焼き魚をきれいに食べるのって中々難しいものですね。
切り身であれば、骨も少なく身も箸でほぐしやすいものですが、秋の味覚の代表サンマなどの頭と尾びれがついた焼き魚はなかなか手ごわい相手。中骨がある上に、小骨も多いですし、普通は食べない頭や尾びれも正直邪魔だったり・・
ですが、サンマなどの焼き魚をきれいに食べることが出来れば、会席で出されるようなお魚だってマナーよくきれいに食べられるようになりますね。
そこでサンマを例にして、焼き魚のきれいな食べ方やマナー、また食べた後はどうするか?などについてご紹介します!
焼き魚をマナーよくきれいに食べる方法と手順
それでは早速、焼き魚をマナーよくきれいに食べるにはどのようにすれば良いのか、具体的にご説明していきますね。
尾頭付きのきれいな食べ方とは?
サンマの中心部、中骨に沿って頭から尾びれまで箸で切れ目を入れます。
2.箸でつまんで食べる
切れ目を入れて分けた上部(頭側)から尾びれ側に向けて一口分ずつ箸でつまんで食べます。その際、背びれ側の骨がある場合は、食べても構わないですし、食べない場合は、皿の左上にまとめておくようにします。
3.残った下部の身をはがす
残った下部の身を、頭側から尾びれまで手前にはがします。このとき頭側から中骨に沿って箸を入れるようにしますが、左手で頭を押えるとはがしやすくなります。
4.小骨を取り除く
小骨を箸で取り除きます。取り除いた小骨は左上にまとめておきます。
5.箸でほぐして食べる
一口分ずつ箸でほぐして食べます。
6.尾びれの中骨をはがす
左手(箸を持たない方の手)で尾びれをもち、少し持ち上げて尾びれの中骨の下に箸を入れます。そして、箸で下の身を抑えながら、左手で中骨を頭ごとはがします。
7.中骨に残った身をほぐして食べる
中骨に身が残ってしまったら、骨を身の手前に置き、箸で一口分ずつほぐして食べます。
8.残った身の小骨を取り除く
骨だけになったら、皿の左上に骨を置きます。そして、残った身に小骨があったら取り除きます。
9.頭のあたりの身を食べる
頭のあった方向から身を食べます。
10.最後に残った身を完食
皿に小さな身が残っていたらきれいに食べて完食。
食べるときに気をつける点は、身をすべてほぐさないことです。身を全部剥がしたり、中骨の下の身を返して食べたくなりますが、これはマナー違反。
一口づつ食べることは、魚が冷めるのを防ぎ、美味しくいただくための知恵でもあるんですね。
こちらの動画も参考に見てみて下さい。中骨を外すところは必見ですよ。
□How to eat Japanese style fish (saury) 美味しいサンマの食べ方
口の中の骨は?
取り除いたはずの小骨が、口に入ることもあります。
その時は、
・手で口を隠してから
↓
・箸で口の中から骨を取り出し
↓
・他の小骨とともにまとめます。
間違っても「プッ」と飛ばしたり、手で骨を取り除いてはいけません。
小骨以外にもうろこが残ってしまっていた場合や、皮が硬かった場合も、同じように箸を使って口から取り出すようにします。
ただあまりにも大きいものを口から取り出すのは、見苦しいですしスマートではありません。皮を食べないつもりなのであれば、始めに切れ目を入れたあとに皮は取り除いてしまいましょう。
調味料はどう使う?
「醤油」や「すだち」などの調味料については、最初に皮の上からかけるのが正しいマナーです。
柑橘(かんきつ)類を絞るときは果汁が飛びやすいので、手で覆いを作って果汁が飛ぶのを防ぎましょう。
お醤油も直接身にかけて良いですが、かけすぎないように適量を心がけましょう。もしも大根おろしが添えてあるのなら、魚ではなく大根おろしに醤油をかけるほうがスマートですね。
大根おろしの扱いは?
魚に添えられた大根おろしの食べ方は、次の通りです。
2.大根おろしを一口分だけとり、取り置いた魚の上に乗せます。
3.魚と大根おろしを、一緒に箸でつまんで食べます。
調味料の時にも書きましたが、醤油は先に大根おろしにかけておきましょう。それそれ取り分けてから醤油をかけるのは、あまりよろしくありません。大根の水分と醤油が合わさり、皿が水っぽくなって見た目が汚くなってしまいますよ。
焼き魚を食べたあとはどうする?
基本はまとめて左上に
正しい方法で焼き魚の食べ方を実行すれば、自然と骨などは左上など一箇所にまとまっているかと思います。そうならなかった場合や、皿に残った細かな皮などがあるときは、左上にまとめておくようにしましょう。絞ったすだちなども、使い終えたら左上にまとめておきます。飛び出た種も忘れずに。
大きな中骨を折ってまとめる人もいますが、マナーとしては折らないのが正解です。
頭が左上になるように置き、骨はそのまま皿の上に置きましょう。
お飾りなどはどうするの?
魚に笹の葉などがお飾りが添えられている場合がありますが、これも食べるときに左上に寄せておきます。食べ終えてたら骨の上に飾りを乗せて隠すと、見た目にもきれいな状態になりますよ。
「はじかみ」や「生姜」などの食べられるお飾りがあるときは、魚を食べた後にいただきましょう。苦手なら左上に骨などと一緒にまとめておいても良いですが、食べられる部分は残さず食べるのがマナーです。
ちなみに「はじかみ」は白い部分をいただきます。赤い部分は硬いので残して大丈夫。出す部分がある食べ物なので、口元を覆いながら食べましょう。
左利きの人は大変ですが…
今回紹介した焼き魚をきれいに食べる手順ですが、基本的には右利きの人前提なので、左利きの人にとっては窮屈に感じる部分もあるかもしれません。
また、焼き魚も頭を左側に置く事自体が、右手に箸を持つことを前提となっています。お皿を逆に配置すれば楽なですが、残念ながらマナーなのでここは頑張るしかありません。
それでも右利きでも左利きでもきれいな食べ方を覚えておくと、会食に魚が出てもへっちゃらですね。まずは美味しいサンマを食べながらマスターして、焼き魚を食べる名人になりましょう!
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