一心行の大桜1

人間の命はせいぜい百年です。しかし植物の中には樹齢数百年と言うものもあります。

しかもその間、開花時期になると毎年美しい花を咲かせ、私たちを楽しませてくれる長寿の木があります。

「一心行の大桜」もそんな桜のひとつ。ちょっと変わった名前ですが、その由来を知れば、また違った気持ちで花を眺めることができるのではないでしょうか。

そんな一心行の大桜の名前の由来、2019年の開花・見頃予想、見どころ、アクセス情報について紹介します。

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一心行の大桜とは?

一心行の大桜(いっしんぎょうのおおざくら)は、熊本県南阿蘇村(旧白水村)中松地区にある桜の名木です。

品種は遺伝子解析の結果、ヤマザクラと判明、そして、

  • 樹齢は400年以上
  • 高さ14メートル
  • 幹の周りは7.35メートル
  • 枝張は東西に21.3メートル、南北に26メートル

もある大きな一本桜です。

1991年(平成3年)11月11日には、ふるさと熊本の樹木に登録されました。

一心行の桜が有名になったのは、1999年にテレビ朝日「ニュースステーション」の夜桜中継で放送されたことがきっかけです。以来、観光客が増え、毎年約20万人が訪れる観光名所となりました。

一心行の桜 名前の由来

一心行の桜は、かつてこの地を治めた武将、中村(峯)伯耆守惟冬(なかむら ほうきのかみこれふゆ)が眠る墓地内の菩提樹です。

伯耆守惟冬は、この地に築城された鶴翼城(かくよくじょう)に住み、熊本県の三角にある矢崎城の城代を兼任していました。

ところが1580(天正8)年、薩摩の島津氏との戦いで矢崎城で戦火に散りました。残された妻子、少数の家臣はこの地に戻り、戦死した惟冬と一族の霊を供養するために桜の木を植えました。そして、一心に行をおさめたと言われています。

このことから、この木は「一心行の桜」と呼ばれるようになりました。そして今も毎年みごとな花を咲かせ、訪れる人々を魅了しています。

一心行の桜 歴史と現状

一心行の大桜2

一心行の桜は、度重なる台風で幹が裂けたり、枝が折れたりして、現在の形になりました。

樹齢400年以上と言われる樹木の「活力度」は中程度。ですがここ数年、多数の観光客によって根元が踏み固められ、幹が傾いて倒れるおそれが出て来るようになったのです。

そこで木を保存するために、柵を建築、根元付近への立ち入りを禁止しました。それとともに現在「くまもと緑の財団」により養生が行われています

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一心行の大桜の開花・見頃予想

2019年の開花・見頃予想

一心行の大桜は、例年3月下旬~4月上旬が見頃となります。一心行の大桜のある南阿蘇は熊本の平野部よりも数日遅れて開花しますが、昨年(2018年)は開花が3月29日、満開が4月1日と例年よりも早い開花でした。

ちなみに過去5年の開花日・満開宣言日は次の通りです。

年度 開花日 満開宣言日
2018年 3月29日 4月1日
2017年 4月8日 4月13日
2016年 3月31日 4月3日
2015年 3月30日 4月3日
2014年 3月28日 4月2日

2019年の長期予報では、今年の冬はやや高い気温が推移しており暖冬傾向。3月以降の天気にも左右されますが、平年に比べるとやや早めの開花になりそうです。

ただ記録的だった去年ほどには早くならないと思われますので、開花は3月31日(日)頃、見頃は4月3日(水)以降になるのではないでしょうか。

行かれる前には開花状況は確認してからお出かけした方が良さそうですね。3月からの期間限定ですが、次のところで確認できますよ。

サクラ情報テレホンサービス
Tel:0967-67-3321 (問い合わせ期間:3月上旬~4月中旬まで)

一心行の桜の見どころは?

一本桜のりりしい姿

一心行の大桜の見どころは、一本桜のりりしい姿と、ソメイヨシノとは異なるヤマザクラの花です。

桜の花は菜の花と同時期に咲くため、菜の花のじゅうたんの真ん中にたつ巨木に花が咲きそろう姿は、実に見ごたえがありますよ。

□一心行の大桜 熊本県阿蘇郡南阿蘇村

*スライドショーで次々のキレイな桜と菜の花の組み合わせが素敵です。

南阿蘇さくら植木まつり

また、開花期間に合わせて「南阿蘇さくら植木まつり」が開催されます。昨年2018年は3月24日(土)~4月8日(日)に開催されました。2019年も同時期に開催される予定です。

さくら植木まつり期間中は出店もたくさん並びます。過去には、桜コロッケ、阿蘇のあか牛串焼き、阿蘇のあか牛串焼き、山かけそば、山菜おこわなど…地元ならではの食材を使った食べ物もありましたよ。

□くまモン、一心行の大桜はもうすぐ満開!第21回南阿蘇桜さくら植木まつり

*くまモンも毎年、登場してますよ!

ライトアップ!

一心行の大桜では、満開時から3日間のみ19時ころから21時ころまでライトアップされますので、夜桜観賞も楽しめます。

ライトアップの期間もライトアップ時間も短いのは、桜への負担を配慮したため。多くの人々に一心行の大桜を可愛がっていただきたいと言う地元の方々の気持ちを感じますね。

*ライトアップされた、一本桜と菜の花も素敵ですね。

一心行の大桜へのアクセス

基本情報

  • 一心行の大桜の場所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村中松3226-1
  • まつり開催日   :3月下旬頃~4月上旬頃(南阿蘇さくら植木まつり)
  • 開園時間     :8:00~18:00
  • ライトアップ   :満開時から3日間のみ(19時~21時)
  • 問い合わせ    :0967-67-1112(南阿蘇村商工観光課)

電車でのアクセス

南阿蘇鉄道中松駅から徒歩約15分です。

注)現在南阿蘇鉄道は、中松駅~高森駅間のみの運行になっており、立野駅~中松駅間は運休中です

車でのアクセス

  • 九州道熊本ICからは国道57号・325号経由で約1時間
  • 九州道益城熊本空港ICからは約1時間

です。

桜シーズンには臨時駐車場が多数用意され、料金は普通車で500円になります。

なお見頃時期になると、周辺道路は大きく混雑します。平日でも10時を過ぎると混雑するほどなので、なるべく朝一など、早い時間に行かれることをおすすめします。

由来や歴史を知ると名所はより楽しく

一心行の大桜3

本の桜の名木「一心行の大桜」についてご紹介してきました。

名前の由来はもちろんですが、これまでに何度も台風などの被害に遭いながら、今も美しい花で人々を楽しませてくれている一心行の大桜。単に「きれい」だと言う以上の気持ちが、湧き上がってくるのではないでしょうか。

樹齢を重ね、疲れの見えて来た一心行の大桜を守るために、地元の方々は懸命に努力を続けておられます。

そんなことを思いながら、感謝の気持ちで、その美しい姿を楽しむことが出来るといいですね。