は暑いのが当たり前ですが、あまりに暑すぎるのも困ってしまいます。しかし2016年は、今まで以上に暑くなる可能性があることをご存知ですか?

実は「ラニーニャ現象」が発生する可能性があり、そのために猛暑が予想されるとのこと。

ところでラニーニャ現象とは聞きなれない言葉ですが、一体どういうものなのでしょうか。

ラニーニャ現象とは何なのか、2016年に発生した場合の日本への影響についてまとめました。

ラニーニャ現象とは

風が吹けば温度が上がる

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ニーニャ現象とは、いくつかの要因が複雑に絡まって発生する現象の事を言います。

赤道付近では貿易風と呼ばれる東寄りの風が吹いていて、船の運行などに影響を与えています。貿易風は海水も西へ動かす役目もありますが、この時に流れる海水は暖かな海水。そのためペルー沖の南太平洋東部では、暖かな海水が流されて常に海面温度が低めとなります。

一方で流された海水がたどり着くのは、太平洋の西側にあるインドネシア沖。ここに暖かな海水が溜まって蒸発するため、高温多湿の気候となるのです。

通常ならばこのバランスはとれているのですが、時々貿易風がとても強く吹く年があります。そうなるとペルー沖の海面温度は、通常よりも下がってしまう結果に。一方のインドネシア沖の海面温度は、通常よりも高くなりますし蒸発も激しくなります。

これがラニーニャ現象となり、全世界に異常気象を起こすと言われています。

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エルニーニョ現象との違いは

ラニーニャ現象に似た言葉で、エルニーニョ現象というものがあります。こちらはニュースでよく取り上げられる言葉なので、聞いたことがあるかも知れませんね。

エルニーニョ現象は貿易風が弱まって、ペルー沖の水温が上昇する現象の事。結果としてインドネシア沖の水温が上がらずに、太平洋高気圧の勢力が弱まってしまいます。そうなると曇や雨の多く、晴れてもあまり暑くならない日が続く原因となります。

ちなみにエルニーニョ現象は、ペルーの漁師が使っていた言葉が元となっています。クリスマスシーズンに、ペルー沖の水温が上昇する事を「エルニーニョ」と読んでいました。

エルニーニョとは、ペルーの公用語・スペイン語で「男の子(El Nino)」の事。それと同時に「キリスト」を指す言葉でもあったため、クリスマスにちなんで名付けられました。

エルニーニョが水温が上昇する現象なら、逆の現象には女の子と名付けよう。そのためスペイン語の「女の子(La Nina)」である、「ラニーニャ」現象と呼ばれることとなりました。

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2016年はいつ発生するの?

気象庁の発表では

現時点で気象庁から、ラニーニャ現象が発生したとの発表はありません。しかし「エルニーニョ監視速報」において、2014年に発生したエルニーニョが終息しつつあると発表。

この事で平常に戻るのではなく、ラニーニャ現象が起こる可能性が高いと予測。過去のデータと合わせて見た結果、2016年の夏ごろにラニーニャ現象が起こる可能性があるとしています

具体的な時期は指定できていませんが、夏なので7月頃の可能性が高そうですね。ただしあくまでも予測段階なので、外れることもありえます。

追記:2016年9月9日、気象庁により「ラニーニャ現象が発生しているとみられる」と発表がありました。今年の冬にかけて続く可能性が高いと見られています。

夏では無く秋になりましたね。

ラニーニャ現象による日本での影響は

夏がとにかく暑くなる!

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ラニーニャ現象が発生すると、高確率で猛暑となります。

前回ラニーニャ現象が発生したのは2010年。観測史上もっとも長く暑かった年でもあります。8月になると同時に全国的に30度以上、場所によっては40度近い「酷暑」が発生。

これが9月を過ぎても続いたために、全国各地で熱中症患者が続出しました。

関連記事:熱中症の症状と予防。水分補給の正しい方法とは?

追記:
先に記載した通り、気象庁より9月9日に「ラニーニャ現象が発生しているとみられる」と発表がありました。

日本においては、は平年よりも気温が高く、は気温が低くなる傾向があると見られています。

そのため秋は残暑が厳しくなると予想されますし、また冬までラニーニャ現象の発生が続いた場合は、夏・秋とは逆に、平年に比べて気温が下がるようなのでご注意下さい。

食べ物にも影響が

酷暑が続いた場合、農産物や畜産物にも強い影響がでます。例えば、農産物は暑すぎると枯れてしまう恐れがあり、収穫量が減少する可能性が。雨が降れば生育も出来るのですが、雨が降らないと秋に野菜が値上がりするかも知れません。

同様に畜産物は熱中症で死んでしまうこともあり、こちらも生産力が落ちる事も考えられます。また日本近海の海面温度も上昇するため、捕れるはずの魚がいなくなることも。

一度海の生態系バランスが崩れると、数年単位で魚の個数に変化が出てしまいます。例えば2010年ですとサケが極端な不漁となったほか、養殖の貝類が死滅する現象も起こりました。

必ず起こるとは限らない

ラニーニャ現象の難しい点は、発生したからといって必ず猛暑になるとは限らない点。とはいえ、無いかもしれないと楽観視するよりは、あるかもしれないと考えたほうが良いでしょう。

エアコンなどは今のうちに掃除をして、故障箇所があれば修理依頼を済ませておく。野菜不足はどうしようもありませんが、プランターなど家庭菜園を始めるのはいかがですか。

ラニーニャ現象が起こるかもしれないと考えて、早いうちに暑さ対策を始めませんか?

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