音楽CDやDVD、漫画、ゲーム等では、1つの商品を発売する時に複数の「エディション」があって、違いをもたせていることがあります。パソコンのソフトウェアでも同じですね。
また似たような言葉で「バージョン」というものもありますが、どう違うのでしょうか？
そこで、エディション、バージョン、それぞれの意味や違い、そして使い方について紹介していきます。お財布と相談しながら参考にしてくださいね！
エディションの意味は？
印刷した回数
エディション（edition）は、次の意味がある単語です。
- 印刷物や出版物における「版」
- 出版または刊行
「版」は雑誌や書籍を作る時に、同じ原稿から印刷され、同じ内容を持ったものを指します。書籍は発売する時に、印刷所で一定数を印刷します。
その書籍がある程度売れ、さらに売れるとわかった時点で改めて印刷を行います。そしてお店に並んだ本には「第二版」「第三版」…と、印刷回数と発行日が追加して記入されます。
本来の商品におまけをつけて価値を上げる
エディションのもとの意味は「版」ですが、商品を販売する場合は、「本来販売する通常版に対して、追加要素をつけた商品」という意味にもなります。
おまけ要素をつけることで価格は上がりますが、その分価値が高まるわけですね。
コンピュータにおける「エディション」は？
エディションという言葉は、コンピュータソフトでもよく使われる言葉です。コンピュータのソフトやアプリにおいて、機能や用途、販売方法を変えた別の商品のことを指します。
例えば、同じ商品を企業向けと個人向けに分けて販売することも、エディションにあたりますね。
バージョンの意味は？
元の作品を改良していく
バージョン（version）はラテン語の「転換・向きを変えた状態」が元となった言葉で、次の意味があります。
- 変形したものや作品
- 脚色や翻訳をしたもの
- 版
この「版」はエディションの時と違い「元の作品を改良していく」という意味になります。
コンピュータにおける「バージョン」は？
バージョンという言葉は、コンピュータソフトでもよく使われる言葉になります。
コンピュータソフトやアプリは、販売した後も、更に改良が加えられることがあります。また発売後に不具合・バグなどの報告があれば、修正が行われます。
そして改良を加えたソフトは、元のソフトと区別するために「Ver.1.01」「Ver.1.02」など、数字が付け加えられます。この「Ver」とは、「バージョン（version）」を省略したものですね。
エディションとバージョン、それぞれの使い方
エディションとバージョン、それぞれの使い方について紹介していきます。
漫画・CD・DVD・ゲームなどでは？
◎エディションの使い方
エディションは、漫画・CD・DVD・ゲームなどを販売する時に使われます。
例えば漫画では、通常版とは別に、特別なCDやキャラクターグッズが付属することがあります。付属することで価格は上がりますが、その漫画の特別な版でしか入手できない「おまけ」なので付加価値が高まりますよね？
また表紙のイラストも別のものにするなど、通常版と一緒に購入したくなるようにもしています。
CDやDVDの場合では、収録曲を追加したり、高音質の音楽データを入手できる権利をつけることがあります。アイドルのCDでは、「イベント参加券」をつけて直接触れ合うチャンスを作る方法もあります。
ゲームでは、設定資料集やキャラクターのグッズ、ゲーム内で使用している楽曲のCDが付属することがあります。最近ではゲームを有利にすすめるためのデータを、最初からつけている事もありますね。
このように本来の商品に、特別なおまけをつけたエディションは、ファンにとって嬉しい内容となります。
◎バージョンの使い方
バージョンは、もとの商品を改良した時に使われます。
例えば漫画の場合、最初に発表したものを大幅に書き直した時に使われます。古い漫画の場合は最初に発表した状態に戻して、改めて販売する時にも使われますね。
音楽CDの場合、本来の演奏とは違う場合に「○○バージョン」とすることがあります。例えばロックをクラシック編成で演奏し、「クラシックバージョン」とするといった具合です。また全面的に楽曲を見直して演奏したものを販売するときも、「アレンジバージョン」とすることがあります。
コンピュータでは？
パソコンのソフトウェアやアプリの世界では、バージョンとエディションがともに使われますが、例えばWindows10だと次の通りの区分けになりますね。
▼Windows10を例にすると…
◎バージョン
＊不具合修正、機能追加等による
→ Windows10の各4桁で表されるバージョン
◎エディション
＊機能や販売用途による違い
→ Windows10の各エディション
- Home …個人・家庭向け
- Pro …企業向け
- Enterprise …大規模企業向け
- Education …教育機関向け
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おまけをつけたり改良したり…
同じ商品で「○○エディション」「○○バージョン」とあると、どれを購入したらいいのか迷ってしまいますよね。
エディションと書いてある場合、本来の商品におまけが追加されたり、機能や販売用途を変えた別の商品となります。バージョンと書いてある場合は、元の商品を改良したものを指しています。
ただし商品によっては特に明確に区別していない事もあるため、内容を調べることも大切ですね。同じ商品で価格が違う時は、エディションとバージョンの違いを知った上で選ぶようにしましょう！
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