日本のお祭りは勇ましいものが多く、また盆踊りなどの夏の行事も賑やかなものが多い印象があります。しかし富山市八尾町で開催される「おわら風の盆」は、静けさに包まれる情緒あるイベント。
哀愁ただよう祭り囃子に合わせ、踊り子が無言で踊り続ける様子は他の祭とひと味違います。毎年25万人以上が訪れる、おわら風の盆の内容が気になりませんか?
そんな「おわら風の盆」、
- 2023年の日程・スケジュール・開催場所
- おわら風の盆の歴史
- 見どころ
- アクセス情報
について紹介していきます。
おわら風の盆の2023年の日程とスケジュール
越中八尾おわら風の盆は、富山県富山市の八尾(やつお)地域で毎年8月末~9月始め頃にかけて開催されるお祭り。
「前夜祭」と「本祭」に別れます。
前夜祭の日程
おわら風の盆、前夜祭の開催日時は次のとおりです。
■おわらステージ
- 開催時間:18:30~19:50
- 開催場所:富山市・八尾曳山展示館『観光会館』ホール
※雨天決行
時間 | 内容 |
---|---|
18:30~19:00 | おわら風の盆映像上映 |
19:00~19:30 | おわら踊り方の解説 |
19:30~19:50 | おわら踊りの鑑賞 |
入場料は、自由席1500円です。
チケットは、ローソンチケット、チケットぴあで、7月15日10時より一般発売されます。
■各町内会での前夜祭
- 開催時間:20:00~22:00
※降雨時中断
- 開催場所:
開催日 | 開催 | 前夜祭の会場 |
---|---|---|
8/20(火) | 天満町 | 天満町通り |
8/21(水) | 東新町 | 若宮八幡社・東新町通り |
8/22(木) | 東町 | 東町通り |
8/23(金) | 下新町 | 下新町通り |
8/24(土) | 西新町 | 西新町通り |
8/25(日) | 今町 | 今町通り |
8/26(月) | 上新町 | 上新町通り |
8/27(火) | 福島 | ふれあい広場・駅前通り |
8/28(水) | 諏訪町 | 諏訪町通り |
8/29(木) | 西町 | 西町通り |
8/30(金) | 鏡町 | 鏡町通り |
本祭の日程
- 開催日程:2022年9月1日(木)~3日(土)
- 開催時間:19:00~20:55 時間・行事の内容は現在調整中 下記過去記事
※雨天中止・順延なし
- 開催場所:
開催日 | 出演時間 | 出演 | 場所 |
---|---|---|---|
9/1(木) | 19:00~19:25 | 上新町 | 八尾小学校グラウンド(おわら演舞場) |
19:30~19:55 | 東新町 | ||
20:00~20:25 | 西町 | ||
20:30~20:55 | 天満町 | ||
15:00~23:00 (17:00~19:00は休憩) | 11支部の各町内(輪踊り・町流し) | 各町内のコース | |
9/2(金) | 19:00~19:25 | 下新町 | 八尾小学校グラウンド(おわら演舞場) |
19:30~19:55 | 東町 | ||
20:00~20:25 | 西新町 | ||
20:30~20:55 | 諏訪町 | ||
15:00~23:00 (17:00~19:00は休憩) | 11支部の各町内(輪踊り・町流し) | 各町内のコース | |
9月3日(日) | 19:00~19:25 | 八尾高校郷土芸能部 | 八尾小学校グラウンド(おわら演舞場) |
19:30~19:55 | 福島 | ||
20:00~20:25 | 今町 | ||
20:30~20:55 | 鏡町 | ||
19:00~23:00 | 11支部の各町内(輪踊り・町流し) | 各町内のコース |
※八尾小学校グラウンドの「おわら演舞場」における演舞会では、入場料として、指定席3,600円・自由席2,100円が必要です。
チケットは、ローソンチケット、チケットぴあで、8月1日10時より一般発売されます。
お目当ての町(支部)があれば、おわら演舞場に出演していない時間帯にその町内へ行けば、町流しを見られる可能性が高くなりますよ。
おわら風の盆の歴史
200年以上の歴史が!
富山・おわら風の盆については、はっきりとした文献が残っていないのですが、その起源は200年ほど前の江戸時代までさかのぼります。
その中でも起源として最も有力なのが、「三日三夜、無礼講で踊り明かしたお祭り」というもの。当時の加賀藩から頂いた「町建御墨付文書」という機密文書が町外に流出してしまったんですが、町の衆が取り戻したため、そのお祝いだったと言われています。
祭は春先に行われたのですが、やがてお盆にも踊る風習ができました。そして「収穫前に風神様を鎮めるお祭り(風の盆)」と変化し、現在の祭へとつながっていったんですね。
ちなみに「おわら風の盆」の「おわら」は、おおわらい(大笑い)が変化したという説が有力です。あるいは最初の無礼講の始まった場所が小原町で、それが訛っておわらになったという説もあります。
おわら風の盆の見どころ
哀愁漂う静寂の踊り
おわら風の盆といえば、越中おわら節に乗せて踊る「おわら踊り」が最大の目玉。
越中おわら節は三味線や胡弓(こきゅう)の音色にあわせて歌われる、どこか哀愁漂う独特の民謡です。この民謡に合わせて、無言で踊り続けるのがおわら風の盆の特徴。
独特の音色と静寂が相まって、まるで芸術のような世界が繰り広げられます。
□4K 越中八尾 おわら風の盆 鏡町 – あいの風
https://youtu.be/TfjZmZeW6cY
*これだけの観客がいながら、おわら節の音色だけが響いているがわかりますか?
ちなみに雨天中止となる理由は、おわら節に欠かせない三味線や胡弓が湿気に弱いため。楽器を守るための措置ですので、開催期間中は晴れることを祈りましょう。
終わりを惜しんで
おわら風の盆の開催期間は、公式では9月3日の23時までとなっています。
しかし例年最終日の23時を過ぎても、明け方近くまで各町内で踊り続けることがあります。祭りの終わりを惜しむようなおわら踊りは、見ているこちらも切なくなってしまうほどです。
帰りの交通手段の都合がつくのであれば、明け方まで見学してみませんか?
□おわら風の盆 3日目深夜の西町公民館前 9/3
https://youtu.be/B_3VlgQtYTo
*公式には祭りが終わったあとですが、これだけの人が集まります。
前夜祭も要注目!
本祭に先立って10日間の日程で行われる前夜祭でも、本祭同様に踊りを楽しむことができます。
さらに、おわら踊りの解説があったり、過去の映像を上映するなどのイベントも行われます。本祭は雨天中止となりますが、前夜祭の「おわらステージ」だけは雨天でも開催されます。
もし本祭の天候が怪しい場合は、前夜祭も狙い目ですよ!
アクセス
公共交通機関でのアクセス
東京方面から行く場合、東京駅より北陸新幹線の利用が便利です。
富山駅からは富山本線に乗り換え、越中八尾駅で下車すると徒歩40分ほどでおわら演舞場の会場となる八尾小学校に到着します。
まっすぐ向かうとそれなりの時間がかかりますが、歩く間に、各町内で演舞が見られます。各町内を巡る楽しみもあるので、距離ほど長くは感じませんよ。
車での行き方と駐車場
車で行かれる場合ですが、北陸自動車道の富山IC、あるいは富山西ICから、それぞれ南へ25分ほどで八尾小学校付近に到着します。
駐車場は次の場所が用意されています。
祭り | 期間 | 駐車場の場所 | 料金 |
---|---|---|---|
前夜祭 | 8/20~8/30 | 町民ひろば(緑) | 1000円 |
本祭 | 9/1~9/3 | 富山市八尾スポーツアリーナ駐車場(青) | 1000円 |
八尾ゆめの森テニスコート駐車場(赤) | 1000円 |
9/1~9/3のおわら風の盆「本祭」では、駐車場から会場付近までシャトルバスも運行されます。
▼シャトルバス運行
方向 | 日にち | 運行時間 |
---|---|---|
行き | 9/1 9/2 | 15:00~21:00 |
9/3 | 17:00~21:00 | |
帰り | 9/1 9/2 9/3 | ~23:00で運行終了 |
*シャトルバスの料金は、協力金として一人500円です。
おわら風の盆は、本祭だけでも毎年25万人以上が訪れる大人気の祭ですし、会場周辺では、
- 9月1日、2日は15:00~翌日1:00
- 9月3日は18:00~翌日1:00
にかけて、大規模な交通規制も行われます。できるだけ公共交通機関を利用するようにしましょう。
感動的なお祭!
「越中八尾おわら風の盆」は他では見られない、独特の世界が広がるお祭りです。その様子は芸術的であり、秋風を思わせる優雅さで見る人を感動へ誘います。
毎年大勢の観光客であふれる祭りでもあるため、譲り合ってマナーよく見学したいですね。またカバンは肌身離さず持つようにして、盗難防止に務めましょう。
一度見ると再び訪れたくなるおわら風の盆を、ぜひ一度体験してはいかがですか?
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