蔵庫に常備しておきたい生姜は、爽やかな辛味が特徴の野菜ですね。

いつでも買える生姜ですが、夏が近づくと「新生姜」というものも出回ります。

先端がほのかにピンク色の新生姜ですが、「新」とつくからには新鮮な生姜という事なのでしょうか?新鮮な生姜というのであれば、普通の生姜とは栄養面で違いがあるのか気になりますね。

栄養面も含めた、新生姜と生姜の違いや、新生姜のおすすめレシピをまとめました。

新生姜と生姜の違いは?

生姜とは

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私達が日常でよく目にする生姜は、正しくは「ヒネショウガ」と言います。茶色い皮に覆われ、繊維質の多い黄色い中身と爽やかな辛味と香りが特徴です。

ヒネショウガは、じゃがいもと同じように種生姜と呼ばれるものを畑に植えます。

この種生姜から葉が生え成長するにつれて、種生姜から新しくコブのようなものが発生。これが成長するとおなじみの生姜となります。

秋に収穫された生姜は、2ヶ月程度貯蔵されてから出荷されます。この貯蔵期間中に生姜の繊維質が増え、皮も独特の茶色となるんですよ。

新生姜とは

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食感がシャキシャキでみずみずしい新生姜は、実はヒネショウガと同じもの。

新生姜には2つのタイプがあります。

1.種生姜から生えたコブが小さい内に収穫し貯蔵せずに出荷したもの
2.ヒネショウガを収穫した際に貯蔵せず、そのまま出荷したもの

2つの新生姜の違いですが、収穫時期と見た目

1のコブが小さい内に出荷した新生姜は、初夏から夏に出荷され先端部分が薄い紅色となります。

2のヒネショウガを貯蔵せずに出荷した新生姜は、秋に出回り紅色がありません。

栄養面での違いは?

生姜と新生姜の栄養面での大きな違いはありませんが、生育期間が長い生姜の方が、新生姜よりはやや栄養分が多めです。

また貯蔵期間中に水分が抜けるため、生姜は硬めで、新生姜は水分が多く柔らかめ。水分の関係で新生姜のほうが辛味が穏やかで、生姜の辛味はぎゅっと濃縮されています。

生姜の辛味成分はチンゲノールというもので、強い殺菌作用があります。

またショウガオールという辛味成分もあり、こちらは新陳代謝を活発にして体を温める効果が。爽やかな香りはシネノールというもので、食欲増進や胃の消炎作用に役立ちます。

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新生姜の美味しい食べ方

新生姜の甘酢漬け

お寿司に添えられているガリは、新生姜から作られます。そのまま食べても薬味としても美味しいので、新生姜が出回る時期に作ると便利です。

□材料
新生姜…200g
酢  …1カップ(約200cc)
砂糖 …大さじ5~7(好みで加減)
塩  …小さじ1/2

□作り方
1.新生姜は皮の赤い部分を残し、スプーンなどで表面の皮を薄くそぎ取ります。

2.1を薄切りにします。

3.酢・砂糖・塩を鍋でひと煮立ちさせます。

4.耐熱容器に新生姜を入れ、その上から4を注ぎ入れます。

5.粗熱が取れたら蓋を閉めて、冷蔵庫で2日ほど寝かせて完成!

ポイントは、新生姜の皮の赤い部分を残すこと

赤い部分を残すことで、自然なピンク色に染めることが出来ます。

本格的に作りたい場合は、こちらのレシピが参考になりますよ。

新生姜のしょうゆ漬け

甘酢漬けの味が苦手でしたら、食べやすい醤油漬けはいかがですか。

□材料
新生姜  200g
しょうゆ 大さじ5~7
みりん  大さじ5~7
砂糖   大さじ1/2~1(無くてもOK)
鰹節   ひとつかみ(または分包パック1つ分)

作り方は甘酢漬けの時と同じく、調味料をひと煮立ちさせて薄切りした新生姜をつけ込むだけ。

ご飯との相性が抜群で、混ぜご飯にしたりおにぎりの具にしたりと大活躍します。

新生姜の豚肉巻き

豚肉巻きは、生の新生姜でも甘酢漬けでも作れて、お弁当のおかずにもなる一品です。

□材料(2人分)
豚バラスライス 10枚程度
新生姜     100g程度
酒       大さじ2程度
片栗粉     少々
サラダ油    大さじ1
塩・こしょう  少々

□作り方
1.新生姜はみじん切りにします。

2.豚バラスライスを広げ、中心部に新生姜を乗せます。

3.端から肉を巻いていき、巻き終わりに片栗粉を付けて下にしておきます。

4.フライパンに油を入れて熱し、3を、巻き終わりを下にして並べます。

5.少し置いて焼き色がついたら、転がして全体に火を通します。

6.塩コショウをして味を整えて出来上がり。

ポイントは、巻き終わりを下にしてフライパンで焼く事

こうすることで、肉が剥がれるのを防げます。新生姜と共に大葉やチーズを入れたり、焼肉のタレで味付けしても美味しいですよ。

□【新生姜レシピ】 豚バラ肉のくるくる巻き

*こちらは大胆にも、甘酢漬けの新生姜にバラ肉を巻きつけて焼いています。

おいしくポカポカ!

生姜や新生姜には体を温める効果があり、冷え性に悩みがちな女性の強い味方。辛味が強く繊維質の多い生姜が食べづらい人でも、新生姜なら食べやすいのではないでしょうか。

新生姜は甘酢漬けが一般的な食べ方ですが、普通の生姜のように刻んで食べても大丈夫。生姜にはない食感と辛味の少なさが、生姜とは違った美味しさを生み出します。

生姜も新生姜も美味しく食べて、冷え性しらずのポカポカな体を作りましょう!