毎年秋になると、岸和田だんじり祭りの迫力ある映像を見ることがあります。
勇ましく荒っぽい祭の様子は、見ているだけでこちらも影響をうけてしまいそう!その一方で「祭の参加者が怪我をした」なんてニュースを聞くこともあり、ちょっと怖い印象もあるかもしれません。
しかし、岸和田だんじり祭はルールを守って見学すれば思うほど怖くない、楽しくてワクワクする祭なんですよ。ニュース映像だけでなく、一度は生で見ておきたいものですね。
そんな、大阪の岸和田だんじり祭、2023年の日程と見どころについて紹介します!
岸和田だんじり祭とは
きっかけは夏祭り
岸和田だんじりの歴史を遡ると、江戸時代の1745年(延享2年)に起源となる記録が残されています。
1745年に今の岸城神社(きしきじんじゃ)の夏祭りで、沢山の提灯を掲げたのが始まりと言われています。
また、京都の伏見稲荷から神様をお招きして、岸和田城で五穀豊穣を祈願したのが始まりという説もあります。
いずれにしても、神社のお祭りが起源であり、豊作を願うのがだんじりの本来の目的なんですよ。
やがて「だんじり」に
現在のようにだんじりが大活躍するようになったのは、1780年ごろだと言われています。他の地域にもだんじりや山車は多く見られますが、岸和田のだんじりはかなり特殊。
他の地域にはある「肩棒」と呼ばれる、だんじりを囲う四角い木枠がないのが特徴です。その他にも車高がやや低めで、見た目の重心が下にあるように見えるんですよ。
岸和田だんじり祭2023年の日程・スケジュール
岸和田のだんじりは、例年、敬老の日直前の土日に開催されます。
以前は敬老の日が9月15日に固定だったため、そのまま9月14・15日に開催されていました。しかし、ハッピーマンデーの導入で敬老の日が流動的になったため、だんじりの開催日時も流動的に。覚えにくい点はありますが、土日と重なるため観光客にとっては行きやすいですね。
2023年(令和5年)のだんじり日程(9月祭礼曳行日程)は次の通りです。
2023年の日にち | 時間 | 9月祭礼曳行 |
---|---|---|
9月3日(日) | 14時~16時 | 試験曳き |
9月15日(金) | ||
9月16日(土) | 6時~22時 | 宵宮 |
9月17日(日) | 9時~22時 | 本宮 |
試験曳きとは、お祭りの前に一度だんじりを試しに引き回してみるいわば「練習」のこと。ですが、本番さながらにだんじりを動かすため、人出が少ない分むしろこちらを見るという人もいるほどです。
尚、試験曳きは、それぞれ、
- 1回目・・9月の第1日曜日(9月1日が日曜日の場合は第2日曜日)
- 2回目・・祭り前日
となっています。
開催場所は駅周辺
岸和田だんじりが行われる舞台は、
- 岸和田地区(岸和田駅前、岸城神社、岸和田天神宮)
- 春木地区(弥栄神社周辺)
と呼ばれる地域。
特に岸和田地区はだんじりに参加する町も多く、祭りの規模が大きいため、初めての方は岸和田地区がおすすめ。
最寄りの岸和田駅にも近く行きやすいのですが、その為もあって毎年大変混雑します。特に初日はとても混雑するものと覚悟を決めて見に行きましょう。
※地図の
- (青の付近:岸和田駅前・岸城神社・岸和田天神宮)が岸和田地区
- (赤の付近:弥栄神社)が春木地区
です。
宵宮と本宮のスケジュール
宵宮と本宮のスケジュールは次の予定。岸和田地区、春木地区それぞれについて紹介します。
■岸和田地区のだんじり曵行時間
宵宮 or 本宮 | 日にち | 時間 | だんじり曵行 |
---|---|---|---|
宵宮 | 9/16(土) | 06:00~07:30 | 曵き出し |
09:30~11:30 | 午前曵行 | ||
13:00~15:00 | 駅前パレード | ||
15:00~17:00 | 午後曵行 | ||
19:00~22:00 | 灯入れ曵行 | ||
本宮 | 9/17(日) | 09:00~12:30 | 宮入り |
13:00~17:00 | 午後曵行 | ||
19:00~22:00 | 灯入れ曵行 |
■春木地区のだんじり曵行時間
宵宮 or 本宮 | 日にち | 時間 | だんじり曵行 |
---|---|---|---|
宵宮 | 9/16(土) | 06:00~07:30 | 曵き出し |
09:30~12:00 | パレード、午前曵行 | ||
13:00~17:00 | 午後曵行 | ||
19:00~22:00 | 灯入れ曵行 | ||
本宮 | 9/17(日) | 08:30~12:00 | 宮入り |
13:00~17:00 | 午後曵行 | ||
19:00~22:00 | 灯入れ曵行 |
岸和田だんじりの見どころは
やっぱり「やりまわし」!
一般的にイメージするだんじりの荒々しさは、「やりまわし」の光景を見てのことではないでしょうか。
一般的に山車やだんじりを動かすお祭りでは、角を曲がる時にある程度速度を落として慎重に周ります。
しかし、岸和田のだんじりは、勢いをそのままに高速で曲がろうとします。危険と隣り合わせのやりまわしですが、これだけ迫力ある光景が見られるのは岸和田ならでは。
だんじりをひく男衆の息が合っていることと、失敗したところは見せられない意地があの迫力を生むんです!
□だんじり祭りやりまわし集
https://youtu.be/LRRsfFUHvmk
*のっけからスピードが凄いです!
見学するときは気をつけて!
大迫力のやりまわしを、近くでみたいがために角地に行こうとする人も中にはいることでしょう。しかしそれは本当に危険ですので、絶対にやめてください。
特に事故の起こりやすいポイントでは、地元のボランティアさん達が誘導を行なっています。
何かあってからでは大変なので、必ず現地の方の指示に従って、見学して良い場所からだんじりを楽しみましょう。
10月に行われるだんじり祭とは
岸和田の「山側」で行われるだんじり
一般にだんじり祭というと、9月に行われるものがとても有名ですが、実は10月にも岸和田市でだんじり祭が行われるのをご存知ですか?
先に行われる方が「9月祭礼」と呼ばれるのに対し、こちらは「10月祭礼」と呼ばれています。
2023年(令和5年)の10月祭礼曳行日程は次の予定スケジュールとなっています。
2023年の日にち | 時間 | 10月祭礼曳行 |
---|---|---|
10月1日(日) | 13時~17時 | 試験曳き |
10月7日(土) | 6時~22時 | 宵宮 |
10月8日(日) | 7時~22時 | 本宮 |
「9月祭礼」と「10月祭礼」の違いは、開催する地区と規模が違うこと。
9月のだんじりは、岸和田市の主に海側の地域中心となって行うもの。
10月のだんじりは、岸和田市の主に山側の地域が中心となって、開催されています。
10月のだんじりは、9月のだんじりと違って、関西以外の観光客が少なめなので規模も少々小さめではあります。
しかし、こちらの動画を見てみて下さい。
□岸和田10月祭礼だんじり祭り 八木地区本宮 朝の曳行
だんじりの迫力は変わらないですし、見る人が少なめなので、見学しやすいメリットもあるんですよ。
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どちらのだんじりも面白い!
大勢の観光客が集まり、迫力も男っぷりも勢いの増す9月のだんじり。
やや規模は小さいけれど、こちらも大迫力の10月のだんじり。
大阪岸和田で行われるどちらのだんじり祭りも、勢いがよくて、ド迫力のだんじりを楽しめます。少々危ない所もあるけれど、それもまた岸和田のだんじりの魅力です。
とは言え、くれぐれも現地の方の指示に素直に従って、楽しくだんじりを見物しましょうね。
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