ホットケーキを焼いた時、「ホイップクリームがあれば”カフェ風”になるのに!」と思ったことはありませんか?
けれども、そんな時に限って、「冷蔵庫に生クリームが無い!」・・ということが多いもの。牛乳は常備していても、生クリームを常備してる家庭って中々ないですよね。
そもそも、牛乳と生クリームは作り方からして違うものですが、牛乳を生クリームの代用に使うことはできるのでしょうか?
牛乳と生クリームの特徴や、作り方の違いなどについて、まとめてみました。
牛乳と生クリームの違いを教えて
「牛乳」と「生クリーム」は、どちらも同じ乳製品。原材料は同じ「牛の乳(生乳)」です。
その違いは、主に乳脂肪分の違いにありました。
牛乳とは?
牛乳は、
- 生乳の乳脂肪分を粉砕機で砕く
- その乳脂肪分を均等化する
- 殺菌処理
をしてできたものです。
生乳の乳脂肪分は、そのままだとお互いにくっつく性質があり、粉砕処理をしないと飲みづらくなるのです。
イメージとしては、牛乳に細かなバターが浮かんでいる、といった感じでしょうか。
作られる過程で、乳脂肪分の粉砕処理や殺菌処理は行われてはいますが、牛乳は、牛から絞ったお乳をそのまま利用しているんですね。
また、「牛乳」は、
無脂乳固形分8.0%以上、乳脂肪分3.0%以上の生乳100%で作られたものと定められています。
ちなみに、低脂肪牛乳は、普通の牛乳とは違って、「乳飲料」という扱いの加工乳です。
俗にいうコーヒー牛乳も乳飲料ですね。
生クリームとは?
生クリームは、生乳から遠心分離機などを使って取り出した、乳脂肪分を濃縮して作ります。
乳脂肪分だけで作られており、「種類別:クリーム」と表記され、商品名に「純生」が入るものが生クリームです。
更に、
- 乳脂肪分が18%~30%のものが「ライトクリーム(コーヒー用)」
- 乳脂肪分が30%~48%のものが「ヘビークリーム(ホイップ用)」
と定められています。
スーパーなどの売り場では、生クリームとともに「ホイップ」が売られていますが、これは生クリームではありません。
ホイップは植物性油に添加物を加えて加工したもの。生クリームとは別の商品となります。
牛乳から生クリームは作れないの?
- 牛乳→ほぼ生乳からできている
- 生クリーム→生乳から取り出した乳脂肪分から作られる
となれば、牛乳から生クリームは作れそうな気がしますよね。実際はどうなのでしょうか?
牛乳から生クリームは作れない
実は家庭では、牛乳から生クリームを作るのはちょっと無理だと思われます。
牛乳に含まれる乳脂肪分は平均3.5%で、生クリームの乳脂肪分は30%以上。
牛乳を煮詰めて水分を飛ばすなどしても、生クリームにはなりません。そもそも加熱した時点で「生」ではないですね。
バターを足して代用生クリームに
ただ、牛乳に乳脂肪分を加えて、代用の生クリームにすることは可能です。
乳脂肪分を固めて作られたバターを溶かして牛乳に加えることで、生クリームの代用にすることは可能です。
バターと牛乳の比率は、
- バター1
- 牛乳3
にすれば、乳脂肪分の上では生クリームになります。
ただ、本来の生クリームと比べると、バターの香りが強く、泡立てて使うホイップクリームには向いていません。
あくまで代用として、料理に使うときに活用する程度に留めたほうがよさそうです。
余った生クリームの活用法は?
生クリームをスーパーなどで購入した場合、それなりに量があるので、なかなか一度には使い切れませんよね。
うっかり全部泡立てて使い切れなかった時や、普通に余った時の使い道は無いものでしょうか。
ポークソテーのソースに
泡立てる前の状態なら、料理のソースに活用してはいかがでしょうか。
ポークソテー似合うマスタードソースなら、簡単に作れて本格的な味になります。
■材料(2人前)
- ポークソテー用のお肉 300g
- 粒マスタード 大さじ3
- 生クリーム 100cc
■作り方
- ポークソテー用のお肉を焼く。塩コショウでした味を付けて、中火でじっくり焼くと柔らかく焼ける。
- 小鍋に粒マスタードと生クリームを入れてひと煮立ちさせる。
- 焼きあがったお肉に綺麗にソースを掛ける。
お好みで、ソースにはちみつ大さじ1を加えると、更に味に深みが出ますよ。
沢山ホイップが余ったら
ホイップした生クリームが余ったら、冷凍保存してしまいましょう。
クッキングシートに少しずつ絞りだし、それをそのまま冷凍庫に入れ凍らせます。お互いくっつかなくなったら、冷凍用ビニール袋に入れて保存が可能です。
生クリームは冷凍保存に向いていませんが、ホイップしたものなら冷凍保存が可能。ただしあまり長期間保存すると、冷凍焼けを起こして味が悪くなるので、長くても2ヶ月をめどに使いきりましょう。
小分けして冷凍してあるので、ちょっと使いたい時にとても重宝します。
例えば、
- そのままホワイトシチューに入れてコクを出す
- パンに乗せてトーストにする
- コーヒーに浮かべてウインナーコーヒー風にする
…というのもお洒落ですよ。
それぞれ特徴があるから
同じ生乳から作られていても、製造方法の違いにより、牛乳と生クリームには違いがあることをご紹介しました。
生クリームの代用に牛乳を使って・・というのは、できそうにも見えますが、結局のところは、生クリームを素直に使うほうが美味しく出来上がりそうです。
牛乳と生クリーム、それぞれに特徴があり、似てるから代用しようというのは、牛さんに失礼でしたね。
ホイップすれば冷凍も可能ですし、機会があれば生クリームをたっぷり使いたいと思います。
コメントを残す