
毎年夏になると、会社でお付き合いのある方や取引先などに出す、暑中見舞いのはがき。
文章一つで、印象アップにも印象ダウンにもつながりますから、「はがき1枚」とはいえその効果はあなどれません。
しかし、分かっていてもビジネス文章を考えるのは難しいですよね。毎年頭を悩ませてはいませんか?
そこで様々なビジネスシーンに対応できる、暑中見舞いの書くポイントと文例をまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
ビジネスで暑中見舞いを出す時のポイントは
文章のマナーを押さえる
ビジネス文章は難しいと思いがち。でも、ある一定のパターンをつかんでしまえば意外と簡単なんです。
暑中見舞いを書く時のポイントは次の通りです。
- 暑中お見舞い申し上げます(見出し言葉)
↓
- 相手を気遣う挨拶
↓
- 日頃の付き合いに対する感謝
↓
- 自分の近況やお知らせしたいこと
↓
- 相手の健康への気遣いと締めの言葉
難しく考えがちですが、実は暑中見舞いのビジネス文章のポイントはこれだけなんです。あとは次に紹介する例文も参考にしながら、自分なりの色を加えていけば大丈夫ですよ。

とにかく無難に
自分なりの色とは言っても、個性を出し過ぎるのも考えものです。
ある程度の個性は出していくことも確かに大事。ですが、暑中見舞いを出す相手は、ほとんどが自分の事を既に知っていて、ある程度のつながりがある方です。
自分自身を売り込みたくても、それは文章ではなく、実際にお会いした席で表現するほうが印象は良くなるものです。砕けすぎず、自分の近況を冷静に伝え、まずは季節の挨拶を忘れない礼儀正しさをアピールしましょう。
暑中見舞いを出すべき時期を見極める
意外と難しいのが、暑中見舞いを出す時期。一般的には、梅雨明けか、「小暑(7月7日ごろ)」からが、暑中見舞いを出すタイミングとなります。
【参考記事】
ただし梅雨明けは地域によっては7月の末になってしまうこともありますし、企業によっては早めに夏期休暇がくる場合もあります。
ですので、暑中見舞いはできるだけ7月中の早い段階で出すようにしましょう。
また、自分が出す前に先方から頂いた場合は、その日のうち、あるいは翌日には返礼を添えて暑中見舞いを出すようにして下さい。
また、残暑見舞いを出す時期についても、暦では白露(9月8日ごろ)までですが、ビジネス上では8月末までと考えておきましょう。
暑中見舞いの文例を紹介
それでは、ビジネスにおいて、実際に暑中見舞いをおくる際の文例をいくつかご紹介します。
基本となる文例
暑中お見舞い申し上げます。
連日厳しい暑さが続いておりますが、皆様お変りなくお過ごしでございましょうか。
日頃より、何かとお世話になり、深く感謝しております。
おかげ様でつつがなく、私の方も順調に社業に専念しています。
今後とも、変わりなくご愛顧頂けるよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
くれぐれもお体をいたわりますよう、お祈り申し上げます。
令和○○年 盛夏
※暑中見舞いの場合、「拝啓」などは不要です。また最後は西暦ではなく年号を入れ、日付を入れずに「盛夏」とします。
この例文の文章では、先の「文章のポイント」でも説明したように、以下の順序で書かれていることがわかると思います。
- 見出しの言葉
- 気遣いの挨拶
- 日頃の感謝
- 自分の近況について
- 相手への気遣いの締め
この流れで書けば間違いありません。
なお、「おかげ様で~」以下の文章は近況に当たりますが、お得意様宛へのDMを兼ねる場合は、この部分にお知らせを書くと良いですね。

残暑見舞いの場合
残暑お見舞い申し上げます。
残暑が続いておりますが、皆様お変りなくお過ごしでございましょうか。
日頃より、公私共にお世話になり心よりお礼申し上げます。
今後ともご厚誼を賜りますよう、お願い申し上げます。
ご多忙とは存じますが、どうか皆様がお元気で過ごされますようお祈り申し上げます。
令和○○年 晩夏
残暑見舞いの末文は、「晩夏」あるいは「立秋」とします。
残暑お見舞いをこちらから出す場合、返礼となることが多くなるかと思います。その場合、「先日はご丁寧な見舞い状を頂き、お気遣いに感謝いたします」などの言葉を付け加えましょう。
あまり返礼であることを強調するのは失礼に当たるため、さり気なく感謝を述べるのがいいですね。

目上の方、大切な方へ出す場合
暑中お伺い申し上げます。
○○様におかれましては、ますますご健勝のことと存じます。
平素は格別のご配慮を頂き、心より感謝を致します。
おかげ様でつつがなく、私の方も順調に社業に専念しております。
今後とも、変わりなくご愛顧頂けるよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
厳暑の折ですが、くれぐれもご自愛下さい。
令和○○年 盛夏
目上の方への暑中見舞いは、「お伺い申し上げます」と書きます。
これは「お見舞い」が目上の人物が、格下の者に対して使う言葉であるからです。
近況を関しては、相手方のおかげで順調であることを報告します。恩師や、公私にわたってお世話になった方であれば、直筆で更に近況を添えて報告しましょう。
できれば直筆をそえて
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ビジネスでの暑中見舞いは、出す相手ごとに微妙にその関係が変わってきます。例文では近況を組み込んではいますが、その人その人で添えるべき近況は大きく違ってきます。
大量印刷した文面を用意するにしても、さらに直筆で近況を添えると印象深くなり、好感度アップにも繋がります。
難しく感じるかも知れませんが、出す時期やマナーを守って送れば大丈夫。
小さな積み重ねかも知れませんが、季節の挨拶を忘れないきっちりした人として、相手方から好印象間違いなしですよ!
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