
夏になれば季節感を感じたくて、浴衣を着てお出かけすることもありますよね?
定番の花火見物に加え、夏のちょっとしたお出かけに浴衣を着ることも珍しくありません。
そんな時、親子で浴衣を着られたらとても素敵ですが、男の子の場合はどう着せたら良いのでしょうか。
女の子なら自分と同じようにとわかるのですが、ちょっと悩んじゃいますよね。
そこで覚えておきたい、子供の浴衣の着付け方法や着方について、男の子の事を中心にまとめてみました。
子供浴衣の特徴や着付けのポイント
肩上げ・腰上げ

大人の浴衣と子供の浴衣では幾つか違いがあります。
最大の違いは、子供の成長に合わせて調節出来る、「肩上げ」「腰上げ」があること。
子供の浴衣の肩や腰の部分に、生地を折って縫い付けあるのを見たことがありませんか?
これが、肩上げと腰上げ。子供の体にあわせて丈を直し、何年も着られるように工夫しているのです。
腰上げに関しては、女性の浴衣で「おはしょり」として丈を調節しますが、子供の場合は崩れやすいもの。
縫いつけておくことで、腰部分の着崩れを防ぐ効果があるんですよ。
トンボ柄は男の子のもの!
子供の浴衣に関しては、男女で大きな違いがありません。
袖のたもと部分のところが、
- 男児用はやや半円型
- 女児用は長方形
という違いは一応あります。
ですが、デザインが素敵で子供が気に入ったのであれば、気にせず着用しても最近では許されます。
それでも、大きな花柄や蝶柄、市松模様は女児柄と言われているので、年配の方から不思議な目でみられるかも。
男の子柄にこだわるのなら、オススメはトンボ柄。
トンボは、武士の間で「勝ち虫」であると言われ、愛されてききました。元気な男の子には、トンボ柄の浴衣がよく似合いますよ。
浴衣は崩れるもの!
実際に子供に浴衣を着せるときに、どうしても着崩れを嫌がってきっちりと着せてしまいがち。
ですが元々浴衣は、「お風呂上りに着用するもの」で、いわばパジャマみたいなものです。多少着崩れしてもその場でさっと直していいものですし、崩れてはいけないものではありません。
ましてや男の子の場合、元気に走り回ってしまうので着崩れても当然と思って下さい。
ぎゅうぎゅうに結んで崩れないようにすると、苦しく子供がとても嫌がります。帯がほどけたらその時に直せばいいや、という気持ちで着つけるほうが気が楽ですよ。
着付けの為に準備するもの
基本は大人と同じ
男児の浴衣で必要なものは、以下のものになります。
- 浴衣
- 帯(兵児帯)
- 下駄や草履(あるいはサンダル)
- (腰ひも)
- 白い肌着(袖のないタンクトップがオススメ)
最近では、一式セットで販売されていますので、それを購入すると便利です。

基本的には大人の男性の浴衣と同じものを揃えますが、子供の場合は腰ひもは不要かも知れません。
というのも、子供用の浴衣にはあらかじめ、腰で合わせてしばる紐が縫いつけてあります。
受け継がれてきた浴衣の場合、紐がないことがあるので、その時は大人の腰紐を使いましょう。
下駄は無理に履かなくてもOK
足元も、本来なら下駄などを履かせるべきですが、履きなれないと転んだり、下駄を飛ばしてしまうことも。
それでしたら、足先が出るタイプのサンダルを履かせたほうが、転ぶ心配もないでしょう。
ただしクロックスタイプは浴衣に不釣り合いですので、これは避けるべきです。
浴衣の着付け方
基本は大人と同じ

自分で浴衣を着たことがあるなら、ある程度の手順は同じなので分かりやすいかも知れません。
男女共に一部以外は同じですし、子供でもそれはほぼ同じなので、手順を覚えて頑張りましょう。
むしろ着付けよりも、子供が静かに着させてくれるかどうかの方が大変かも…。
着付け方
■浴衣の着付け~男性編~
- 子供に肌着を着せます。
- 浴衣を着せます。浴衣の背中中心部がきちんと背中に来ているかを合わせて確認します。
- 襟をしっかり合わせます。合わせ方は左の襟が上に来るように合わせます。これがいわゆる「右前」。大人の場合拳1つ分後ろを開けます(衣紋を抜く)が、子供の場合はしっかり合わせます。
- 腰ひもを一度後ろで交差して前に持ってきて、しっかり結びます。紐の先は腰ひもの内側に押します。
- 帯を締めます。帯の中心部を前側に持ってきて、一度後ろで交差して前に持ってきます。
- もう一度帯を後ろに回し、そこでしっかり結んで帯を作ります。長すぎるならもう一周回します。帯の結び方は色々ありますが、子供の場合は崩れやすいので、直しやすい蝶々結びでよいです。垂らす部分を両方均等にするのではなく、片方を短く、片方を長くすると粋な仕上がりになります。
■男の帯の結び方 ~片ばさみ~
https://youtu.be/GVbdi-Rq13w
帯の結び方は色々ありますので、かっこいい結び方を研究するのも面白いですよ。兵児帯は柔らかいので、大人の結び方そのままでは難しいものもありますが、ぜひ挑戦してくださいね。
温泉宿でも!
浴衣を着る機会は夏場だけと思いがちですが、温泉宿での室内着が浴衣という場合があります。
宿周辺を浴衣で歩くのは、日本ならではの情緒あふれる光景でもありますね。
浴衣の着付け方を覚えておけば、温泉宿で慌てることもありませんし、親子で和の風情を楽しめますよ。
今年の夏は、花火見物や温泉宿などで浴衣スタイルを楽しみましょう!
コメントを残す