ラマなどでライバルが手を組み、強大な敵に立ち向かう展開はワクワクしますよね。現実でもそこまでいかないものの、競合企業が協力し合うニュースは時々耳にします。

このような時に新聞や解説サイトで良く書かれることがあるのが「呉越同舟」(ごえつどうしゅう)という言葉。

実は呉越同舟は深い意味のある四字熟語なのですが、そう言われると気になりませんか?

そこで、
・呉越同舟の意味や由来
・類義語
・呉越同舟の使い方(例文)

…についてまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね!

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呉越同舟の意味や由来は?

対立関係の者同士が協力

呉越同舟(ごえつどうしゅう)の「呉越」とは、春秋戦国時代の古代中国にあった国の名前。

この時代は様々な国が成立し、互いに戦っては滅ぶといったことを繰り返していました。その中で「呉」「越」は常に対立していて、戦争状態に。

古代中国の春秋戦国時代には、現代にも知られた人物が多く登場し、様々な書物や逸話が残っています。

その中の一人に、「孫子(そんし)」という書物を残した「孫武」という人が。孫武自身が「孫子」とも呼ばれているため、この名前のほうが有名かも知れませんね。

その孫子(孫武)が残した「孫子」には、次のような一文があります。

仲が悪い呉の人間と越の人間でも、同じ舟に乗ればさすがにおとなしくなる。しかもその舟に一大事があれば、互いに協力しあうであろう。

このことから、

  • 仲が悪い者同士や対立関係にあるものが、同じ場所にいること
  • 仲が悪い者同士や対立関係にあるものが、一時的に協力し合うこと

という意味で、「呉越同舟」が使われるようになりました。

船ではなく舟

ちなみに書き間違えでよくあるのが、「呉越同船」のように「船」と書いてしまうこと。舟でも船でも同じではないかと思いそうですが、実は大きな違いがあります。

  • 「舟」は小型で手漕ぎのもの
  • 「船」は大型でエンジンや大きな帆などがあるもの

春秋戦国時代は紀元前770年~紀元前221年までと、とても古い時代。当然この時代はエンジンのついた船はなく、手漕ぎのとなります。

手漕ぎの小さな舟だからこそ、いがみ合う人々も協力し合うと覚えるとわかりやすいですね。

呉越同舟の類義語には何がある?

主な類義語は

呉越同舟の類義語には、次の言葉があります。

共同戦線

共通する目的のために、主義・主張などが異なる団体がともに協力し合うこと。

呉越同舟のように、完全に敵対関係にはない団体や人に使うのがふさわしいですね。

大同団結

複数の政党が、主義主張の違いはとりあえず気にせずに、力を合わせること。

明治時代の「自由民権運動」にて発生した「大同団結運動」にて、有名になった言葉です。

同舟共済

同じ舟に乗って川を渡る、という意味の中国の四字熟語。

こちらも孫子の書物が由来となっており、中国では一般的に使われているんですよ。

それぞれ似た意味がありますので、呉越同舟だとしっくりこない時はこちらを使ってはいかがですか?

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呉越同舟の使い方は?

ライバルがその場に居合わせた時に

呉越同舟の四字熟語の使い方ですが、やはり対立する人が一つの場所にいる時に使うのが適切です。

例えば、野球やサッカーの、それぞれ違うチームを応援するファンが同じ飛行機に乗り合わせた時。あるいは選手同士が乗り合わせたときなど、ニュースの見出しについ使いたくなりますね。

  • 優勝を争うにチームが同じ飛行機に乗り合わせ、呉越同舟といった様相となった。

もう少し身近な例を例えれば、次のような使い方も可能です。

  • 社内でライバルと目される二人が同じ車で移動するなんて、まるで呉越同舟だ。
  • 呉越同舟ということで、ここは二人とも我慢して同じ宿を利用して欲しい。

車やバスなどの移動手段だけなく、部屋といった同じ空間にいる場合でもこの言葉は使えますよ。

立場を越えて協力し合う時に

ライバル同士・敵対陣営が協力する場面が登場したら、呉越同舟を使う出番です。

  • 世界的な環境問題を考えために、ここは国の枠を越えた「呉越同舟」といった組織が必要だ。
  • 普段はいがみ合う嫁と姑も、さすがに子供の一大事となれば呉越同舟で助け合うようだ。

仲の悪い二人が助け合っている様子を見た時に、「まるで呉越同舟だ」と感想を述べるのもアリ。そこから由来を話せば、話の種として重宝しますよ。

ライバルだから協力し合う

呉越同舟は古い中国の故事が元になった四字熟語で、孫子の書籍に書かれたもの。

仲が悪い国同士でも、小さな舟に乗り合わせた時は協力し合うものだと言っています。そこから転じてライバル同士が同席したり、協力し合うという意味が呉越同舟にはあります。

使いどころは難しいですが、ライバルだからこそ助け合う場面でぜひ使いたいですね

特に由来が面白いので、呉越同舟という言葉はぜひ覚えておきましょう!