低カロリーでお腹が満足する海藻は、サラダやお味噌汁に入れるとおいしいですよね。また海藻の中にはネバネバしたものもあり、こちらも元気が出るとして注目を集めています。
健康や美容のために食べたい海藻の中で、最近注目を集めているのが「アカモク」という海藻です。テレビなどで取り上げられているのを見て、食べてみたいと思った人も多いかも知れませんね。
しかし近くのスーパーで買えるのかわからないし、食べ方もよくわからないという人も多いのでは?実はアカモクは簡単に食べられて、しっかり保存すれば長くたべられるんですよ!
そんな気になるアカモクについて、以下の内容をまとめてみました。ぜひ参考にしてくださいね!
- 海藻のアカモクとは?
- アカモクの旬はいつ?
- アカモクの効果や効能は?
- アカモクはどこで買えるのか?
- アカモクのおすすめの食べ方
- アカモクの保存方法
海藻のアカモクとは?
強いネバネバが

アカモクは褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科の海藻で、近い仲間に「ヒジキ」があります。
ヒジキと違ってお店に並ぶものは緑色をしたものが多く、また刻むと強い粘り気が。ただしこの緑色は収穫後にゆでたもので、海で生えている状態では赤みがかっています。
アカモクは北海道東部のオホーツク海沿岸を除く、日本の近海で取れる海藻です。一年で3~4mほどまで成長し、胞子を飛ばした後は枯れる「一年生植物」でもあるんですね。
地域によっては呼び名が違う
アカモクという名前は、赤みがかった見た目から名付けられたもの。ただし地域によって呼び名が違い、そちらの名前なら知っている方も多いかも知れませんね。
例えばアカモクの主な産地である秋田や宮城では、「ギバサ」の名前が一般的。宮城では「渚の妖精ぎばさちゃん」という、擬人化されたかわいいキャラクターもいるほどです。
また、山形ではギンバソウ(銀葉藻)、新潟ではナガモ(長藻)として販売されています。
一方でアカモクを食べる風習のない三重県では、ジャマモクと呼ばれることも。これはアカモクが漁船のスクリューに絡まるからで、漁師に嫌われてしまったからなんですね。
□ナガラモ(アカモク)の季節だ!海の中のナガラモ見たことある?
*1分30秒からアカモクが登場し、2分30秒ごろから海で生える様子が登場します。
アカモクの旬はいつ?
春とともに

アカモクは一年生植物で、飛ばした胞子が育つのは秋から冬にかけて。そして春とともに、胞子を飛ばすための生殖器官が育ち始めます。
この生殖器官が生える時期が、一番ネバネバが増えておいしいタイミング。この時期に収穫されるため、旬は4月から5月にかけてとなります。
春先に旬を迎えるアカモクは、東北の人にとって春のおとずれを感じる食べ物の一つ。現在は加工技術の発達で一年中食べられますが、春のアカモクは特においしいんですよ!
アカモクの効果・効能は?
胃腸を保護
アカモクは海藻類のなかでも、特にネバネバする特徴があります。ネバネバの主成分は「フコイダン」というもので、食物繊維の一種。
このフコイダンには、様々な効果や効能があるんですね。
一つには胃腸の粘膜を優しく保護する効果が。そして荒れてしまった胃を、優しく修復する効果も期待できます。

免疫力アップ
胃腸を保護する効果のあるフコイダンは、鼻や喉の粘膜を保護する効果もあります。そのためウイルスや雑菌が侵入しづらくなって、風邪などにかかりづらくなるんです。
また体内に侵入したウイルスなどを退治する、白血球の免疫細胞を元気にする効果も。特にがん細胞などを攻撃する免疫細胞が元気になり、がん予防の効果も期待できるんです!
ダイエット効果が
ゆでる前のアカモクは赤色をしてますが、これはフコキサンチンという成分が含まれているから。フコキサンチンには脂肪を燃やしやすくする効果があり、ダイエットの手助けとなってくれます。
またフコイダンは食物繊維の一種のため、腸内環境を整えてくれる効果も。しかも海藻ということでローカロリーですし、ダイエットの手助けにピッタリですね。
美肌効果
アカモクのネバネバ成分は、お肌を保護する効果も期待できます。また腸内環境が整うことで、肌荒れも自然に改善されやすくなります。
更にアカモクにはポリフェノールが含まれ、抗酸化作用も。抗酸化作用はお肌や体のサビを取り除いて、老化を防ぎやすく効果のあるもの。
そのためお肌の老化を遅らせながら、健康的なお肌作りができるんですね。
アカモクはどこで買えるの?
地元の漁港や直売店で

確実にアカモクを買いたいなら、4月~5月に秋田や宮城など東北へ出かけませんか?東北の漁港近くにある漁師さんの直売店には、旬のアカモクが「ギバサ」などの名前で販売しています。
ただし直売店の場合、海でとったそのままの状態で売られていることが多いです。購入後は下処理をしないと食べられないので、その点は注意してくださいね。
また東北地方の地元のスーパーへ行けば魚と並んでアカモク(ギバサ)が売られていることも。こちらは下処理済みのことが多く、手間をかけずに食べられますよ。
大きめのスーパーで
アカモクがとれる春であれば、東北以外でも大きめのスーパーで購入可能なことがあります。特に全国展開しているイオンなどでは、見かける可能性が高いですね。
スーパーで購入できるものは、下処理済みの商品が多いので取扱いも楽ですよ。
またアカモクは乾燥した状態で販売されることもあり、一年を通じて購入できます。こちらも大きめのスーパーで取り扱っていることも多いですね。乾物コーナーをぜひのぞいてみましょう。
通販で購入
|
近所のスーパーなどで取扱いがない場合は、通販を利用する方法もあります。
最近ではアカモクがとれる地元で加工・販売を行っているお店が、ネット通販を行っていることも。この場合は下処理済みのものが、冷凍されたり真空パックとなっていることが多いです。
ネットでの購入に慣れている方は、手軽に入手できるインターネット通販を利用してみるのもいいですね。
アカモクのおすすめの食べ方は?
食べる前に下処理を
アカモクを食べる前に確認してほしいのが、下処理済みかどうか。生の状態で鮮やかな緑色をしていたら、下処理済みのアカモクです。
赤くて太い茎に葉がついた状態のものは下処理されていないので、次の手順で下処理を行いましょう。
- 水がきれいになるまで、流水でもみ洗いする。
- 左手で軸を持ち、右手でしごいて葉だけを取る。
- 取った葉をもう一度流水でもみ洗いする。
- 鍋にお湯を沸かし、3を30秒程度茹でる。
- (4)をザルにあげてお湯を切ってから、流水で冷やす。
□ぎばさ
*熱湯をかけると、赤みがかかったアカモクが、あっという間に美しい緑色に!
お味噌汁や酢の物に
アカモクの食べ方ですが、基本的には「わかめと同じように使える」と考えましょう。
一般的には、
- お味噌汁の具に入れる
- きゅうりと一緒に入れて酢の物にする
などがおすすめです。
また、鶏がらスープの素とアカモクと溶き卵を加えれば、中華風のとろみのあるスープに。うどんやそばの具として加えても、ツルンとした食感が食欲アップにつながりますよ。
トコロテンに海藻のアカモクとアカモク酢そしてダシをかけて食す!美味しいです。 #海藻 #アカモク #トコロテン pic.twitter.com/iSiOmJlYbK
— 海の博物館Sea-Folk Museum (@umi_museum) 2018年6月8日
*トコロテンに入れるのもおすすめですね!
刻んで納豆と混ぜる
アカモクの最大の特徴といえば、刻むと増えるネバネバです。
これは先にも記載したようにフコイタンという成分で、胃腸の粘膜を保護する嬉しい成分なんです。そんな刻んだネバネバアカモクですが、お醤油を加えて納豆と混ぜるとベストマッチ!
とろろと混ぜると更にネバネバ感がアップして、夏バテ気味のときの強い味方となってくれます。
ネバネバ勢ぞろいのお蕎麦。
いただきます(^^)
オクラ
アカモク
納豆
モロヘイヤ
山芋 pic.twitter.com/NaXIahzFBf— まるはな (@white_momoya) 2016年9月20日
*疲れているときなどはネバネバづくしのこんなメニューもいいですね!
ドレッシングや冷奴に
他に変わった使い方としては、刻んだアカモクに醤油ベースのドレッシングと混ぜて使う方法が。そのまま食べても美味しいですが、野菜サラダのドレッシングとして使えるんですよ。
また冷やっこに乗せればいつもと違った味わいになり、食欲がない時でもスルスル食べられますよ。

アカモクの保存方法は?
冷蔵保存する場合
下処理を自分でした場合
アカモクの下処理を自分で行った場合、冷めてから保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。
保存期間は2~3日程度がベスト。それ以上過ぎたらあきらめて処分しましょう。
下処理済みの商品の場合
下処理済みのアカモクは、開封後2~3日以内に食べきること。
購入時に冷凍状態のものはそのまま冷凍庫で保存し、食べる分だけ解凍していただくようにしましょう。
冷凍保存する場合
アカモクは冷凍保存も可能です。その場合は下処理後に刻んでから冷凍保存します。ジッパー付き密封容器に入れて保存すれば、2~3ヶ月程度は大丈夫。
食べるときは冷蔵庫に入れて自然解凍してから、生のときと同じように使いましょう!
体にうれしいアカモク!
東北の人にとってアカモクは、春を告げる食べ物の一つ。ギバサ・ギンバソウ・ナガモとも呼ばれているため、この名前なら知ってる人もいるかも知れませんね。
最近では全国的に出回るようになったアカモクは、体にうれしい効能がたっぷり。ダイエット効果も期待できるため、体型が気になる方にもうれしい海藻ですね。
そんなアカモクはお味噌汁の具や酢の物にしても美味しいですし、刻んでネバネバを楽しむのもアリ。冷凍保存もできるので、新鮮なアカモクを買って自分で下処理して保存したいですね。
コメントを残す