辛さって測れるの？！世界最強の辛いものって何？！

辛さを表現する言葉といえば、どんなものが思い浮かびますか？

「ピリ辛」、「激辛」、「甘辛」といったところでしょうか？

では、辛さを表す単位といえば？

「辛さに単位があったの？」と、そう思った方多いでしょう。

実は辛さを表す単位があるんです！

「スコヴィル値」といいます。

辛さを具体的に数値で表すとは、一体どうやって測定するのでしょうか？

そのスコヴィル値、そして、世界の辛い食べ物を紹介していきましょう。

スコヴィル値は何の量で測定するの？

「スコヴィル値」は唐辛子に含まれるカプサイシンの量を数値化したもので、スコヴィル値が高いほど辛いということを表します。

正式にはスコヴィル辛味単位（Scoville heat units／通称：SHU）と呼びます

1912年、唐辛子の辛さについて研究をしていた、アメリカの薬剤師ウィルバー・スコヴィルさんが考案しました。

開発当初の測定方法はこうです。

唐辛子の辛み成分を抽出し、それを被験者（通常は5人）が、辛さを感じなくなるまで、何十倍・何百倍にも砂糖水で薄めていきます。そして、辛さを感じなくなったところの倍率を測定する、といった方法でした。

スコヴィル値1000SHUの食品が1gあった場合、辛み成分を感じなくなるまでには1000mlの水が必要だというわけですね。

しかし、これは人間の味覚に頼った方法ですから、個人差もあり、正確な測定方法とはいえません。それに、数時間もかけて測定しているうちに、舌が辛さに慣れてしまい、そのたびに舌を冷やさなければいけないという問題もあったようです。

近年は、高速液体クロマトグラフィーというものを使って、カプサイシンの量を電気で測定することが出来るようになりました。

しかし、スコヴィル値が広く普及しているため、機械で測定したカプサイシンの量をスコヴィル値に変換して、表記するのが一般的になっています。

ちなみに、わさびやからしの辛さはスコヴィル値で表すことはできません。

わさびやからしの辛み成分は、アリルイソチオシアネートという物質で、カプサイシンではありません。ですから、スコヴィル値では表すことはできないんですよ！

私たちにとって身近な辛さ（食べ物としての辛さ）を、スコヴィル値でランキングにしてみました。

※食べ物のみですので、トウガラシスプレー等の道具、または化学物質として扱われる薬品は含まないようにしています。
※上記の表は2021年4月27日現在のWikipediaを参考にしています。

ペッパーXより上位のレベルになると、素手で触ると火傷することもあるそうですよ。

調理するときには、全身防護する必要があるんだとか・・・。はたして、そこまでして食べようとする人はいるのでしょうか？！と思って調べてみたら、いましたよ！

ではここで、キャロライナ・リーパー（筆者調べ世界ランキング6位）を食べたら一体どうなるのか？
動画で観ていただきましょう！

いくら激辛好きでも、地獄の辛さは遠慮したいでしょう？！

ここからは、美味しく食べられる世界の代表的なピリ辛～激辛料理8選を、私的にランキングにしてみました。

順位	名前	辛さを出す具材
1	ジャーク（ジャマイカ料理で、チキンやポークを使ったマリネ焼き肉）	スコッチ・ボネット
2	チリコンカン（豆類と挽き肉を煮込んだメキシコ風アメリカ料理）	カロライナ・カイエンペッパー
3	トムヤムクン（辛味と酸味、そして個性的な香りが特徴のタイ料理）	ブリッキーヌ
4	麻辣火鍋（野菜、肉、魚などを辛い味付けで煮込んだ中国の火鍋料理）	天津唐辛子
5	チゲ（魚介や肉、キムチ、豆腐などを煮込んだ鍋料理）	韓国辛み唐辛子
6	エマ・ダツィ（ブータンの激辛料理で、チーズで唐辛子を煮込んだもの）	ブータン唐辛子
7	グヤーシュ（肉と野菜のスープで、日本の味噌汁的なハンガリー料理）	ホワイト・ワックスペッパー
8	ペペロンチーニパスタ（ちょっぴり辛いイタリア料理）	ペペロンチーノ・ペッパー