り扱い、カッティング2
https://youtu.be/b5pePZzbOxo

*4分15秒から生ハムの切り方が始まりますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。

骨にあたったときは?

生ハム原木を削いでいくうちに、にぶつかることがあります。

足の甲を上にして設置した場合、膝の骨が出てきて切りにくくなることがあるんですね。そんな時は骨の周囲に包丁を入れて、膝の皿部分を取り除くと再び切りやすくなります

生ハム原木の保存方法

切り分けた生ハム原木

切り口は脂身で密封

生ハム原木の保存方法ですが、まず切り口を脂身で覆いましょう。

食べる前に削ぎ落とした脂身があれば、それを使って切り口を密封します。無い場合は裏側などから少し脂身をそぎ落として、切り口へ回します。

密封したら、キッチンペーパーを切り口と脂身の上に乗せましょう。

専用袋で生ハムを保存

キッチンペーパーを乗せた後は、専用の保存袋で生ハムを覆います。

ラップで包む方法もありますが、日本の環境ではカビ生えやすくなることがあります。実は生ハムは常温で保存が可能なので、密封するラップより通気性のある袋が最適です

そのため生ハム専用の袋で覆い、熱気・冷気・直射日光の当たらない場所に保存しましょう。

長く美味しく生ハムを食べよう

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ハム原木は見た目がゴージャスなので、パーティーで用意するとお客様が大喜びします。またたっぷり食べられるため、一度購入すると家庭で半年以上は生ハムが楽しめます。

食べるための準備に少し時間は掛かりますが、保存は常温でOKと意外と手軽。時間とともに熟成も進むため、味わいの変化も楽しむことが出来ます。

美味しい生ハム原木を入手して、じっくり長期間楽しみましょう!

■ハムや台座がセットになっているものもありますね(^^♪