夏に咲く花と言えば、色鮮やかな花が多い印象があります。
見上げると黄色いひまわりが目に飛び込む一方で、樹木を見ればピンクの花も。公園でよく見かけるこの樹木は、「サルスベリ(百日紅)」という花です。
身近なようで意外と知られていない百日紅を、もっと詳しく知りたくありませんか?
そこで、百日紅の花言葉や、開花時期、名前の由来についてまとめて紹介します!
サルスベリ(百日紅)の花言葉

サルスベリの花言葉ですが、主に次の6つが挙げられます
- 不用意
- 愛嬌
- 雄弁
- 活動
- 世話好き
- あなたを信じる
不用意と愛嬌
百日紅の花言葉の中の「不用意」と「愛嬌」は、サルスベリの幹から名付けられたものです。
サルスベリの幹は、他の木の幹と比べるとつるつるとしています。そのため木登りが上手な猿でも、この木には登れず滑ってしまうという言い伝えがあるんですね。
登りたくても登れない様子が「不用意」に、滑ってしまう様子から「愛嬌」という花言葉が生まれました。
雄弁・活動・世話好き
「雄弁」「活動」「世話好き」に関しては、サルスベリの花の状態から名付けられました。
サルスベリの花は、枝の先に密集して咲く特徴が。また開花時期になると次々と花が開く様子は、見ていてとても華やかです。
花が次々と咲く様子が、雄弁で活動的な印象につながります。また枝に密集して揺れる様子が、世話好きという花言葉へと繋がったんですよ。
あなたを信じる
「あなたを信じる」は、朝鮮半島の言い伝えから生まれた花言葉です。
あるとき旅の王子が竜神を退治し、生贄となった少女を助け出しました。
少女と王子はたちまち恋に落ちましたが、王子は使命があるため旅を続けなければならない運命。そのため旅を終えることになる100日後に、再会の約束を交わします。
ところが100日を目前にして少女はこの世を去り、再会を願っていた王子は嘆き悲しむことに。その後少女の墓から木が生え、美しい赤い花がいつまでも咲き続けるようになりました。
生まれ変わって木となっても待ち続ける少女の姿が、「あなたを信じる」という花言葉となったんですよ。
サルスベリとはどんな花?開花時期は?
7月から8月にかけて
サルスベリは中国原産の落葉樹で、日本でもよく見かける樹木です。花がきれいで病気に強く、大きく成長しない樹木なので公園や庭に最適です。
そんなサルスベリの花は、7月~10月にかけて開花します。
特に7月~8月が花のピークで、白・ピンク・赤・紫の花が次々と開花。一つ一つの花は小さく、2~3日で散ってしまいます。
しかし次々と開花するため、長期間花が楽しめるんですよ。

百日紅の名前の由来
サルスベリは漢字で書くと、「百日紅」となります。この名前は、花言葉のところでも触れた通り、100日後に再会を誓った恋人たちの逸話から取られたものです。
少女はこの世を去ってしまいましたが、赤い花が咲く樹木となっても恋人を待ち続けました。この逸話から、百日紅という漢字が当てられたというわけですね。
百日紅をサルスベリと呼ぶ理由
漢字は「百日紅」と美しいのに、その漢字にあてられた音はサルスベリ。これもやはり花言葉のところでも触れた、猿も滑ってしまうほどの木という逸話から名付けられました。
サルスベリの幹がつるつるしているのは、樹皮が成長と共に落ちてしまうからです。
樹皮が落ちると中から新しい樹皮が出てきますが、これがつるつるした触感。その様子が「猿でも滑る」と表現され、この名前となりました。
実際の猿は、つるつるしたサルスベリの幹でも上手に木登り。「猿も木から落ちる」とはならないので、猿がかわいそうと思った方は安心してくださいね。
庭に植える?植えない?
サルスベリはきれいな花が咲き、病気にも強く育てやすい樹木。そのため庭木としても人気で、玄関先などによく植えられています。
しかし風水的の考え方では、サルスベリは庭木には不向きとされています。というのもツルッとした幹は、猿も滑り落ちると言われるほど。実際は違うのですが、そのイメージから「落ちる」「下がる」といった出世から離れる象徴にもなってしまいます。
あくまでも風水の考え方なので、花が気に入ったのなら、気にせずに庭木にして大丈夫ですよ。

百日紅の名前に2つの言い伝え
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サルスベリは音で聞くと少し楽しく、「百日紅」という漢字を見ると美しい印象があります。そして密集して咲く花は美しい一方で、つるつるした幹は少しおもしろいと感じられる樹木でもあります。
そんなサルスベリの花言葉には、猿も滑り落ちるといった愉快なものもあります。一方で再会が叶わなかった恋人の伝説もあり、二面性がある樹木とも言えますね。
街角で百日紅(サルスベリ)の花を見かけたら、ぜひ花言葉と逸話を思い出してくださいね!
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