
夏の暑さもひと段落して過ごしやすくなる秋は、行楽へと出かけたくなる季節でもあります。
しかし秋口に入ってからなんだか調子が悪い、鼻や喉に不調を訴える人が最近増えています。季節の変わり目で風邪を引いたかに思えますが、実は「花粉症」が原因かもしれませんよ。
花粉症は春のイメージが強いですが、最近では秋に発症する方が増えているんですね。
そこで秋に発症する花粉症の症状と、その原因について紹介します。
秋に発症する花粉症の症状
かゆみが表れる
秋の花粉症は、春の花粉症と同様に、鼻水などの症状が現れます。その中で特に気になる症状として、「かゆみ」が挙げられます。
かゆみは春の花粉症でも表れますが、目のかゆみがメイン。しかし秋の花粉症では、目以外にも全身の皮膚がかゆくなることが。
かゆい部分をかきむしると、皮膚を傷めて悪化する原因にもなるので注意しましょう。
風邪と勘違いしやすい症状も

鼻と喉はつながっているため、花粉症になると喉にも症状があらわれます。
特に秋の花粉症の場合、喉がイガイガする・咳が出るといった症状があげられます。同時にサラサラした鼻水が止まらなくなりますし、くしゃみも出てしまいます。更に鼻の炎症から来る微熱や、頭痛・倦怠感といった症状も。
そのため秋の花粉症は、風邪の初期症状と勘違いされることがよくあるんですね。
風邪と花粉症の見分け方ですが、鼻水の症状で見分けましょう。風邪の鼻水は粘り気が強く、花粉症の鼻水は粘り気がなくサラサラとしています。
春の花粉症との違いは?
春の花粉症も秋の花粉症も、現れる症状はそれほど代わりがありません。
- サラサラとした鼻水
- 鼻づまり
- 目の充血やかゆみ
- くしゃみ
- 微熱
・・・といった症状が一週間以上続くなら、花粉症を疑ってみましょう。
ただし秋の花粉症の場合、春よりも症状が比較的穏やかな場合が。この点が、春の花粉症との違いとなっています。
秋に発症する花粉症の原因
春の花粉症は、スギ・ヒノキ・シラカバといった樹木が原因となる場合がほとんどです。
しかし秋の花粉症の場合、樹木ではなく野に生える草が主な原因。特に次の野草には、要注意です。
ブタクサ
ブタクサはキク科の植物で、全国各地の道端や河川敷などで多く繁殖しています。
元々日本にはない植物でしたが、明治維新のころにいつの間にか入り込んでしまいました。8月から10月にかけて花を咲かせ、この時期に症状が現れやすくなります。
*名前は知らなくても、見たことがあるかもしれませんね。
日本では花粉症といえばスギのイメージですが、アメリカではブタクサがメイン。一説にはアメリカ人の10%が、ブタクサによる花粉症を発症しているとか。
日本でもスギ・ヒノキに次いで、花粉症の原因となっています。
ヨモギ

草もちの原料となったり、お灸の材料として使われるヨモギも秋の花粉症の原因。こちらもキク科の植物で、ブタクサと同じく8月から10月にピークを迎えます。
ブタクサとの違いは、主に関東以南で発症する方が多いこと。というのも東北や北海道では、気候の関係であまりヨモギが生えていないからです。
ヨモギが原因の花粉症の方は、東北・北海道に行くと楽になるかもしれませんね。
カナムグラ
カナムグラはアサ科のツタ植物で、電柱やガードレールなどによく絡まっています。
こちらもピークは8月から10月ごろで、全国で発症例が報告されています。しかも繁殖力が強いことから、駆除が面倒な植物。家の周りに生えているのを見つけたら、腰をすえて駆除に取り組みましょう。
*こちらも、見たら「この草!」となるかもしれませんね。
ススキ

ススキは秋の七草の一つに数えられるイネ科の植物で、9月から10月にかけてがピークとなります。
十五夜のお飾りとする場合は、周囲に花粉症の方がいないか確認しましょう。
ススキで花粉症が出てしまう場合、他のイネ科の植物にも注意が必要。イネ科の植物は5月頃から花粉が出るため、長く症状が続いてしまう場合があるからです。
カモガヤ

特に注意が必要なのが、牧草のカモガヤ(オーチャードグラス)です。
実はヨーロッパでの花粉症は、カモガヤが主な原因になってるんです。また主食であるイネ(米)も、花粉症の原因となることもあります。マスクなどで鼻をガードし、帰宅時に花粉を持ち帰らないように十分気をつけましょう。
鼻や喉の不調が続いたら、まずは病院へ
秋口から長く鼻や喉の不調が続いたら、花粉症を疑ってみましょう。季節の変わり目で風邪だと思い込むと、長引く原因となってしまいます。また花粉症は春だけという思い込みも、花粉症と気づかない原因になるかもしれませんよ。
花や喉などがおかしいと感じたら、まずは病院でアレルギーテストを受けてみましょう。
何が原因か判れば花粉症対策も取れるので、つらい症状も治まりますよ!
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