熱が出た時に、冷凍庫からアイスノンを出してもらった記憶はありませんか?
熱っぽい頭にアイスノンを当てると、ひんやりと冷たく気持ちがよいものです。また熱帯夜の寝苦しさ対策に、アイスノンを使う人も。
冷たく気持ち良いアイスノンですが、実は使い方を間違えると効果が半減してしまうんですよ。
覚えておくといざという時に役立つ、アイスノンの効果的な使い方を紹介します。
アイスノンがもたらす効果とは
血液を冷やす
アイスノンを使う場面と言えば、熱があるときではないでしょうか。頭の下に敷くことで、熱が下がるイメージがあるかと思います。
しかしアイスノンには、解熱作用はありません。熱が下がったように感じるのは、頭に回る血液が冷やされるから。
血液には栄養を運ぶ他に、体全体に熱を届ける大切な役目があります。病気などで熱が出てしまうと、必然的に血液も暖まりすぎる事に。
この暖かすぎる血液が頭に熱を届くために、頭が熱でぼんやりしてしまうのです。
そこでアイスノンなどを使い、暖まりすぎた血液を冷却。血液が冷えることで少し体温も下がり、熱が下がったような感覚となるのです。
頭を冷やす
感情的になった状態を「頭に血がのぼる」と表現し、そんな時に「頭を冷やせ」と言われることも。
「頭を冷やせ」は「冷静になれ」という事ですが、実は頭を冷やすと脳の動きが活発になるんですよ。
頭の大半を占める脳は、いわばコンピュータのようなもの。勉強・仕事・考え事などで集中すると脳を使い、自然と熱を帯びてしまいます。
そこでアイスノンで頭を冷やすことで、温まった脳を冷却。この時に脳のエネルギー源となる糖分も補給すると、脳が元気になって集中力アップに繋がります。
頭が冷えることで気分もリフレッシュするので、勉強や仕事がはかどりますよ。
涼む
血液を冷やすことで熱が下がったように感じる事は、涼しく感じることにも繋がります。特に夏は気温が高くなることで、必然的に体温も高くなりがち。
そこでアイスノンを使って血液を冷やし、冷たい血液を体全体に巡らせます。すると少し体温が下がるので、暑い夏も快適に過ごしやすくなるんですよ。
アイスノンの効果的な使い方
頭に当てない?!
熱が出ている時に使うアイスノンは、枕のように頭のすぐ下に置くイメージが。しかし後頭部に当ててもあまり血液は冷やされず、頭の血管が収縮しやすくなってしまいます。
実は頭の血管が必要以上に収縮すると、ズキズキと脈打つように痛くなる「偏頭痛」となることが。
ちょっと涼みたいという目的以外では、後頭部に置くは避けたほうが良いでしょう。
太い動脈を冷やす
ではアイスノンを使うのに最適な場所は、頭ではなくどの部分なのでしょうか?
それは太い動脈が、皮膚に近い部分に出ている部分。動脈は心臓から送り出された、温かい血液が通る場所です。ですからその血液を冷やしてあげる事で、効果的に体温を下げられるのです。
具体的には次の場所に、太い血管が通っています。
- 首筋
- ワキの下
- 太ももの付け根部分
首筋を触ってみると脈を打つ部分がありますが、その部分が冷やすポイント。
□保冷剤入り首巻きタオルの作り方
https://youtu.be/vQcEhktNkmg
*小さなアイスノンや保冷剤をタオルで包み、首に巻くと上手く冷やすことが出来ます。
あるいはアイスノンを後頭部ではなく、首の後ろに当たるように置くと効果的ですね。
ワキの下と太ももの付け根は、脈打つ部分がわかりづらいかも知れません。
ですがワキはアイスノンを腕で挟み、太ももは両太ももで挟めば血液が上手に冷やされます。
ちなみに額は…
熱が出た時に氷嚢(ひょうのう)やジェルタイプの使い捨て保冷剤を、額に当てて涼むことがあります。
額に冷たいものが当たると気持ちよく、熱が下がったように感じますよね。
しかし額には太い血液が無いため、血液を冷やす効果がありません。気分がすっきりはしますので、アイスノンで冷やしつつ気分を変えるために使うようにしましょう。
冷やしてすっきり!
アイスノンを使うとひんやり気持ちよく、熱のあるときや暑い夜に大活躍します。
しかし本当に涼しくなりたい時は、頭ではなく首や脇の下に置くのが効果的。脇の下なんてと思うかも知れませんが、使ってみるとエアコンを止めてもいいと思うほど。
ただし長時間冷やしすぎると、体が冷えすぎてかえって体調が悪くなる場合もあります。ほどほどに冷えたらアイスノンを外して、すっきり快適に過ごしましょう!
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