
天気予報の精度が上がったと言われますが、それでもたまには予報が外れることがありますよね。晴れの予報だったのに雨が降りだして、慌ててお店の中へと雨宿り…なんて経験ありませんか?
いきなり降りだす印象のあるにわか雨は、傘を持っていてもあっという間に濡れてしまって厄介なもの。
しかしにわか雨の「にわか」はどういう意味なのでしょうか。にわか雨そのものの意味も気になります。
急に降ってくるにわか雨の意味と、驟雨との関係、そして他にはどんな雨があるのか?についてご紹介します。
にわか雨の意味とは
にわか雨とは?にわかとは?
にわか雨とは驟雨(しゅうう)の一種。突然強く雨が降り出して突然雨が止むことです。
驟雨にはいくつかの種類がありますが、その中で30分程度で止む雨を「にわか雨」と呼びます。
にわか雨の「にわか」は漢字では「俄」と書き、「突然」「急に」といった意味があります。突然・急に降りだした雨ですから、「にわか雨」なんですね。

また「にわか」には「にわか狂言」という名詞を、省略した言葉という意味も。にわか狂言とは、江戸時代に路上で行われた「即興芝居」の事で、当時大流行したんです。
この「にわか○○」という使い方で一番有名なのが、「にわかファン」という表現。
漫画・ドラマなどが流行してからファンになった人を、否定的に表す言葉として使われる事が多いです。またファンになったばかりだという表現で、自ら「にわかファンです」という人も。
にわかという言葉に否定的な要素はありませんが、現在では否定的な側面が強くなっている言葉。そんなつもりではなくても、他人に対して使うのは控えましょう。
驟雨とは
驟雨とは積乱雲などがもたらす、急な天候の変化のことを言います。
積乱雲とは別名「入道雲」といい、空高く一直線に成長する雲の事。雲が上昇することで、雲の中の暖かい空気が冷えて気化していた水分が液体化。これが雨となって大量に地上に落ちてきて、にわか雨などの原因となるのです。
□見ていると楽しい入道雲
*早回しの映像ですが、たしかに見ていると楽しいですね。
またこの雲が上昇することで、周囲の空気がかき乱されます。周囲の空気がかき乱されることで、電気が発生しやすい状況に。これがにわか雨と共に発生することが多い、雷となります。
他に周囲がもたらすものとしては、局地的豪雨や集中豪雨・突風が。冬に発生した場合、地域によっては豪雨が豪雪へと変わることもあります。
他にどんな雨があるの?
にわか雨以外にも、雨を表す特徴的な言葉がいくつかあるので紹介します。
時雨(しぐれ)・通り雨
別名「通り雨」とも呼ばれますが、気象用語としては時雨が用いられます。
秋から冬にかけて一時的に降る雨の事で、にわか雨と違ってそれほど強く降りません。また入道雲のように特徴的な雲が見つけにくく、降りだしてから時雨と気づく場合がほとんど。
時雨は日本海側沿岸で多く見られますが、内陸部でも発生することがあります。
天気雨
天気雨とは、空は晴れているのにパラパラと雨が降っている状態のこと。大抵5分程度で雨が止み、雨そのものもずぶ濡れになるほど降りません。
天気雨の原因は、地表に雨が届く前に雲が消えてしまったから。「狐の嫁入り」という言い方もしますが、これは雲がない状態が狐のせいとされたから。嫁入りする狐が流した涙という説もあり、どちらにしても狐のせいなのが面白いですね。
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霧雨
霧雨とは雨の粒子がとても細かく、霧のように周囲が煙る雨のこと。気象学的には雨の直径が0.5mm以下の場合を、霧雨と呼んでいます。
夕立
夕立とは夏に起こる一時的な強い雨の事で、気象学では驟雨の一種とされています。にわか雨と似ていますが、にわか雨の方は時間を限定していません。
しかし夕立は午後から夕方限定で、にわか雨よりも更に強い雨が降ります。雷を伴うことも多いので、夕立が降りだしたら早急に屋内などに避難しましょう。
ゲリラ豪雨
ゲリラ豪雨とは、豪雨の中でも特に強いものを指します。
特徴としては予想が難しいことと、狭い範囲で災害になるほどの豪雨をもたらすこと。
この様な巨大な雲があっという間に現れて、とても強い雨が降り出します。
あっという間に豪雨となるため、地下鉄や地下街が浸水するなどの被害も度々起こります。
元々局地的豪雨という名称で呼ばれていたのですが、分かりやすさからゲリラ豪雨と言われるように。ただし気象用語ではないので、天気予報で使われることはありません。
急いでないなら少し待って
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にわか雨の前兆として入道雲が発生することがありますが、気づいた時には降りだしていた・・なんてことも。天気予報も大まかな予想はできますが、時間と場所までの正確な予想が難しいのが現状です。
もし屋外にいた時に降りだしたら、傘をさすよりも軒下などに移動しましょう。また雷も発生することがあるので、傘をさしていると落雷の可能性もあります。
にわか雨は長くても30分程度。急いでないなら屋内などで上がるのを待つ姿勢も大事なことですね。
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