今はコンビニやスーパーでは、
ミネラルウォーターが沢山売られていて、
購入する機会も多いんじゃないでしょうか。
定期購入する方もおられるかもしれませんね。
そのミネラルウォーター、
「軟水」や「硬水」という表示を見たことはありませんか?
よくわからないまま日常で使っていることが多いかもしれませんが、
料理などで、意外な違いが出てくることもあるんですよ!
理解して使うと色々と変わってくる、
軟水と硬水の違いや特徴、使い分けなどについてご紹介します!
軟水とは?硬水とは?
ミネラルは?
軟水と硬水の違いは、物理的に水が硬いか柔らかいかで分類している
…のではありません。
水1リットル中に、マグネシウムやカルシウムなどの
ミネラル成分がどれだけ含まれているかで表されます。
ミネラル成分の含有量は「硬度」で表され、
硬度が多いと「硬水」、
少ないと「軟水」
とされます。
日本では、
・軟水・・1リットルあたり硬度が100未満
・硬水・・1リットルあたり硬度が100以上
と分類されています。
日本は軟水、ヨーロッパは硬水
日本で一般的に飲まれている「水道水」は、軟水です。
水道水以外でも、国産のミネラルウォーターは、ほとんどが軟水。
というのも、空から降る雨が土を通り、
土に含まれるカルシウムなどを吸収して、地下水や川となります。
日本の土壌は、水はけの良い火山灰が多く、
すぐ川に流れ出るため、土の成分を吸収しづらいのです。
同じ日本でも、沖縄は軟水ではなく、硬水の地域となります。
これは、沖縄の土壌が、
サンゴが積み重なって出来ているから。
サンゴはカルシウムが主成分。
だからそこを通る沖縄の水は硬水となるんですね。
これと同じことがヨーロッパでも言え、
ヨーロッパ原産のミネラルウォーターは多くが硬水。
ヨーロッパの多くは、
石灰岩などのカルシウムが多い土壌であることが理由となっています。
軟水と硬水。それぞれの特徴と違いは?
軟水はお茶や和食にぴったり!
軟水の特徴は、
ミネラル成分が少ないので、余計な味がしないこと。
口あたらりが柔らかく、水の味を意識しないで飲めることでしょう。
料理に使うと余計な味がしないので、
素材の味を引き出す事に威力を発揮します。
たっぷりと水を使う、煮込み料理、
お吸い物や味噌汁などには、軟水が大活躍。
お米を炊くときも、軟水で炊くとお米本来の味が引き立ちます。
このような理由から、軟水は和食にぴったりなんですよ。
と言うより、軟水という日本の環境だから、
素材の味を活かす和食が発達したのでしょうね。
水に余計な味や癖がない事は、お茶を入れる際にも影響が出ます。
素直にお茶の味が楽しめる軟水は、
緑茶やお抹茶を頂くのにとても向いています。
日本が緑茶を飲む国なのも、
水が軟水だからという部分もあるのかも知れませんね。
硬水はそのまま飲んだり、肉料理に。
硬水の最大の特徴は、
飲みごたえのあるしっかりした味わいがあること。
ヨーロッパの硬度を誇る水と、国産の軟水を飲み比べると、
たしかに味が違うことがわかります。
また、ミネラル成分が豊富に含まれるため、
運動後に飲むお水に適しています。
体を動かすと汗と一緒にミネラル成分が失われがちなので、
補うのにちょうど良いのです。
更には、胃腸に程よい刺激を与える効果から、
便秘解消やダイエットにも効果が期待できます。
料理に使う場合、ミネラル成分とタンパク質が結合し、
肉の旨味成分を逃さない効果が。
そのため、肉を煮込む料理には、硬水が適しています。
更にパスタを茹でるとコシがでて、
しっかりしたパスタに茹で上がります。
少しだけ注意を
良いことの多そうな硬水ですが、
いくつか気をつける点があります。
実は硬水は、お肉以外の料理にはあまり向いていません。
特に和食との相性が悪く、
お米を炊くと苦味のある炊き上がりに、お豆も硬く煮えてしまいます。
豊富なミネラル成分は、胃腸に程々の刺激を与えますが、
飲みなれない日本人だと、お腹を下す原因にも。
特に胃腸が弱っている人や、赤ちゃんには、
硬水は避けたほうが良いでしょう。
また豊富なミネラル成分は、お茶との相性があまり良くありません。
お茶の色が薄くなってしまったり、
水の味とお茶の風味がぶつかって個性の強い味となります。
好みは人それぞれですが、
特に日本茶の場合は軟水で入れたほうが美味しく感じられるでしょう。
日本では使うことは少ないですが、
硬水を洗濯用水として使用するとあまり泡立ちません。
これは、ミネラル成分と洗剤の石鹸が結びついてしまうのが原因。
石鹸カスも発生しますので、
海外で洗濯する際は気をつけたほうが良いですよ。
対策としては、暖めたお湯で洗う、石鹸に頼らないなどが挙げられています。
ヨーロッパのドラム式洗濯機には、お水を温める機能がついています。
すこしでも泡立ちが良くなるための、必要な措置なんですね。
□軟水VS硬水 お水の違いと石鹸の泡立ちの実験です
https://youtu.be/DuDkgoyuv2o
違いを理解して使いわけよう!
軟水と硬水はそれぞれに特徴があり、
得意とする場面が違ってきます。
特に料理は、その国の風土によって育まれる部分があるので、
地元の風土に近い水を使うのが一番。
和食なら日本の軟水を、
西洋料理なら硬水を使ったほうが、
より美味しく仕上がりますよ。
直接飲む場合も、場面と用途で使い分けると、
より効果が期待できるでしょう。
それぞれに苦手部分もありますから、
それを理解した上で、美味しくお水を使いたいですね。
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