不動明王

像を見ていると、怖そうな表情や優しい表情などあって様々ですが、仏様の中でも印象深いのが「お不動さん」です。全国各地のお寺で御本尊を拝むことができますね。

そんな見た目にもかっこいいお不動さんですが、どんな由来やご利益があるのでしょう?

そこで、

  • お不動さんとは?
  • お不動さんの由来
  • お不動さんにはどんなご利益があるのか
  • お不動さんのお参りの仕方

…について順にお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください!

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お不動さんとは?

大日如来の化身!

不動明王

お不動さんの正式な名前は、「不動明王(ふどうみょうおう)」と言います。不動明王は仏教の信仰対象であり、真言宗をはじめとして、天台宗・禅宗、日蓮宗等で、幅広く信仰を集めています。

不動明王は、大日如来(だいにちにょらい)という仏様の化身だとされています。大日如来は仏教のなかでも、密教で強く信仰されている仏様。大宇宙の中でも最高峰の仏様とされています。

密教では、大日如来から伝えられた教えを、師匠から弟子へと厳密に受け継いでいて、大日如来の化身であるお不動さんも伝統的に信仰されています。

お不動さんは五大明王の一体!

お不動さんは、仏教で信仰対象となる「五大明王(ごだいみょうおう)」の一体でもあります。

五大明王とは、明王(みょうおう)と呼ばれる仏の教えを身に付けた方の中でも特に有名な存在です。絵画や彫刻でも題材となり、東西南北と中心にそれぞれの明王を配置して仏の教えを表しています。

お不動さんを含めた五大明王の名前を紹介しておきます。

五大明王 配置 特徴
不動明王
おふどうさん
中央 大日如来の化身
降三世明王
ごうざんぜみょうおう
阿閦如来(あしゅくにょらい)の化身
軍荼利明王
ぐんだりみょうおう
宝生如来(ほうしょうにょらい)の化身
大威徳明王
だいいとくみょうおう
西 阿弥陀如来(あみだにょらい)の化身
金剛夜叉明王
こんごうやしゃみょうおう
不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)の化身(真言宗)、あるいは烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)の化身(天台宗)

お不動さんの由来

動くことのない明王さま

お不動さん

お不動さんは梵語で、「アチャラナータ(梵:अचलनाथ)」といいます。

  • アチャラとは「動くことがない」
  • ナータは「守護者」

という意味があります。

そして「アチャラナータ」で、「揺るぎない守護者」という意味となります。

動かないで「不動」となり、仏教の教えを理解する守護者で「不動明王」なんですね。

お不動さんにはどんなご利益があるの?

厄払いと商売繁盛!

お不動さんの外見は、

  • 憤怒と呼ばれるにらみ顔。
  • 右手に「三鈷剣(さんこけん)」という剣、左手には「羂索(けんじゃく)」という縄を持つ。
  • 背中に炎を背負っている。

…と、知らずに見ると怖い印象を与えます。

しかしお不動さんが怖い姿は、全て「悪を許さず、人を導くため」なんですよ。

怖い顔は悪を許さない決意で、剣は人が持つ煩悩を払う役目と悪を断ち切る役目を持っています。縄は煩悩から抜け出せない方を助ける道具で、背中の炎は悪や煩悩を焼き切る役目があります。

そこから不動明王には、次のご利益があるとされています。

  • 災難を取り除くことから、厄払い
  • 煩悩を取り払うことから、出世・商売繁盛・勝負事へのご利益。
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お不動さんのお参りの仕方

お不動さんをお参りにお寺に行こう!

お不動さんをおまつりしているお寺は、全国各地に沢山あります。いくつか有名なお寺を紹介しておきます。
寺院

<真言宗>

お寺 不動明王 場所
成田山新勝寺 成田不動尊 千葉県成田市
金剛寺 高幡不動尊 東京都日野市
總願寺 不動ヶ岡不動尊 埼玉県加須市
明王院 赤不動尊 和歌山県高野町
東寺(教王護国寺) 不動明王坐像 京都府京都市南区

<天台宗>

お寺 不動明王 場所
瀧泉寺 目黒不動尊 東京都目黒区
妙泉寺 千葉厄除け不動尊 千葉県東金市
正宝院 飛不動尊 東京都台東区
青蓮院 青不動尊 京都府京都市東山区
延暦寺 不動明王立像 滋賀県大津市
三井寺 黄不動 滋賀県大津市

この他にも、主に「真言宗」や「天台宗」のお寺では、お不動さんをおまつりしている寺院が多くあります。一般の方でもお参りできるお寺も多いので、近くにあればぜひ足を運んでみてくださいね。

神社と違って手は叩かない

お寺のお参りの仕方は、一般的な神社と作法が違うので注意してください。

  1. 入り口で一礼し、右手・左手・口・左手・ひしゃくの柄の順に水で洗ってお清めを行う。
  2. 賽銭箱にお賽銭を静かに入れる。
  3. 頭上に鰐口(わにぐち)という鐘やドラがあれば鳴らす。
  4. そっと両手を合わせて合掌し、一礼する。
  5. 出る時にもう一度一礼する。

合掌する時に「御真言(मन्त्र マントラ)」という、次の言葉を唱えると更に効果的です。

▼不動明王の御真言

「のうまく さんまんだー ばーざらだん せんだー まーかろしゃーだー そわたや うんたらたー かんまん」
namaḥ samantavajrānāṃ caṇḍa-mahāroṣaṇa sphoṭaya hūṃ traṭ hāṃ māṃ.

<大意>
激しい大いなる怒りの形相を示される不動明王よ。
迷いを打ち砕きたまえ。
障りを除きたまえ。
所願を成就せしめたまえ。カンマン。

<参考動画:不動明王のマントラを唱える>

梵語(サンスクリット語)の音読みになります。言えなくても大丈夫ですが、お不動さんに、より寄り添いたいなら、ぜひ覚えたいですね!

厳しくもやさしいお不動さん

【関連記事】

お不動さんは不動明王のことで、厄払いや商売繁盛のご利益をもたらしてくれます。大宇宙の中で最高位の仏様である大日如来の化身でもあります。

そのお姿はにらみ顔と炎を背負っているため、一見恐ろしいですが、悪を許さないためのお姿。煩悩にまよう人々を救おうとされ、厳しくも優しい仏様でもあるんですよ。

お寺の仏様なので参拝の仕方に注意して、お不動さんのご利益にあやかりたいですね。