「半夏生(はんげしょう)」という言葉をご存知でしょうか?

関西地方では梅雨明け頃に、スーパーのチラシなどで良く目にする言葉です。鮮魚コーナーでタコが沢山売られていて、「半夏生にはタコを食べよう!」と宣伝していますね。

他の地域ではあまり馴染みのない「半夏生」とは、一体どういうものなのでしょうか。

半夏生の由来や、2018年の半夏生はいつなのか?また、どうしてタコを食べるのかについてまとめてみました。

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半夏生とは?

農家が一休み

農作物の葉

日本では1年を24等分し、その節目節目に名前がつけられていて、「二十四節気」(にじゅうしせっき)と呼ばれています。有名なところですと、春分・夏至・秋分・冬至が該当しますね。

またそれとは別に、より季節の移り変わりを表現する言葉もあり、「雑節」(ざっせつ)と呼ばれます。節分や八十八夜なども該当しますね。

半夏生(はんげしょう)は、その雑節の一つで、梅雨の終わり頃の時期を指す言葉なんです。

農家にとって半夏生は、畑仕事や田植えを終わらせる目安となり、その後は数日休む習わしがありました。また、半夏生に取れる野菜は毒気を含むとも言われ、その点でも休む事が推奨されてきました。

「半夏生」という言葉について

「半夏生」という言葉には幾つかの語源があります。

有名なところでは、「カラスビシャク(烏柄杓)という毒草の生える時期だから、というものがあります。この草の別名が「半夏(はんげ)」であり、半夏の生える時期だから「半夏生」と呼ばれたのだというわけです。

またそれとは別に、「半夏生」の花が咲く時期だからという説もあります。こちらの「半夏生」は「片白草(かたしろぐさ)」と言う毒草で、その名の通り葉の一部が白くなる特徴があります。

半夏生の名前を持つ草がいずれも毒草というのは、半夏生に取れた野菜の話と重なって面白いですね。

□ハンゲショウ(半夏生)【東大寺別院周防阿弥陀寺】

*こちらが片白草です。鮮やかな白さがきれいですね。

2018年の半夏生はいつ?

2018年の半夏生は、7月2日(月)です。

昔の半夏生は、夏至から数えて11日目としていましたが、現在はより正確性を高め、黄道(地球上を太陽が1年掛けて通る道)を基準としています。

その黄道が100度の点を太陽が通過する日を、現在では半夏生としています。

少々わかりづらいのですが、「そういうものなんだ」と軽く覚えておく程度で大丈夫。黄道100度の通過日は毎年7月2日前後になりますが、2018年も7月2日が半夏生になります。

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半夏生に食べるものとは

半夏生にタコを食べるわけ

半夏生にタコを食べる風習は、主に関西地方で行われています。

タコ

元々は田植えを終えた農家が、神様に食べ物を捧げて豊作を願ったことから始まりました。その時にタコを捧げて、豊作祈願後にみんなで食べたことが、「半夏生にタコを食べる」となりました。

タコが捧げものに選ばれた理由としては、

  • 八本足で稲がしっかり根を貼ることを願ったから
  • タコに沢山生えた吸盤のように、稲も沢山実る事を願ったから

といった説があります。

実利的な面では、疲労回復の効果がある、「タウリン」が含まれている事があげられます。昔の人は長年の経験で、田植えで疲れた時に、タコを食べたら元気になったことを知ってたんですね。

うどんも食べる

うどん

関西ではタコを食べますが、香川では半夏生にうどんを食べる風習があります。半夏生以外でも食べているじゃないかと思いますが、これにも理由があるんです。

それは、この時期に収穫された小麦でうどんを打ち、皆で食べて収穫を祝ったからというもの。収穫祭にうどんを食べたことが、現代にまで風習として伝わっているんですね。

鯖や餅も食べる

半夏生に食べられるものとしては、他には「鯖(さば)」「きなこ餅」が挙げられます。

鯖(さば)福井県で食べられ、一人一匹の焼き鯖を家族全員で一緒に食べる風習があります。この時期の鯖は脂が乗っていないのですが、江戸時代より疲労回復のために食べる風習が伝わっています。

焼き鯖

きなこ餅は、奈良県と大阪府の一部で食べられています。こちらはタコと同じく神様へのお供えもので、小麦粉を混ぜた餅にきなこをつけて食べます。

きなこ餅

いずれも実利的な面と、神様への感謝という面が重なって、色々と考えさせられますね。

タコパもよし、酢の物でもよし

夏生の頃は、夏本番を迎える前の少々体もお疲れの時期。疲労回復効果があるタコを食べて、元気に夏を迎えたいものです。

半夏生のタコは食べ方を指定されていませんので、お好みの方法で食べたいですね。みんなで集まって「たこ焼きパーティー」をするのも良いですね!

参考記事:たこ焼きパーティ(タコパ)でおすすめの具材は?

また、さっぱりとした「酢の物」にするもよいですし、新鮮なタコが入手できたら刺身も美味しいですね。あるいは、昔ながらの煮物にするのも美味しいですよ。

ぜひ半夏生には様々なかたちでタコを食べて、みんなで元気になりましょう!