
小麦粉っていろんな種類がありますよね。
薄力粉、強力粉、中力粉、全粒粉・・など
種類が沢山あると、買い物に行ってもどの小麦粉を買ったらいいのか、迷ってしまうのではないでしょうか。
同じ小麦粉なのに、薄力粉と強力粉はどう違うのでしょう?
薄力粉と強力粉の違いと使い分け、そして、それぞれ代用はできないものなのか?そんな疑問についてまとめてみました。
薄力粉と強力粉の違いについて
小麦粉の成分について
それぞれの違いを理解するために、まず小麦粉から確認してみましょう。
小麦粉とは、その名の通り、小麦を精製して粉末状にしたもの。小麦粉にはンパク質が含まれており、その主成分は「グルジアン」と「グルテニン」で出来ています。
これらの成分は、水分を含むと「グルテン」に変化します。
グルテンは、非常に粘り気があり、もちもちとした食感があります。このもちもち感が、パンや麺類などの、小麦粉を使った食品に生かされているのです。
違いはグルテン
薄力粉と強力粉の違いは、グルテンの元になる、タンパク質の含有量です。
同じ小麦粉でも以下の違いがあります。
強力粉…タンパク質含有量が、全体の11.5~13.0%
薄力粉はサラサラした感触になりますし、水を含んでもあまり粘りません。
一方の強力粉は、粉自体にも少しだけ弾力がありますし、
水を含むと粘り気が出ます。
他の小麦粉は?
ちなみに、薄力粉や強力粉の他にも小麦粉には種類があります。
「中力粉」は、7.5~10.5%前後のタンパク質を含むものを指します。
その名の通り、薄力粉と強力粉の間ぐらいの粘りが出ます。
「全粒粉」は、小麦粉を精製する際に、皮や胚芽などを取り除かず、そのまま粉にしたものを指します。そのため、他の小麦粉と比べて、薄く茶褐色の色が付くのが特徴です。
ちなみに「メリケン粉」は、小麦粉がアメリカから輸入されたことでつけられた、小麦粉の別名です。
ですので、メリケン粉という粉があるわけではありません。
薄力粉と強力粉の使い分けは?
では、薄力粉と強力粉の使い分けはどうすればよいのでしょうか。
薄力粉の場合
薄力粉の特徴は、粘り気の少ない、サラサラしたところ。小麦粉がメインとなる料理ですと、クッキーやケーキが適していますね。
他の材料を混ぜあわせて焼くことで、サクサクの食感になったり、フワフワした食感となります。
また、天ぷらや揚げ物の衣は、粘り気が少ない薄力粉が適しています。
料理のレシピで、小麦粉と指定されている場合は、薄力粉を使用すれば問題ないでしょう。
強力粉の場合
強力粉の特徴は、粘り気とモチモチ感です。
小麦粉がメインとなる料理というと、パンやパスタ、ラーメンが適しています。
料理のレシピで、小麦粉の種類が指定されてない場合に、強力粉を使っても問題はないでしょう。
ただし、大量に使用する場合、想定した仕上がりよりも、粘り気が出るので注意が必要です。

中力粉や全粒粉は?
うどんやそうめんの場合は、中力粉が適しています。中力粉が、別名「うどん粉」と呼ばれているのは、うどん用に使うからですね。
お好み焼きやたこ焼きなどの「コナモノ」も中力粉が適しています。
また、全粒粉は、主にパンやビスケットに使用されます。
ただ全粒粉のみですと、あまり口当たりが良くありません。そのため、パンにする場合は、強力粉を混ぜたり、ライ麦を混ぜることが多いですね。
代用はできるのか
薄力粉と強力粉は、どちらも同じ小麦粉なので、それぞれ代用は出来なくもありませんが、出来上がりは、予想したものとは大分違うと思った方がいいでしょう。
例えば、
○パンに薄力粉を使用したら・・
ふわふわしすぎた、頼りないパンが出来上がります。これはこれで好みの方もいるかも知れませんね。
○パスタを薄力粉で打つと・・
独特の「コシ」が消えてしまい、パスタっぽくない不思議な麺となります。
○強力粉でケーキやクッキーを焼いた場合
かなりカチカチの出来上がりになります。
クッキーなら、歯ごたえ充分で好み、という人もいるかも知れませんが、ケーキがカチカチなのは、ちょっと失敗ではないでしょうか。
用途にあわせて使い分けて

同じ小麦粉だからといっても、パンを薄力粉で代用したり、ケーキを強力粉で代用する・・というわけにはいかないようです。
薄力粉も、強力粉も、また中力粉や全粒粉も、それぞれに特徴があり、使い道があるということですね。
小麦粉それぞれの役割をしっかりと理解して、上手に料理で使い分けていきたいものですね。
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