雨の季節は憂鬱ですが、梅雨だからこそ出かけたい場所もあります。特にこの時期の鎌倉は、街中あちこちであじさいの花が満開となり、しっとりとした情緒を楽しめるんですよ。

その中でも、明月院のあじさいは、「紫陽花寺」の異名を持つだけあって素晴らしいもの。

そんな古都・鎌倉の明月院

  • 2023年のあじさいの開花時期や見頃
  • 見どころ・楽しみ方
  • 混雑状況は?
  • アクセス

について紹介していきます。

鎌倉明月院とは?

明月院は、神奈川県鎌倉市山ノ内にある臨済宗(りんざいしゅう)のお寺で、鎌倉時代の始めには既にあったと伝えられています。

元々、禅輿寺(ぜんこうじ)というお寺の庵(あん)として建てられた明月院。江戸時代には既に住職がいない状態だったので、明治初年に廃寺としてしまいました。現在はその明月院のみが残っています。

明月院のあじさい

特に6月の梅雨の時期は、紫陽花(あじさい)で有名な明月院。拝観時間が定められていますので、確認してお出かけくださいね。

※6月は時間・料金とも変更になっています。

  • 拝観時間:9時~16時まで(6月は8時30分~17時まで)
  • 拝観料:300円(6月は高校生以上500円 小中学生300円)
  • 庭園入園料:500円(花菖蒲を見る時に必要)
  • 場所:神奈川県鎌倉市山ノ内189

鎌倉明月院のあじさい、開花時期や見頃は?

開花時期と見頃は?

明月院のあじさいは、毎年6月上旬から7月中旬頃までが開花時期となっています。この中でも、6月中旬から6月末までが一番の見頃を迎えます。

2023年の長期予報では、関東地方は概ね雨が少なめとなっているものの、梅雨入りは「平年並み」の6月上旬とみられます。あじさいの開花時期も、例年通り6月上旬からとなりそうですね。

見頃のピークも、6月20日から30日ぐらいまでとなりそうです。

あじさいの花は、湿度が高いと色が濃くなる特徴があります。雨上がりの時間帯にあわせて行くと、あじさいの花が目を引く色彩となってきれいですよ。

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明月院あじさいの見どころ・楽しみ方

明月院ブルー

明月院に咲くあじさいは、どれも濃い青色で「明月院ブルー」と呼ばれています。

明月院ブルー

院内にある2500株とも言われるあじさいが、一斉に青く染まる様子は地上にいながら極楽のよう。その明月院のあじさいは、「ヒメアジサイ」という日本古来の品種。他で見るとこれほど青くはありません。

紫陽花の花は、土地の酸性が強いと青く、アルカリ性が強いと赤くなる傾向があります

おそらくは、明月院の環境がヒメアジサイにとって、とてもきれいな青になる良い環境なのではないでしょうか。だからこそ、他では見られない「明月院ブルー」は強く印象に残り、そして有名になったというのもうなずけますね。

□鎌倉明月院の紫陽花(4K)
https://youtu.be/O5Zo0o_voMA

*明月院のブルーの紫陽花は、雨の日にぜひ行って見てみたいですね。

明月院にあじさいがある理由

これだけ見事な紫陽花が咲き誇るのですから、何か由来やゆかりがあるのだろうと普通は考えます。

ところが、意外なことに明月院のあじさいは、古いものでも第二次世界大戦後に植えられたもの。しかもあじさいを植えた理由が「手入れが楽だから」という、明月院ブルーのイメージを覆すシンプルなものでした。

少々肩透かしではありますが、理由はともあれ、あじさいが綺麗なことには変わりありません。友人と見に行く時に、もったいぶってこの話をすると、良い「持ちネタ」になるのでぜひ活用してくださいね。

あじさい以外にもある、明月院の見どころ

紫陽花が見事な明月院ですが、実はあじさい以外にも目を楽しませる見どころが沢山あります。

花菖蒲

6月初旬~中旬のこの時期だと、本堂の裏側にある「本堂後庭園」に咲く「花菖蒲」が見られます。花菖蒲は3000株もあり、これまた鮮やかな青色・紫色・白などで目を楽しませてくれるんですね。

本堂後庭園への見物には入園料500円が発生しますが、普段は非公開の庭園ですので、ぜひ足を運んでみてくださいね。

*色とりどりに咲いた花菖蒲の美しさは、あじさいに引けをとりません!

悟りの窓

禅寺である明月院には、お庭を眺める「悟りの窓」と呼ばれる丸窓があります。

ここから眺める本堂裏の庭園は非常に美しく、季節を問わず見る人の目を楽しませてくれます。

悟りの窓

枯山水

また、明月院の裏手には枯山水もあります。

和の風情をまるごと楽しめるのも、明月院の良い所ですね。

*枯山水庭園の石の上で寝そべっている「カエル」も人気です!

明月院やぐら

他にも、裏手の中腹部にある「明月院やぐら」には、数々の仏像が掘られてあります。

ここには、お寺の開祖と言われている方のお墓もありますので、足を運んでみてはいかがですか?

お墓と言えば、明月院には鎌倉幕府第五代執権・北条時頼のお墓もありますよ。

明月院の混雑状況は?

鎌倉にとどまらず、関東ではあじさいの名所として長谷寺と並んで人気の明月院。6月のあじさいの見頃シーズンになると、平日でも非常に混雑します

特に土日になると、午前早くから開門前に行列ができ、時間帯によっては入場規制もあるほどです

混雑を少しでも避けるのであれば、早朝など、なるべく早めの時間帯に行くようにするといいですね。

明月院へのアクセスは?

あじさいの咲く頃の明月院は、訪れる観光客でとても混雑します。梅雨の季節という事もあり、足元が滑りやすくなっています。動きやすい服装でお出かけ下さい。

電車でのアクセス

東京方面から行く場合、東海道本線で「大船駅(おおふねえき)」を目指しましょう。

大船駅からは横須賀線に乗り換えて、「北鎌倉駅」で下車します。そして徒歩10分ほどで明月院です。

なお、近辺には駐車場がほとんどありません。車で行く場合は大船駅付近までとしたほうが無難ですね。

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一度だけではもったいない!

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じさいが有名な明月院ですが、実は季節を問わず草花がきれいなことでも知られています

特に、秋には紅葉がきれいで、「悟りの窓」から見る景色は素晴らしいの一言。あじさいの明月院をたっぷり堪能したら、次はもう一度、秋に訪れるとその違いと美しさに惚れ惚れしますよ。

季節毎に異なる味わいを楽しめる明月院。まずは「青」の明月院を思う存分楽しみましょう!