国の動物園の中で特に知名度も高く人気なのが、東京・上野にある上野動物園です。都民なら遠足や学校行事などで、一度は足を運んだことがあるのではないでしょうか?

また上野動物園と言えばパンダが大人気。パンダを目当てに地方から東京へ遊びに行く方もいるほどです。

そんな上野動物園には、開園記念日があることを知ってましたか?

そこで、

  • 上野動物園開園記念日とは?由来は?
  • 上野動物園の歴史について
  • 上野動物園開園記念日のイベント

…について紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね!

上野動物園開園記念日とは?由来は?

上野動物園が開園した日が…

パンダ

上野動物園開園記念日は、毎年3月20日です。

上野動物園は正式名称を「恩賜上野動物園(おんしうえのどうぶつえん)」といい、上野恩賜公園(上野公園)の一角にあります。

年間入場者数が全国でもトップの動物園で、年間約490万人が訪れたほど。

*綜合ユニコム2019年9月号による統計(2位は名古屋の東山動植物園の250万人)

そんな上野動物園は1882年(明治15年)3月20日に開園した、日本で一番古い動物園なんです。このことを記念して、毎年3月20日を開園記念日としているんですね。

「恩賜」とは?

ところで上野動物園の正式名称にある「恩賜(おんし)」とは、どういうものか気になりませんか?

恩賜には、「君主が臣下をねぎらうために与える物品やその行為」という意味があります。日本では「天皇から賜った物品・名前・地位」全般のことを、恩賜と呼んでいます。

上野動物園がある上野公園は、明治時代には宮内庁が管理していました。その後1924年(大正13年)の皇太子様(後の昭和天皇)ご成婚の記念に、東京市(現在の東京都)に下賜(かし)されました。

*下賜=高貴な方が、身分の低い人に物を与えるという意味

【参考記事】
下賜の読み方や意味とは?類義語や対義語も紹介!

そうした経緯もあり、1949年(昭和24年)に「恩賜上野動物園」の名称となったんですね。

上野動物園の歴史

上野動物園のはじまりは

上野動物園

上野動物園が開園したきっかけには、1873年(明治6年)にウィーンで行われた万国博覧会が関係しています。

この万博で日本の物産をアピールするために、全国各地から様々な物産が集められました。実はこの時に動物も集められ、後に展示するために上野動物園が作られたんです。

1886年(明治19年)には宮内庁の管轄となり、外国からの動物も増えていきました。トラ・ライオン・ゾウといった動物園の人気の動物も、この時期には上野動物園にはいたんですよ。

戦争を経て…

1924年(大正13年)に東京市(現在の東京都)の管理となった後も、上野動物園は人気を集めていました。

しかし戦争が激化した1943年(昭和18年)に、動物の処分がくだされてしまいます。これは戦争による空襲で猛獣が逃げることを恐れたためで、クマ・ライオン・トラが処分されてしまいました。

また人気者だったゾウも処分され、現在でも「かわいそうなぞう」(作:土家由岐雄)というお話で伝えられています。

やがて戦争が終わると上野動物園は園内の拡張が行われ、再び動物たちがやってきました。

そして1972年(昭和47年)の中国交正常化を記念して、2匹のパンダが上野動物園にやってきます。「ランラン(蘭蘭)」と「カンカン(康康)」と名付けられたパンダは、たちまち大人気となったんですよ。

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上野動物園開園記念日のイベントは?

動物園をお得に楽しもう!

上野動物園は、普段は次の入場料が必要となります。

  • 高校生以上 600円
  • 65歳以上  300円
  • 中学生   200円
  • 小学生以下 無料
  • 都内在住・在学の中学生 無料

しかし、3月20日の開園記念日にはすべての方の入園料が無料となります

※ちなみに、3月20日を含め他にも以下の日が「無料開園日」です。

日付記念日等無料になる対象
3月20日開園記念日全て
5月4日みどりの日全て
10月1日都民の日全て
5月5日こどもの日中学生以下のみ
9月15日~9月21日老人週間60歳以上の方とその付添者1名

シャンシャンが見たい!

上野動物園と言えば、パンダのシャンシャン(香香)は絶対に見ておきたいですよね。かつては整理券が必要でしたが、現在は先着順で待機列に並んでからの見学となっています。

シャンシャンはだいぶ大きくなってきて親離れが進んではいますが、愛らしい姿はしっかり見たいですね。

シャンシャン

上野動物園の混雑は?

上野動物園は人気のスポットですが、開園直後でなければ入園そのものは比較的スムーズ。ただし、毎年上野動物園開園記念日は、無料だということもあり、いつもよりも大きく混雑します

とりわけ、シャンシャンのいる「パンダ館」は、特に混雑します。もしシャンシャンをはじめ、パンダを見に行くなら、遅くても開園時間の朝9時には行かれることをおすすめします。

特に入り口から近いパンダ館のある東園一帯と、園内を走るモノレールは、午前中非常に混雑しますね。午後2時〜3時ぐらいになると少し落ち着いてくるので、午後から遊びに行くのもおすすめですよ。

□shoebill、開園記念日に飛びまくるハシビロコウ
https://youtu.be/uOta_YN-Qw8

*ほとんど動かないことで有名な「ハシビロコウ」も、開園記念日だからか、すごく飛んでいますね!

パンダ以外にもたくさんの動物が!

野動物園はアクセスもよく、貴重な動物も多いことから人気のスポットとなっています。そんな上野動物園の開園記念日には、入園料が無料となるんです!

そのため毎年大変多くの人でにぎわいますが、西園など、場所によってはそれなりに落ち着いている場所もあります。パンダも見ておきたいですが、他にも貴重で可愛くかっこいい動物はいっぱいいますよ。

上野動物園の開園記念日には、たくさんの動物たちをたっぷり楽しみませんか?