お肌の調子が良くない時には、もつ(ホルモン)が効果的という話をよく聞きます。
ニラやキャベツと共に、醤油味やみそ味に仕立てたもつ鍋や、甘辛く煮付けたもつ煮は美味しいですよね。
あるいは塩やタレで味付けしたホルモン焼きは、ついお酒が進む一品です。
そんな美容に良いと言われる「もつ」ですが、栄養面でどのような効果があるのでしょか。
美味しい「もつ」の栄養効果と、美容に与える影響、そしてカロリーについてもまとめて紹介します!
もつの栄養効果は?
もつとは
もつ(ホルモン)とは、食肉用の動物の内臓部分の事を指します。
もつは「臓物(ぞうもつ)」が語源とも言われ、ホルモンは「放るもん(捨てるの関西弁)」が語源とのこと。広い意味では食べられる内臓を指しますが、もつといった場合は小腸・大腸を差すことが多いです。

もつの栄養は
もつはロースやバラ肉などの精肉に比べ、ビタミン類を豊富に含みます。
特に疲労回復に効果のあるビタミンB群や、皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAがたっぷり。ビタミンB群のなかではビタミンB12が豊富で、1日の必要量がまかなえるほど。
ビタミン以外にも鉄分・亜鉛といった、ミネラル分や必須アミノ酸がもつには含まれています。
鉄分は貧血予防には欠かせない成分で、精肉ではなかなか取れない成分。亜鉛は子供ができやすくなる効果があり、免疫力アップにも欠かせない成分です。
そしてなによりモツに含まれる成分で有名なのが、コラーゲンではないでしょうか。
コラーゲンはお肌に含まれる成分で、お肌の水分保持と若々しさを保つ効果が。お肌を健康的に導く成分ですので、肌荒れに悩む方にもつは効果的なんですよ。
牛と豚では違いはあるの?
もつ鍋に使われるもつは、ほとんどが牛か豚。
牛肉文化が根強い関西では牛もつを、豚肉文化の関東では豚もつを使うことが多いです。
栄養面で牛もつと豚もつを比べた場合、次のような違いがあります。
ビタミン類が豚もつよりもやや豊富で、カロリーが控えめ。豚もつには含まれない、ビタミンCを含む部位がある。
□豚もつ
鉄分・亜鉛などのミネラル分が、牛もつよりもやや豊富。
どちらを食べてもさほど違いはありませんが、
- 貧血気味なら豚もつ
- 疲労回復なら牛もつ
を選びましょう。
ちなみに鶏のモツは焼き鳥で食べることが多く、煮込み料理ですと山梨の「甲州鳥もつ煮」が有名です。
プリン体には要注意
もつを食べる時に気をつけて欲しいのが、プリン体の存在。
プリン体とは痛風の原因ともなる尿酸を生み出す物質で、精肉と比べると「もつ」には少し多めに含まれています。
もつだけを大量に食べ続けることはありえませんが、食べ過ぎには気をつけましょう。
もつの美容効果とは?
コラーゲンたっぷり…だけど
もつがもたらす美容効果で一番期待したいのが、コラーゲンによる美肌効果。
コラーゲンはお肌のハリとうるおいに必要なものですが、実はもつだけ食べても効果は得られません。というのもコラーゲンをお肌に取り込むには、他の栄養素も必要となるからです。
コラーゲンが効率良く働くためには、アミノ酸・ビタミンCが必要です。
このうちビタミンCは牛もつにも含まれていますが、野菜などで補うのがベスト。その点もつ鍋はビタミンCを含むニラ・キャベツも一緒に食べられるので、コラーゲン摂取に効果的なんですよ。
ミネラルとビタミンが
もつに含まれるビタミン類は、美容にも効果的なものがいっぱい!
例えばビタミンAは皮膚を強くする効果があることから、ダメージに負けないお肌作りに役立ちます。
ビタミンB群は疲労回復に効果がありますが、これも疲れ知らずの若々しい体づくりに効果があります。
更に女性の大敵である「貧血」対策に必要な、鉄分もたっぷり。特にレバーに多く含まれるので、苦手な方もレバーを頑張って食べましょう。
免疫力アップと子宝力アップに効果のある亜鉛ですが、美しい髪や爪を作るのにも欠かせない成分。新しいお肌を生み出す際にも必要な成分なため、肌サイクルの正常化にも役立ちます。

ローカロリー!
部位にもよりますが、もつは精肉と比べると比較的カロリーが少なめです。
そこでよく食べる精肉ともつのカロリーを、100g当たりで比較してみました。
肉・もつ | カロリー(100gあたり) |
---|---|
牛ヒレ肉 | 223kcal |
牛バラ肉 | 517kcal |
牛もつ(大腸) | 162kcal |
牛もつ(小腸) | 287kcal |
豚ヒレ肉 | 130kcal |
豚バラ肉 | 395kcal |
豚もつ(大腸) | 179kcal |
豚もつ(小腸) | 171kcal |
普段食べることの多いバラ肉と比べると、もつはローカロリーなことがわかります。
ダイエットなどでカロリーを押さえたい時にも、もつは比較的安心して食べられますね。
野菜と一緒に!
もつはローカロリーでありながら、女性に嬉しい栄養素が含まれたお肉。多少クセのある部分が多いですが、下処理をしっかり行なって美味しく食べたいですね。
ただし、もつだけ食べてもその効果を全て発揮できるわけではないので、野菜などで補う事も必要です。またプリン体の事もあるので、適量をバランスよく食べて運動することも大切です。
ヘルシーで体にうれしい栄養素がたっぷりのもつを、程よく美味しくいただきましょう!
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