味噌汁

日の食事にお味噌汁があると、どこかほっとしますよね。和食を代表する調味料のお味噌は、日本人にはおなじみの味です。

そんなお味噌ですが、実は「味噌の日」という記念日があることを知ってましたか?また味噌には様々なことわざも残されています。

そこで、

  • 味噌の日の由来
  • 味噌の発祥や起源は?
  • 味噌にちなんだことわざ

…についてお伝えしていきますので、ぜひ覚えてくださいね!

味噌の日の由来

毎月30日は味噌の日!

味噌

味噌の日毎月30日。全国味噌工業協同組合連合会(全味工連)が1982年(昭和57年)9月に制定しました。

毎月30日という日付になったのは、「三十」という漢数字は「みそ」とも読むことがあるからです。

「三十」は「さんじゅう」と読みますが、「三十路」と書いて「みそじ」という読み方もあります。三十路(みそじ)は30歳を指す言葉ですが、最近では三十代を指す時にも使われることがあります。

この「三十(路)」と「味噌(みそ)」が同じ発音となることから、毎月30日が味噌の日となりました。

1年のうちでも2月だけは28日または29日までで、30日はありません。しかし2月以外は毎月味噌の日があります。30日はぜひ味噌料理を食べたいですね。

味噌の発祥や起源は?

味噌をすくう

中国から来た説と日本で生まれた説の2つ

味噌の発祥や起源には、二つの説があります。

遣唐使から伝わった説

一つは古代中国の「醤(ひしお・しょう)」が、遣唐使によって伝わったという説です。

「醤」とは大豆を発酵させた味の濃いペースト状の調味料で、現在の醤油に似たものです。日本に伝わったときには「醤」となる前の発酵途中のものでしたが、この状態でも充分美味しいものでした。

そこで「未だ醤にならないもの」から「未醤(みしょう)」と呼ばれ、味噌(みそ)に変化したと言われています。

日本で生まれた説

もう一つは縄文時代後期から弥生時代にかけて、日本で生まれたという説です。

日本説の味噌も、大豆を潰して発酵させた醤油や魚醤(ぎょしょう)に近い液体でした。

いずれにしても大豆を発酵させた味噌に近いものは、古い時代から日本人にとってお馴染みだったんですね。

味噌は貴族の味から庶民の味へ

古くからある味噌ですが、「平安時代」の味噌はとても貴重で、貴族しか食べられないものでした。当時は大豆の保存食に近く、つぶも残った状態だったんです。

「鎌倉時代」になると大豆のつぶをすりつぶし、水でといた「味噌汁」の原型が生まれます。

「室町時代」には現在の味噌に近いものが完成し、庶民の間でも味噌が作られるようになります。

「戦国時代」になると戦場で食べる「携帯食」として需要が高まり、各地で盛んに味噌が作られ始めます。

「江戸時代」に入ると地方ごとに特色ある味噌が定着し、現在まで続く日本を代表する味となったんですね!

□手作り味噌の作り方
https://youtu.be/X8cbEaGXBzA

*家庭でも簡単に作れるセットも販売されているので、手作りしてみませんか?

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味噌にちなんだことわざは?

味噌は身近な食品のため、味噌に関係した「ことわざ」がたくさんあります。そんな味噌にちなんだ代表的なことわざを4つ紹介します。

手前味噌

味噌にちなんだことわざの中でも良く使われるのが、「手前味噌」です。

手前味噌とは、手作りの味噌のことを言います。

手作り味噌は家庭ごとに味があり、より美味しくなるように工夫が重ねられていました。そして美味しく出来た自家製味を他の人にも食べてもらい、互いに自慢するようになりました。

そこから「手前味噌」には、「自慢する・自分自身を褒める・自信がある」という意味も加わったんですね。

味噌をつける

味噌は調味料としてではなく、ヤケドをした時に傷口に塗って使うこともありました。そのため失敗したという意味の、「味噌をつける」ということわざもあります。

ヤケドは失敗した時に起こりやすく、治療として味噌をつけるので「失敗した」という意味となるんですね。ただし実際の怪我に味噌を塗っても効果はないので、慌てて味噌をつけずにお医者様に見てもらいましょう。

味噌の医者殺し

味噌はタンパク質・ビタミンB2・ビタミンE・各種ミネラルが含まれる、栄養豊富な食べ物です。そのため毎日お味噌を取ることで健康になり、お医者様が必要なくなると言われていたんです。

そこから「味噌の医者殺し」という、ドキッとすることわざも生まれました。

味噌を買う家には「蔵」は立たない

現在はお店で買う人が多い味噌ですが、かつては家庭ごとで作るものでした。そのため「家で作れる味噌を買う」のは、無駄なことと言われていました。

「味噌を買う家には蔵は立たない」とは、無駄遣いをする人はお金持ちになれないと言う意味です。現在ではあまり使われないことわざですが、無駄遣いに注意する意味として覚えたいですね。

毎月30日は味噌を使った料理を!

【関連記事】

お味噌汁に欠かせない味噌は、日本を代表する味の一つです。その歴史はとても古く、奈良時代には既に食べられていたというから驚きです。

また味噌にちなんだことわざも数多くあり、現在でも使われる言い回しもありますね。そんな日本人にとって身近な存在である味噌は、毎月30日が「味噌の日」となっています。

味噌の日にはお味噌汁だけでなく、味噌を使った料理でお味噌を見直してみませんか?