灯などのはっきりした明かりもよいですが、松明の炎を見てるとどこか心が和みませんか?そんな松明の明かりがたっぷり楽しめるのが、福島県須賀川市で11月に開催される「松明あかし」です。

日本三大火祭りの一つにも数えられるほどの迫力は、毎年15万人近い方が訪れるほど。またその歴史はとても重く、また松明の明かりには様々が思いが込められているんですよ!

そこで、

  • 松明あかし2023年の日程とスケジュール
  • 松明あかしの見どころ
  • 松明あかしの歴史
  • アクセスや駐車場

…について紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね!

松明あかしの日程とスケジュール

2023年の開催は11月11日!

まつりの法被

松明あかし(たいまつあかし)は、福島県須賀川市で毎年11月の第2土曜日に開催されています。2023年(令和5年)の開催日は次の通り。主なスケジュールもあわせて紹介します。

  • 開催日:2023年11月11日(土)
    • 11月11日(土)松明あかし
  • 会場:五老山(翠ケ丘公園内)および周辺

■松明あかしのスケジュール(予定)

11月9日(土)
11:00~おもてなしフードコート翠ケ丘公園芝生広場
13:00~16:00おもてなし・イベント広場松明通り・須賀川信用金庫本店駐車場
13:30~14:10大松明・姫松明の披露松明通り吉田医院前
13:45~本体松行列出発松明通り宮先町付近
15:00~大松明・姫松明行列出発松明通り吉田医院前
16:00~キャンドルナイト翠ケ丘公園芝生広場等
16:45~17:00御神火奉受式・献吟二階堂神社
17:00~団体小松明行列出発妙見児童公園
17:30~18:15一般参加小松明行列見晴橋駐車場
18:10~点火まで

18:45~20時頃

松明太鼓演奏五老山特設ステージ

 

18:30~大松明点火五老山

松明あかしの見どころ!

大松明・姫松明・本松明の行列

まつりの勢い

「松明あかし」で見てほしいのは、

  • 大松明
  • 姫松明
  • 本松明

です。

松明あかしで使われる松明(たいまつ)は、数人がかりでなければ持てないほど巨大なもの。特に大松明長さが10m・重さ3トンにもなり150名で担ぎます。

姫松明は大松明より少し小さく、それでも100名もの女性の手によって運ばれます

本体松30本あり、こちらもまた地元の小・中学生を中心として多くの人の手で運ばれるほど巨大な松明なんです。

大松明・姫松明は、15:00から出発し、本体松は13:45から出発します。巨大な松明が沢山の若者に担がれて松明通りを練り歩く姿はとても迫力があり、見のがせませんね。

  • (緑)の線が松明あかしのコース
  • (青)の地点が大松明・姫松明出発点
  • (紫)の地点が本体松出発点
  • (赤)の★マークが五老山の点灯会場

大松明に登って点灯

あの須賀川城本丸の跡地にある二階堂神社で、まず御神火が奉受されます。そして、「御神火隊」と呼ばれる人々が、御神火で点灯した松明を手に、町を練り歩きながら五老山へと運んでいくんですね。

五老山についたら、「御神火台」へ御神火を移し、そして大松明に点火します

その点火方法というのが、命綱をつけた人が松明によじ登って点火するというもの。命綱をつけているとはいえ、ときに落下しそうになることもありハラハラドキドキしてしまいます。それだけに無事点灯すると、大松明の迫力に圧倒されますね。

そして順次、姫松明・本松明にも点火されていきます。いずれにしても大松明に点火される18時30分以降が一番の見所なのでここは見逃せません!

松明の明かりは鎮魂のためのものですが、迫力ある炎にはどこか神聖さが感じられますね。

□須賀川 松明あかし
https://youtu.be/zWTFCbVxGrQ

*松明というと手に持つイメージがありますが、とにかく大きくてびっくりしますね!

屋台も楽しめます!

お祭りですので、もちろん屋台もあります。

大松明・姫松明出発地点近くにある翠ケ丘公園芝生広場では「おもてなしフードコート」が11時には設置されますので、様々な屋台の味を楽しむことができます。

そして13時からは、翠ケ丘公園芝生広場の少し南にある須賀川信用金庫の駐車場にて、戦国鍋松明スープが振る舞われます。提供される数は限られていますが、福島の11月は既に寒い季節。温かい鍋料理やスープはありがたいですね。

また同じ場所で、地元農産物の販売も行われますよ。

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松明あかしの歴史

戦国時代の伊達政宗との戦いから始まった

松明あかりの歴史は古く、420年近く続く由緒あるお祭りです。

そのきっかけとなったのは、戦国武将・伊達政宗との戦い。当時東北一帯を支配しようと考えていた伊達政宗は、会津一帯へ攻め込みました。

まずはじめに、会津黒川城を落として芦名氏を滅ぼし、次に須賀川城を落とすことに。当時の須賀川城の城主は女性で、伊達政宗の血縁者でしたが、黒川城城主の祖母にも当たる人。そのため孫を滅ぼした政宗に抵抗する道を選び、民衆もまた城主の意思に従うこととなりました。

戦国時代の衣装

しかし、伊達政宗との戦いの中で裏切り者が火を放ち、須賀川は火の海となってしまいました。その結果城は落ち、多くの命も失われることになってしまったんです。

この須賀川城の戦で亡くなった人々の霊を慰めるために始まったのが「松明あかし」で、最初は伊達側の目をごまかしていました。

旧暦の開催から新暦へ

松明あかりは、以前は旧暦の10月10日に行われていました。しかし、その後新暦(現在の暦)で11月10日に行われるようになり、1986年(昭和61年)からは11月第2土曜日に開催されています。

また、現在は須賀川側の人間だけでなく、戦いで命を落とした伊達側も含めたすべての霊を慰める行事となっています。そして東日本大震災の犠牲者を慰めるための行事として、受け継がれているんですね。

松明あかし会場へのアクセス

福島の山

公共交通機関でのアクセス

東京方面から向かう場合、東北新幹線で郡山駅まで向かいます。郡山駅から東北本線に乗り換え、須賀川駅で下車すると徒歩15分ほどで会場に着きます。

16時以降には須賀川駅から松明あかし会場までは有料シャトルバス(200円)が運行されているので、こちらを利用すると便利ですよ。

車でのアクセス

車で向かう場合は、東北自動車道の須賀川ICで降りると5分程度で会場に到着します。

ただし当日は交通規制が敷かれているため、必ず現地の指示に従って移動しましょう。

駐車場について

会場周辺の7ヶ所に、合計2000台の無料駐車場があります。

  1. 福島病院(196台、徒歩5分)
  2. JA夢みなみ本店(100台、徒歩20分)
  3. 阿武隈小学校(200台、徒歩20分)
  4. 須賀川市武道館(50台、徒歩15分)
  5. 牡丹園(1000台、シャトルバスで10分)
  6. 須賀川アリーナ(400台、シャトルバスで15分)
  7. 須賀川市役所(100台、徒歩15分)

赤の★が松明点火会場(五老山)です。

このうち、牡丹園、須賀川アリーナの2ヶ所の駐車場に関しては、会場から離れていますが、有料シャトルバスが利用できるので安心してくださいね。

シャトルバスの料金は、

  • 牡丹園から松明あかし会場までは、170円(片道料金)
  • 須賀川市文化センターから会場までは、320円(片道料金)

です。

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松明とともに

夜空を迫力ある明かりで照らす「松明あかし」は、日本三大火祭りの一つに数えられています。その歴史は戦国時代の激しい戦いで、命を落とした人々を慰めるためのもの。高さ10m近くにもなる巨大な松明の明かりは、それだけ戦いの傷が深かったのかと考えてしまうほどです。

大勢の人が担ぎ上げて街中を練り歩く様子は勇ましく、そして燃え尽きる様子はどこかはかなさを感じるほど。

迫力と神聖さが一度に味わえる須賀川の「松明あかし」を見に、福島へ遊びに行きませんか?