大切に使えば長持ちする本革の製品は、一つは持っておきたいアイテム。お財布・カバン・定期入れ・手帳カバーなどを本革にするだけで、落ち着いた大人の印象が生まれます。
しかし本革だと思って購入したものが、実は合皮だったとわかるとがっかりしませんか?
合皮には合皮の良い点もあるのですが、「本革」か「合皮」か分かった上で持ちたいものですね。
そこで、
・本革と合皮の特徴と違いについて
・本革と合皮の見分け方
…についてまとめたので、購入時の参考にしてくださいね!
本革と合皮、それぞれの特徴と違い
本革とは
本革には牛のイメージがありますが、本来は動物の皮をなめして作ったもの。
「なめし」とは動物の皮を叩いたり草木の汁につけるなどして、脂肪分を取り除いて「革」にする工程の事。皮をなめすことで、長持ちして加工しやすい「革」となるんです。
本革に使われる代表的なものは牛革ですが、ワニ革・ヘビ革・豚革・馬革・鹿革なども一般的。最近良く見かける「オーストリッチ」も、ダチョウの皮をなめした本革なんですね。
本革の特徴
本革の最大の特徴は、長く使うことで味わい深い光沢が生まれること。
これは使用する人の手の脂や、お手入れ時に使ったクリームをほどよく吸収するから。本革も元は動物の皮膚ですから、程よい油脂成分を定期的に加えることで「成長」するというわけなんですね。
そして、しっかりとお手入れすることで、親から子供へと受け継がれていくほど長持ちもします。
一方で本革は傷に弱く、爪で軽く引っ掻いただけで跡が残ってしまう事があります。加工方法にもよりますが水にも弱く、保管状態が悪いとカビが生えてしまうことも。
更に染めた製品は色移りしやすいものもあり、白い服と色付きの本革バッグの組み合わせには注意が必要です。
□革製品のケア方法
https://youtu.be/8JhXL2hNcJg
*革用クリームを用いれば、意外と簡単にお手入れ出来ますよ。
合皮とは
合皮とは「合成皮革(ごうせいひかく)」を省略したもので、合成樹脂などを使用した化学製品のこと。
一般的には布の上に合成樹脂を塗り、表面を合皮に似た加工を施しています。最近では技術の進化により、本革に近い風合いをもつ製品も増えています。
合皮の特徴
合皮の最大の特徴は、念入りなお手入れの必要がないこと。
水にも強いので、汚れたらさっと水拭きするだけできれいすることができます。またべースが布なので本革製品よりも軽く、色移りしにくい特徴もあります。
一方で熱や直射日光に弱く、炎天下の車内に置くと表面が溶けてしまう事が。また紙やプラスチックなどに長時間接していると、くっついてしまうことも。
そして合皮製品の最大の欠点としては、長持ちしない点が挙げられます。品質の悪いものですと、1年程度で使えなくなる合皮もあるので注意が必要です。
本革と合皮の見分け方
購入時に間違えないように本革と合皮の見分け方は知っておきたいところですね。
断面を見よう
ベルトや持ち手の場合、断面が見えることがあるのでそこをチェックしましょう。
本革 | 断面に軽く毛羽立った、繊維質が見える。 |
---|---|
合皮 | 中央部に布状のものが挟まっていたりと、2重~3重の層が見える。あるいは断面にも樹脂加工や塗料が塗られていて、断面が整いすぎている。 |
表面を光に照らしてみる
革製品を光にあて、表面をよく観察してみましょう。
本革 | 表面に小さな毛穴が見える。ただし、なめし加工によっては、毛穴が見えにくい場合もある。 |
---|---|
合皮 | 全体的にツルンとしていて、毛穴は見えない。毛穴風の表面加工もあるが、毛穴というより小さな浅いくぼみとなっている。 |
匂いをチェック
お店で販売されている新品の場合、匂いを嗅ぐと判りやすいですよ。
本革 | 独特の匂いがあり、人によっては匂いで気持ち悪くなることもある。 |
---|---|
合皮 | 基本的に無臭。ビニール袋のような匂いがすることもある。 |
手にとってみる
売り物ですと汚れの心配があるので、この方法はあまりオススメできません。
しかし見た目でわかりづらい場合、この判別方法はかなり有効です。
本革 | 手の平にしばらく乗せておくと、手の湿気を吸収してくれる。ただし防水加工がなされている場合は、手の湿気は吸わないこともある。 |
---|---|
合皮 | 手の湿気を吸わず、逆に手の平がじっとり汗ばんでくる。 |
一部を切り取って燃やしてみる
他の方法でわからない時の最終手段ですが、一部を切り取って燃やす方法もあります。
本革 | 髪の毛や牛乳を焦がしたような、動物のような匂いがする。 |
---|---|
合皮 | ビニールを燃やした時のような、ケミカルな匂いがする。 |
信頼できるお店で購入するのが安心
本革と合皮の見分け方はいくつかありますが、信頼できるお店で購入するのが一番安心な見分け方ですね。
特に本革製品に関しては、国際タンナーズ協会が定めたマークがあるタグがついていればまず安心です。
もしお手元にある革製品が本革か合皮かわからない場合は、今回紹介した方法でチェック。本革だったらこまめな手入れを心がけ、合皮でしたら直射日光にあてないように注意したいですね。
本革と合皮の特徴や違いを理解して、それぞれ上手に使い分けましょう!
コメントを残す