男性が着物を着用すると、いつもとは違ったかっこよさを演出する事ができます。しかし成人式に着用した紋付袴(もんつきはかま)以外で、着物を着たことがない方もいるかも知れませんね。
そんな方にオススメなのが、夏に似合う浴衣や甚平。彼女とのデートに着ていくのも素敵ですが、浴衣と甚平どちらを着ていくと良いのでしょうか?
そこで、浴衣と甚平の違いや、デートにはどちらが良いのかをまとめたので、参考にしてくださいね!
浴衣と甚平の違いは?
浴衣とは
浴衣(ゆかた)は夏に着用する着物で、素肌に直接着用する略装の一種。綿・麻・アクリルなどの生地で仕立てられ、帯を巻いて浴衣を固定します。
浴衣の歴史は古く、平安時代には既に原型となるものがありました。当時は「湯帷子(ゆかたびら)」と呼ばれ、混浴時に肌を見せないために着用したもの。
その後お風呂上がりの着物となり、江戸時代に広く普及。その際に「夕涼みや花火見物程度になら問題のない衣服」として、定着していきました。
このような経緯があるため、本来の浴衣は改まった場や昼間には着用しないもの。しかし現代は昼間のテーマパークや動物園など、夏のカジュアルコーデの定番となっているんですよ。
□男の帯の結び方 ~貝の口~
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*帯の結び方を工夫すると、粋な男に仕上がりますよ!
甚平とは
甚平(じんべい)は上着とズボンに別れた、男性用及び子供用の衣服。着物と違って帯をつかわず、上着についた紐を結んで固定します。
上着の袖は半袖よりやや短めで、裾はお尻が隠れる長さ。ズボンはハーフパンツ程度の丈と、手足が出るデザインとなっています。
甚平の歴史は意外と新しく、江戸時代末期に室内着として使われたのが始まり。その形が武将が羽織った「陣羽織」に似ていたため、「甚兵衛羽織(じんべいばおり)」と呼ばれるように。
ここから変化して、「甚平」という名称となったんですよ。
甚平は室内着として誕生したため、風通しの良く涼しく過ごせる特徴があります。また浴衣と違って帯を使わないため、とても動きやすいんです。
ただし元は室内着であるため、外出時に着用した場合ラフな印象に。更に胸元がはだけやすいので、その点は注意したいですね。
浴衣と甚平の違い、まとめ
浴衣と甚平は似ていますが、次のような特徴と違いがあります。
■浴衣
- 平安時代にお風呂用の服として生まれ、江戸時代には湯上がりの衣服として普及した。
- 素肌に直接着る着物の一種で、帯で固定する。
- 現在は夏のカジュアルな和装として定着し、花火見物やイベントへ行く時に着ていく人が多い。
■甚平
- 江戸時代末期に誕生した、袖が短く上下に別れた男性・子供用の室内着。
- 帯は使わず、上着についた紐で固定する。
- 風通しがよく動きやすいが、胸元がはだけやすい欠点がある。
デートには浴衣と甚平のどっちがいいの?
基本は浴衣
彼女との花火デートを考えた場合は、甚平よりも浴衣を着用すべきです。
というのも甚平は室内着として生まれたもので、外出用の服ではないから。現代の服装でいえば、ルームウェアのジャージでデートに行くようなものなんですよ。
もちろん現代の甚平には、しっかりした作りで高級感あふれるものもあります。しかし成り立ちを考えた場合、甚平よりも浴衣のほうがふさわしいと言えますね。
彼女も浴衣を着用するなら、ぜひ男性も浴衣を着ていきましょう。
地元なら甚平もあり
動きやすさと風通しに優れているものの、基本的は室内着という扱いとなる甚平。デート用としてはカジュアルすぎますが、地元のお祭りやイベントを楽しむのであれば甚平もありです。
気心知れた友人・知人も交え、バーベキューや花火を楽しむ場合。あるいは町内会のお祭りを、妻あるいは彼女と楽しむ場合。
そういった場面であれば、甚平によって親しみやすさを演出することができますよ。
ただし甚平は室内着という側面が強いため、バスや車で移動する距離なら避けたほうが無難。また地元のお祭りでも観光客がくるほど規模が大きい場合は、不釣り合いな服装となります。
家族で出かけるなら甚平も素敵
家族で夏祭りや花火大会に出かける場合、子供は浴衣ではなく甚平を着ることがあります。この時親子コーデを楽しむために、男性が甚平を着るのも素敵です。
また子供は予期せぬ動きをすることがあり、この時とっさに動けることも重要。甚平なら動きやすいので、子供の動きをしっかりカバーできますね。
浴衣と甚平の使い分けを
浴衣も甚平も男性によく似合う和装で、いつもとは違った魅力を引き出してくれます。
浴衣は帯を使うためしっかりした着心地で、夕涼みや花火見物などを楽しむときの着物。一方の甚平は室内着として生まれ、着心地の良さと動きやすさが魅力的です。
- 彼女と花火見物に行くなら…浴衣
- 地元でちょっと遊ぶなら…甚平
と、分けて使うのがピッタリ。
どちらも素敵な浴衣と甚平を活用して、彼女とのひとときを楽しみませんか?
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