
お祝いごとなど、何か特別な日のために、厚切りステーキ肉やブロック肉を購入したことがあるという方は多いのではないでしょうか?
しかし、厚いお肉をしっかり焼いたら、固くなってしまって、美味しかったけど食べにくかった・・という経験のある方も多いかもしれません。
でも焼いた時にお肉が固くなってしまう原因は何なんでしょう?
焼いた肉は、
- 柔らかく切れて、
- 肉汁がジュワーッと出て、
- お口で弾力が楽しめる
が理想ですよね。
焼いたら固いお肉が出来てしまう原因や、お肉を焼く時に柔らかく変身させるコツを覚えて美味しくお肉をいただきましょう!
お肉が固くなってしまう原因とは?
筋肉が固い!
お肉は何で出来ているか、ご存知ですか?
私たちが口にしているお肉は、「筋繊維と脂肪」から成り立っています。かたまり肉を切るときに、切りづらい方向と切りやすい方向がありますよね?あれは筋繊維に沿って切っているか、切っていないかの違いです。お肉が固く感じる原因の一つが、この筋繊維がしっかりしすぎていること。
薄めに切られているばら肉は筋繊維が切断されてますが、かたまり肉ではそうも行きません。厚めのステーキ肉なども、筋繊維がしっかりしたままの状態が保たれています。この状態で加熱すると、筋肉が引き締まったまま火が通り固くなってしまうのです。
火を通しすぎてませんか?

料理初心者がやってしまいがちな失敗に、「火を通そうとして焦がしてしまう」があります。
特に豚肉や鶏肉は中までしっかり火を通さないと、食中毒の危険もありますからね。しかし火をしっかり通すことは、同時にお肉から水分を奪ってしまうことにも繋がります。
例えば、自分のお肌で考えてみてください。お肌に潤いが足りないとふっくら感が失われ、がさがさしてしまいますよね。それと同じことが、お肉にも発生してしまうのです。
お肉が柔らかいのは適度な水分を保っているから。その水分が抜けてしまうことで、焼いたときに固いお肉になってしまうのです。
お肉を柔らかくする方法
固くなったお肉を柔らかく焼くために、どう工夫したら良いのかについて順に紹介していきます。
お肉を叩こう
ステーキなどの厚いお肉を、柔らかく焼くにはいくつかのコツがあります。その中で基本にして最大の効果がある方法が、「肉を叩いて筋を切る」ことです。
ホームセンターの調理器具コーナーで、小さいハンマーを見たことはありませんか?あのハンマーはお肉を叩くためのもので、筋繊維をほぐして柔らかくする効果があります。もしハンマーがなければ、包丁の背の部分や大きめのビンでも代用可能です。
肉を叩く前にあらかじめ道具を洗い、念の為お肉の上にラップを敷くと衛生面でも安心ですね。
お肉の叩き方は次のとおり。
- お肉の間の筋に、包丁の先で2・3箇所切れ目を入れる。
- 肉の中心から外に向かって、全体を叩く。
ポイントは、軽い力で全体を叩くこと。強く叩き過ぎると、柔らかくなりすぎて焼いた時に旨みが外に出てしまいますよ。
https://youtu.be/wvNaNz6Y9CM
*たったこれだけで、固いお肉が柔らかく変身します!
□肉の下処理(筋切り)【料理の基本】
https://youtu.be/9e1K1K5k9BQ
*お肉の筋がよくわからない場合は、こちらの動画を参考にしてください。
コーラに漬けよう
叩けるほど大きくないお肉の場合は、筋繊維を柔らかくする液体に漬け込みましょう。…と書くと特別なものに思えますが、実はコーラに漬けるとお肉が柔らかくなります。
その秘密は、炭酸の「しゅわしゅわ」の素である、炭酸水素ナトリウムにあります。炭酸水素ナトリウムには、筋繊維の主成分であるたんぱく質を分解する効果があります。
更にコーラに含まれている砂糖には、水分を保つ効果があります。砂糖がお肉に含まれることで、焼いたときに水分が抜けにくくなるんですね。
コーラに漬ける時間は10分ほどでOK。その後水で洗い流しておくと、におい残りが防げますよ。
パイナップルに漬けよう
他にも柔らかくする効果があるものに野菜や果物があります。野菜や果物に含まれる酵素には、たんぱく質を分解する性質があります。果物ならパイナップルが特にその効果が高く、30分程度でお肉が柔らかくなります。
パイナップルは100%ジュースか、生のパインを使いましょう。パイン缶ですと加熱処理をしているために酵素が弱く、あまり効果がありません。
ただし、パイナップルの酵素はとても強力。漬けすぎるとお肉が柔らかくなりすぎるので、注意が必要ですよ。
【関連記事】
甘くて美味しい!パイナップルの栄養効果とは?カロリーはどう?
玉ねぎに漬けよう
コーラやパイナップルに漬けるのは、甘みがつきそうでちょっと…と思われる場合は、すり下ろした玉ねぎに漬けましょう。30分程度漬けると効果的です。
玉ねぎにも、お肉を柔らかくする酵素が含まれています。しかも漬けたあとの玉ねぎは、調味料を足してソースとしても再利用できます。パイナップルほど酵素が強くないので、一晩置いて翌朝調理…なんて使い方もできますよ。
□おろし玉ねぎソースのステーキプレート| ABCクッキングスタジオ
https://youtu.be/_Bk-fDrq3vc
55秒あたりから、玉ねぎソースの作り方が登場します。お肉を焼いた後のフライパンに、玉ねぎと調味料をいれて煮詰めるだけなので簡単ですね。
お肉をうっかり固くしないために
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その他にも火加減を気をつけることで、固いお肉は防げます。
強火にして短時間で火を通そうとせず、余熱を利用してじっくり時間をかけて熱を通すこと。また塩には水分を抜く効果があるので、塩味の味付けは最後に行なうことなど…。
ちょっとしたことではありますが、この気遣いがお肉を柔らかくするコツです。柔らかジューシーな美味しいお肉をたっぷり食べて、幸せ気分になりましょう!
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