日常生活を送る上で、どうしても切り離せないのが「時間」です。
待ち合わせや見たい番組やイベントの開始時間など、「時間」は生活する上で欠かせないもの。一方で「時間に縛られたくない」と、独自のスローライフを送る方も。
そんな気になる「時間」ですが、「時の記念日」があるのをご存知でしたか?
そこで、時の記念日の由来と意味、気になるイベントについてまとめたのでぜひ覚えてくださいね!
時の記念日とは
6月10日は時の記念日!
時の記念日とは日本の記念日の一つで、毎年6月10日に行われるもの。
6月10日に制定されたのは、「日本書紀」での天智天皇の逸話が由来となっています。
日本書紀の記載によると、天智天皇が鐘を鳴らす水時計を設置。その鐘が鳴った日が、現在の暦に直すと「西暦671年6月10日」だったんです。
ただしその前にも別の天皇が、同じような仕組みの時計を設置したという記述も。こちらに関しては日付が書かれていないため、日付の分かる天智天皇の時計の日を採用したんです。
それにしても今から1500年以上も前に、既に時計があったとは驚きですね。
時の記念日が始まったのはいつから?
大正時代から
時の記念日は1920年(大正9年)に制定された、歴史のある記念日です。
制定したのは東京天文台(現在の国立天文台)と、外務省の外郭団体である生活改善同盟会という団体。
「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」
というのが、制定された目的でした。
当時の日本人も几帳面で時間を守る人が多かったのですが、もっと効率よく時間を使おうという提案が。また社会面でより近代化を図るには、時間の正確さが重要であることを浸透させる目的もありました。
時の記念日にはどんなイベントが?
時のウィーク
現在の全世界の時刻は、原子時計で生成・供給される「協定世界時」を基準としています。
日本の場合は協定世界時に、9時間分プラスした時間を使用。
しかし以前は「子午線」という、赤道と直角に交わる線が世界標準時の目安に。この線が通るイギリス・グリニッジ天文台の時刻を、基準の時刻として採用されていました。
ちなみに子午線を基準とした時刻と現在の時刻は、体感できるほどの誤差はないので安心して下さい。
少し話が長くなりましたが、日本のおけるかつての標準時刻の場所は兵庫県明石市。明石市の上空を子午線が通るため、ここの時刻が日本全国で使われる時刻となりました。
そのため現在も明石市は「子午線のまち」として、特に天文ファンから知られた街。また時に関するイベントとして、時の記念日を含んだ一週間を「時のウィーク」としています。
例年ですと、直近の日曜日に明石公園で「時」をテーマにしたイベントを開催。フリーマーケットや食べ物の出店が登場したり、アトラクションなども楽しめます。
□備州岡山城鉄砲隊
https://youtu.be/LgpqOKBQ4HI
*毎年鎧武者が鉄砲の演舞を披露していて、とても人気を集めているんですよ!
また同時開催でトライアスロン大会もあり、体力自慢の超人がタイムを競う光景も。
さらに明石市天文科学館では、時の記念日に無料開放が。プラネタリウムで星空も楽しめるので、毎年親子連れで賑わうんですよ。
近江神社では
滋賀県大津市にある「近江神社」は、天智天皇をお祀りした神社。
そのため毎年6月10日には、「漏刻祭」という時計に関するお祭りを行なっています。
漏刻祭の「漏刻」とは水時計のことで、天智天皇が設置した時計の事。雅楽の奉納が行われるなど、華やかな宴を楽しむことができます。
また近江神社には「時計館宝物館」という、時計の歴史が楽しめる資料館が。
普段は有料なのですが、漏刻祭の時だけは無料で開放されるんですよ。
街の時計屋さんでも
地元の時計店などで、時の記念日にイベントが行われていることがあります。
例えば時計店ですと、簡単なメンテナンス講座や電池交換の出張サービスなどが。
または購入したお客様に、ささやかなサービスを行うこともあるんですよ。
あるいは時計バーゲンが行わることもあるので、気になる時計があった方な超チェックですよ!
大切な時間を
日本人全てが時間に几帳面だとは言いませんが、それでも遅刻しないよう気をつける人は多いですよね。
鉄道に関しても時刻通りに到着するのは、世界的に見ても珍しいこと。それだけ時間と時刻を重要視するのは、もしかすると時の記念日があったからかも知れません。
腕時計やスマホで時間を確認するなど、常に時間を気にして生活する私達。
たまにはゆったりする時間も作るなどして、時間と上手に付き合いたいですね!
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