朝晩が冷えてきて寒くなってくると、鍋が恋しくなる季節となりますよね。
定番の水炊き・キムチ鍋に加え、今ではトマト鍋などの変わり種も。そんな中で最近話題となっているものに、「ピェンロー鍋」があります。
話題のドラマにも登場したピェンロー鍋ですが、どのような鍋なのか気になりませんか?
そこで、ピェンロー鍋の由来と作り方を紹介するので、鍋料理をつくる時の参考にしてくださいね!
ピェンロー鍋とは?由来は?
中国の鍋

ピェンローは中国語で「扁炉」と書き、中国での鍋料理全般を指す言葉。
しかし日本では中国由来の鍋料理として知られ、20年ほど前から食べられるようになりました。
ピェンロー鍋が知られるようになったのは、舞台美術家・小説家の妹尾河童氏によるもの。「河童のスケッチブック」という書籍内で「中国のチワン族の郷土料理」として紹介し、日本で広まっていきました。
しかし中国ではこのような鍋の作り方は知られておらず、日本で広まった新しい鍋と認識されています。
少し不思議な伝わり方ですし、作り方の差はありますが、中国でも日本でも食べられている鍋なんですね。
ピェンロー鍋の味は
ピェンロー鍋の主な具材は、
- 戻した干し椎茸
- 春雨
- 白菜
- 豚バラ肉
- 鶏もも肉
味付けも、
- 干し椎茸の戻し汁
- 塩
- ごま油
- 一味唐辛子
と、非常にシンプルです。
そのためなのか、ピェンロー鍋の味は「美味しい」「美味しくない」と完全に意見が分かれます。
評判が分かれる大きな理由は、何といってもシンプルな具材と味付けであること。
鍋はつゆの味で美味しさの大半が決まるとも言えますが、出汁のベースは椎茸の戻し汁。味付けはごま油・塩・一味唐辛子のみで、しかも各自で味を調整するというもの。
そのため、調理に失敗したり具材が新鮮でないと、味が落ちてしまうことがあります。
シンプルだからこそ手抜きが出来ない鍋、それがピェンロー鍋ということですね。
ピェンロー鍋の作り方
材料と選び方
ピェンロー鍋は手抜きができない鍋と言いましたが、作り方はとても簡単。
だからこそ良い材料を揃え、調理手順を守る必要があるんです。

まずは美味しいピェンロー鍋を作るために、材料を用意しましょう。
■材料(2~3人前)
- 干し椎茸(肉厚のどんこ) 5個
- 白菜 1/2株~1株
- 緑豆春雨 乾燥状態で50g(あらかじめ水で戻しておく)
- 豚バラ肉 250g
- 鶏もも肉 250g
- 水 1リットル
- 塩 100g程度
- ごま油 1瓶
- 一味唐辛子 1本
材料を揃える際に気をつけたいのが、食材の鮮度。
白菜は外葉が綺麗な緑色でしっかりと巻かれており、全体的にずっしりと重みがあるものを。その上で切り口を見て、白くみずみずしいものを選びましょう。
黒い斑点は栄養過多の印で傷んだ状態ではないので、斑点は気にしなくても大丈夫です。
豚バラ肉・鶏もも肉は冷凍状態のものではなく、生の状態で販売しているものを購入しましょう。
鶏もも肉は、身の部分がきれいなピンク色をした、ドリップの出ていない鮮度の良いものを、豚バラ肉は、身が淡いピンク色で、脂身が白いものが、鮮度の良いお肉となります。
ちなみに、塩・ごま油・一味唐辛子は、各自で取皿内で味付けするのに使うもの。これらの量をすべて使い切るわけではないので、その点は安心してくださいね。
ピェンロー鍋の実際の作り方
次に、ピェンロー鍋の作り方を紹介します。
- 干し椎茸を水に浸け、2時間~一晩浸けて出汁を取ります。
- 戻した干し椎茸は半分に切り、鶏もも肉・豚バラ肉は一口大に切ります。
- 白菜は白い芯の部分と、緑の葉の部分に分けます。
- 白菜の芯は繊維に対して垂直に細切りにし、葉の部分は食べやすい大きさにざく切りします。
- 鍋にしいたけ・戻し汁・白菜の芯を入れて蓋をします。
- しんなりするまで弱火で10分~20分ほど煮ます。
- 鶏もも肉・豚バラ肉を加え、ごま油を鍋1周分加えて蓋をします。
- 弱火で10分ほど煮ます。
- 白菜の葉の部分と春雨を加え、ごま油を鍋1周分加えて蓋をします。
- 弱火で10分ほど煮ます。
- 白菜がしんなりしたら、もう一度ごま油を少量鍋に回しかけて完成。
- 取皿に塩ひとつまみ・一味唐辛子・ごま油を少量入れ、鍋のつゆと具を入れて混ぜていただきます。
作り方のポイントは、各具材を加えるたびに弱火でじっくり煮ること。時間を掛けることが美味しくなる秘密なので、慌てず余裕を持って作りましょう。
食べる時は各自取皿に調味料を加え、自分好みの味に仕上げます。
シメはご飯と卵を鍋に入れて、ふわふわの雑炊にしていただきましょう!
■シンプル材料だけど止まらない!白菜ぺロリ!ピェンロー鍋 作り方
*にんにくと生姜を加え、先に肉を炒めるアレンジピェンロー鍋も美味しいですよ!
美味しくて止まらない!
ピェンロー鍋は時間をかけてじっくり煮込む事で、素材の旨味がぐんと引き立つ鍋。素材の良し悪しで味が左右されるので、なるべく新鮮な素材で作りたいですね。
味付けはごま油と素材の旨味、そして取皿に加える塩・ごま油・一味唐辛子だけ。シメの雑炊まで食べ切れてしまう美味しさですが、塩分の取りすぎには要注意。
寒い冬には仲間とワイワイ食べたい、ピェンロー鍋をぜひ作ってみませんか?
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