園祭と言えば京都の祇園祭が有名ですが、実は全国各地で祇園祭は行われていることをご存知ですか?

その中でも埼玉県熊谷市で開催される「熊谷うちわ祭」は、関東一の祇園とも言われるほど。静かなイメージのある京都の祇園と比べ、熊谷うちわ祭はとても賑やか!

しかし祇園祭の一種なのに、なぜ「うちわ祭」なのでしょうか?

そんな気になる熊谷うちわ祭

  • 2024年(令和6年)の日程や場所
  • 熊谷うちわ祭の見どころ
  • 熊谷うちわ祭の歴史
  • アクセスや交通規制情報

について紹介していきます。

熊谷うちわ祭の2024年の日程・場所

祇園祭の太鼓

谷うちわ祭は、埼玉県熊谷市の愛宕八坂神社(あたごやさかじんじゃ)で開催される例大祭を中心としたお祭り。毎年7月19日から7月23日の深夜まで開催されていますが、初日の7月19日は愛宕八坂神社で非公開の儀式が行われます。そのため一般の方が楽しめるのは、7月20日から22日までの3日間となります。

  • 祭りの名前:熊谷うちわ祭
  • 開催日程:2024年7月20日~22日
  • 開催場所:八坂愛宕神社(熊谷市鎌倉町44)、周辺市街地

熊谷うちわ祭は、八坂愛宕神社(上記地図の緑印)で行われるお祭りですが、他の場所でもイベント見物に最適のポイントがあります。

    • お祭り広場(赤印)

市役所通りと星川通りのが交わる場所に、毎年設置されます。ここが一番賑やかな場所となるため、ぜひ押さえておきましょう。

  • 熊谷駅北口(正面口)&東口(ティアラ口)の各ロータリー(紫印)

 

7月20日のイベントは、こちらがメイン会場となります。

  • 熊谷市街地の国道17号線(緑の線)

 

7月21日・22日に山車が練り歩き、歩行者天国となります

また、熊谷うちわ祭りの主なスケジュールは次の通りです。時間等変更になる可能性もございます。公式HPをご確認の上ご参加ください。

日にち時間イベント場所
7月19日21:00~遷霊祭(非公開)愛宕八坂神社
7月20日06:00~渡御祭愛宕八坂神社~市街地一円
18:30~初叩き合いJR熊谷駅北口
7月21日13:00~15:30巡行祭国道17号
18:00~巡行叩き合い国道17号周辺
7月22日(月)09:00~行宮祭御仮屋(行宮)
20:00~曳っ合せ叩合いお祭り広場
20:30~年番送りお祭り広場
23:30~還御祭御仮屋~本宮

熊谷うちわ祭の内容と見どころ

初叩き合い

祭り初日(7月19日)に非公開の儀式である遷霊祭(せんれいさい)を経て、7月20日18時には神輿や山車が駅前ロータリーに集結。「叩き合い」と呼ばれる、お囃子合戦を始めます。

7月20日の叩き合いは「初叩き合い」と呼ばれ、にぎやかに盛り上がります。

*音が大きくびっくりするかも知れませんので、音量を下げてご覧ください。

巡行祭と巡行叩き合い

7月21日の日中(13時~16時)は、国道17号線を中心に山車が巡行し叩き合いを各地で行います(巡行祭)。

そして夕方6時頃になると、国道17号線と国道407号線が交わる八木橋百貨店前(鎌倉町交差点)に山車が集結。扇形になって再び叩き合いが始まり、夜の祭りを盛り上げます(巡行叩き合い)。

*こちらは比較的ゆったりと、叩き合いが響きます。

曳っ合せ叩合い

7月22日夕方8時頃より、市内各所より山車がお祭り広場に集結。

熊谷うちわ祭でもっとも盛り上がる、曳っ合せ叩合い(ひっあわせたたきあい)が始まります。

最後の叩き合いということもあって、毎年熱気がものすごいことに。午後9時頃から「年番送り」(ねんばんおくり)という、来年への引き継ぎ行事も行われ祭りは最高潮を迎えます。

*最後は音が割れていますが、それだけの迫力だという事が伝わりますね。

還御祭

このあと深夜23時30分頃からの還御祭(かんぎょさい)にて、神輿は行宮から本宮に向い、熊谷うちわ祭はお開きとなります。

*日付は既に23日に変わっています。

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熊谷うちわ祭の歴史

復活した祭り

江戸時代中期までは、熊谷にある神社がバラバラにお祭りを行なっていましたが、1750年(寛延3年)に町役人の許可を得て、合同で夏祭りを開催することになりました。

当時の夏祭りは神輿祭でしたが、肝心の神輿が火事で消失してしまいます。そのため一時衰退したのですが、1830年以降に重さ200貫もの神輿を新調したことで祭が復活しました。これが現在の「うちわ祭」へと発展し、つながっていきます。

熊谷祇園祭

うちわ祭の名称の由来

祭が復活した当時、厄除けの意味を込めてお赤飯を振るまうのが名物となっていました。

しかし振るまいを担当していた商家にとって、赤飯は手間と費用がかかる面倒なもの。そこで「泉州楼」という料亭が赤飯の代わりに、お店の屋号入りのうちわを配り始め人気を集めました

やがて他の商家も真似をし、「3銭の買い物をしたら5銭のうちわをプレゼント」といったキャンペーンも開始されました。「買い物は熊谷うちわ祭の日に」という宣伝となって、祭りの名称も変わるきっかけとなったんですね。

そして現在も熊谷うちわ祭では、使いやすい「奉納うちわ」が配られています。

アクセスや交通規制情報

公共交通期間で

熊谷うちわ祭り期間中、熊谷スポーツ文化公園が無料駐車場として開放され、お祭り会場(熊谷駅)まで、送迎バスが運行します。


  • 無料駐車場:熊谷スポーツ文化公園(熊谷市上川上300)
  • 開放日時 :
    • 7月21日11:00~22:30
    • 7月22日14:00~22:30
  • 送迎バスの料金:無料
  • 送迎バスの運行間隔:15分~20分

ただし、祭り開催期間中には山車の巡航などが行われますので、国道17号線を中心として、ほぼ毎日交通規制が行われます。ですので、なるべく祭りへは車で行かず、公共交通機関を利用しましょう。

JRでは、高崎線で「熊谷駅」を下車し、徒歩10分ほどになります。

交通規制は?

熊谷うちわ祭期間中は、次の場所が車両通行止めとなります。

日にち規制時間通りマップ
7月20日18:00~18:30お祭り広場~法務局前
18:30~20:00一部星川通り、熊谷駅東口周辺、熊谷駅北口駅前広場~国道17号までの駅前通り
7月21日13:00~21:00お祭り広場周辺
13:00~21:00国道17号銀座2丁目交差点~石原駅入口交差点、市役所通り、国道17号南側
7月22日13:00~22:00お祭り広場周辺
18:30~21:00国道17号銀座2丁目交差点~石原駅入口交差点、市役所通り、国道17号南側

ちなみに車両通行止めとなった区間は、歩行者天国となります。

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熱気ある「熊谷うちわ祭」を!

谷うちわ祭は、京都の祇園祭とは違った風情があるお祭りです。叩き合いの音色が各所で響く様子は、見ているこちらまで熱くなるかも知れません。

祭ではうちわが配布されることもあり、うちわで熱気を冷ましながら見物するのもオツなもの。季節も夏本番を迎える時期ですし、熱中症に気をつけながら祭りを楽しみたいですね。

熱気あふれる埼玉の熊谷うちわ祭で、暑い夏をいち早く体験しませんか?