今や教会・チャペルでの結婚式も一般的になり、
教会の中で愛を誓う人も増えましたね。
普段あまりキリスト教の儀式に接する機会が少ない人でも
教会での結婚式に触れることは多いかもしれません。
でもちょっと気になるのが、式を執り行う教会の方のこと。
牧師さん?神父さん?
それとも結婚式の時は、
特別な資格を持つ人が執り行ってるのでしょうか?
そもそも神父と牧師の違いも気になりますね。
そんな神父と牧師の違いや結婚式との関係についてまとめてみました。
神父と牧師の違いとは?
神父はカトリック・牧師はプロテスタント
神父と牧師は似たようなものと考えがちかもしれませんが、実は大きくその役割が違ってきます。
最大の違いは、宗派が違うこと。
キリスト教にはいくつもの宗派があるのですが、
日本で有名な宗派というと、「カトリック」と「プロテスタント」ですね。
これにロシア正教・ギリシャ正教といった「東方正教会」を含めて、三大宗派とも言われています。
神父と牧師はそれぞれ、
牧師・・プロテスタントにおける聖職者
となります。
その為、カトリックの「牧師」はいませんし、プロテスタントの「神父」はいないのです。
神父と牧師は立場が違う
神父と牧師の大まかな違いは、そのあり方と一般信者に対する立場。
神父は、神のために一生を捧げる覚悟を決め、修行を積んその資格が得られる聖職者です。
そのため神父になることを決めた時点で、様々な面で厳しい自制が求められます。贅沢も許されませんし、恋愛も結婚も(決まりでは)許されないのです。
一般信者を教え導く立場であり、模範であるためにこのような厳しい節制を求められるのです。また神父には階級があり、そのトップは「バチカンのローマ法王」。
大主教・長司祭・司祭という言葉もありますが、これは神父の階級を表すんですね。
一方の牧師は聖職者という立場ではありますが、信者の代表という立場でもあります。
一般信者の代表として、共に信仰するものという立場をとります。
牧師は恋愛も結婚もできますし、信仰をしながら一般教徒と変わりない生活を送ります。
更には牧師には神父とは違い、階級のようなものはありません。
そもそもプロテスタントは、カトリックから分かれてできた宗派です。
教えを説く側の人に大きな違いがあるのも、そういう経緯から出てくるのかもしれませんね。
結婚式で見かけるのはどちらなの?
信者でない方の挙式を受け付けてくれるのは
それでは、結婚式を執り行ってくれる方は、神父でしょうか?それとも牧師でしょうか?
それは挙式を挙げる新郎新婦が、キリスト教の信者かどうかで変わってきます。
カトリックの教えでは、結婚は一生に一度のとても重要な「神様との契約」と考えます。
そのためカトリックを信仰していない人には、カトリックの流儀での挙式は基本的には行なっていません。
例外的に行う事もありますが、その場合も親族がカトリック信者であることがほとんど。
カトリックでの挙式を行いたいなら、洗礼を受けて信者になる必要があります。
日本において結婚式を受け付けてくれる所は、ほとんどがプロテスタント。
つまり結婚式を執り行っていただけるのは、一般的には牧師さんということになりますね。
プロテスタントでも結婚はとても重要な事ですが、カトリックほど厳格ではありません。
カトリックでは「教会で宗教儀式の一環として挙式を挙げる」のですが、プロテスタントでは教会以外でもOK。
ですからガーデンウエディングなどの、教会以外の場所での挙式もお願いできるんですよ。
もちろんプロテスタントでも、牧師さんと面談を受けるなどキリスト教について学ぶ必要があります。
その他にも礼拝に参加する事が求められる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
実は牧師でない?
実は一部の結婚式場では、チャペルでの挙式を執り行ってくださる方が、牧師でない場合があります。
牧師の主なお仕事は、日曜日に行われる礼拝。
信者からの相談を受けたりと、日曜日はとても忙しいんです。
ですから日曜日に挙式を行う場合、キリスト教の知識を持つ「アルバイト牧師さん」が受け持つ場合も。
正真正銘の牧師さんにお願いしたい場合は、式場で牧師さんを押さえてもらう必要があります。
あるいは挙式を受け付けてくれるプロテスタントの教会で、牧師さんに相談するのも良いかも知れませんね。
信仰されている方々へ失礼のないように
もともと日本には、どんな神様もなんとなく受け入れてしまう土壌があります。
クリスマスのお祝いをし、数日後には初詣に神社に行く…と言うなんでもありな文化もありますから。
だからキリスト教信者でなくても、キリスト教の挙式を選択できるのは日本ならではかも。
しかしこれは信仰されている方からしたら、「異教徒なのに…」と思われる事も考えられます。
一般に開放されている教会での挙式の場合は、信者の方に対し失礼に当たらない様にしたいですね。
一生に一度の結婚式です。
神様にも失礼のない様に、静粛に式をすすめましょう。
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