学生時代の8月はほぼ夏休みで楽しい一ヶ月ですが、社会人になると日曜日以外はお盆休みの数日のみ。人によってはお盆休みもない場合もあり、もう少し休みたい!と思ったことはありませんか?
そんな方に嬉しいのが、8月11日の祝日「山の日」です。
「山の日」は2016年から始まった新しい祝日ですが、どんな由来があるのでしょう?
山の日はいつからできた祝日なのか?また制定された由来やイベントについて紹介していきます!
8月11日の山の日はいつから?
2016年から実施
「8月に山の日なんて祝日あったかしら?」と疑問に思う方もおられるかもしれませんね。でも安心してください。山の日は2016年(平成28年)から実施されることになった、比較的新しい祝日なんです。
山の日は、「8月11日」がお休みとなる祝日。将来的には特定の月曜日が祝日となる、ハッピーマンデー制度の対象となるのではと言われています。
なぜ「8月11日」なのか
山の日を祝日とするにあたり、日にちについていくつかの案が出されました。
それは、
- 山開きの人して多く採用されている、6月第1日曜日
- 同じく山歩きのシーズンとなる、6月上旬のいずれかの日
- お盆前に連休としやすい、8月12日
…の3つの案が有力視されていました。
いずれも祝日のない月、その中でも特に8月12日はお盆前に連休を作りやすい点で最有力候補でした。しかし8月12日という日は、祝日とするにはあまりに悲しい出来事のあった日でもあります。
それは日航ジャンボ機墜落事故という、戦後最大の航空機事故が発生した日。墜落現場が「御巣鷹の尾根」という山腹でもあり、山の祝日とするにはふさわしくない日でした。
そのため1日前にずらし、8月11日を「山の日」の祝日としたのです。
2020年のみ8月10日に移動
山の日は8月11日ですが、2020年(令和2年)のみ、8月10日に移動します。
これは2020年7月〜8月に行われる東京オリンピックの対応のため。「体育の日(2020年よりスポーツの日)」「海の日」「山の日」の3つの祝日を移動することが、国会で決まりました(2018年6月可決)。要人が出席する式典の警備や交通混雑の緩和が目的とされています。
祝日 | 本来の日付 (2020年) | 移動後の日付 (2020年のみ) |
---|---|---|
海の日 | 7月第3月曜日 (2020年は7月20日) | 7月23日 (木:開会式の前日) |
スポーツの日 *2020年以降、体育の日から名称変更 | 10月第2月曜日 (体育の日では) | 7月24日 (金:開会式) |
山の日 | 8月11日 | 8月10日 (月:閉会式の翌日) |
山の日が制定された由来やイベント
海の日があるのだから、山の日も
山の日が制定されたのは、山を愛する方々の強い要望と熱意があったおかげ。また1996年に制定され、2003年から7月第3月曜日になった「海の日」の影響もあります。
海の日が制定された頃より、「海の日もあるのだから山の日も作りたい」という動きがおこりました。
それを受けて「全国山の日協議会加盟諸団体」という団体が結成されました。日本山岳会・日本山岳ガイド団体といった、山のスペシャリストの団体が中心となった組織です。更には「山の日」を独自に制定していた県や、自然保護団体なども参加していました。
山を愛する方々の熱心な運動のおかげで、国会でも「山の日という祝日を作ろう」という動きが進んでいきます。その結果2016年(平成28年)より晴れて山の日が祝日として制定されることとなりました。
山の日の祝日に向けて
2016年度より制定された山の日は、認知度の点ではこれからの祝日とも言えます。そのため山の日に向けて、様々なイベントなどが行われます。
例えば旅行会社を見ていると、8月11日を中心とした登山ツアーが多く見られます。
本格的な登山ツアーから、初心者向けの散策タイプのものまで盛りだくさん。中には富士山の裾野を散策するものや、日本アルプスの美しい景色を楽しむものも。いきなり登山は難しいですが、散策ツアーでしたら初心者でも安心ですね。
また、全国山の日協議会では「山の日記念全国大会」というイベントを2016年度より毎年場所を変えて行っています。内容としては国際会議などがメインとなりますが、一般の方も楽しめる企画もありますよ。
開催場所ですが、
- 2016年は、長野県松本市・上高地
- 2017年は、栃木県那須町
- 2018年は、鳥取県大山
そして、2019年(令和元年)は、山梨県甲府市で、8月10日・11日の2日間で開催されます。
美しい自然とリゾート施設で夏を満喫するのはいかがですか?
山の日を楽しもう
山の日を祝日とする法律には、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」とあります。その一方で「お盆前に休みを作る目的がメインの意味のない祝日」と非難する人も。
しかし山の恵みがあるおかげで、豊かな自然・おいしい水といった恩恵を私達は受けています。更には山登り・ハイキングなどのレジャーも、山がなければできませんよね?
考え方は様々ですが、せっかく出来た祝日です。その日は積極的に山を知ることに使いたいものですね!
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