近年、日本で昔から使われて来た「おばあちゃんの知恵」的なものに
注目が集まっています。
お掃除などでも、従来使われて来た洗剤ではなく、
重曹やクエン酸が使われるようになるなど、
エコ志向が強まっていますね。
「米ぬか」も、そのうちの一つ。
昔から、お掃除や食器洗いに使われて来た米ぬかですが、
最近では、栄養価や美容の面から評価されるようになっています。
米ぬかに含まれる栄養素や、効果的な利用法など、
米ぬかについてまとめてみました。
米ぬかに含まれる栄養素は?
わたしたちが普段食べている白米は、玄米を精米したものです。
玄米を白米にする過程で出る「皮」の部分が米ぬか。
米ぬかは、重量では玄米のわずか10%に過ぎないですが、
栄養分の大半は、米ぬかに含まれているそうです。
米ぬかに含まれる栄養素には、次のものがあります。
米ぬかだけに含まれる特有成分
◎フェルラ酸
米ぬか特有のポリフェノールの1種で、メラニン生成の抑制、
紫外線吸収機能があるため「美白効果」が期待できます。
酸化防止機能からはアンチエイジング効果が見込めますし
脳にたまるゴミをキレイにしてくれるのでアルツハイマー病の予防、
更に、高血圧予防の効果なども期待されています。
◎γ‐オリザノール
フェルラ酸同様の美白効果、アンチエイジング効果のほか
コレステロールを低下させる働きや
自律神経を整えることによる不定愁訴の改善が期待されています。
その他の栄養素
米ぬかには、他にも以下のような栄養素が含まれています。
・イノシトール:脂肪肝、脂質異常症に効果
・食物繊維:腸内をキレイにし、便秘解消、大腸癌のリスクを下げる
・ビタミンB1:脚気(かっけ)の予防、代謝アップ、肌トラブルの防止
・ビタミンB6:脂肪の燃焼を助ける
・ビタミンE:強力な抗酸化作用によるアンチエイジング効果
・ミネラル(カルシウム、鉄など):皮膚の新陳代謝を促進(美肌効果)
米ぬかの効果的な利用法!
米ぬかに含まれる栄養素には、
「病気予防」「美白・美肌」「アンチエイジング」
などの効果がありますので、
特に美容の点で注目が集まっています。
代表的な使い方としては、
「ぬか袋」による洗顔や、パックなどがありますね。
ぬか袋
さらしなどで作った袋に米ぬかを入れたもの。
洗顔、ボディソープの替わり、入浴剤として使用。
米ぬかパック
米ぬかと小麦粉を3:1くらいの比率で混ぜ合わせ、水を適量加え
好みの硬さにしたら、顔全体になじませて5分ほどおいた後、洗い流します。
※日持ちしないので、毎回作りましょう。
また、米ぬかに含まれる栄養価や食物繊維から食材としても再評価されており
米ぬかで健康的に痩せる「米ぬかダイエット」も注目されています。
米ぬかを食べる場合
米ぬかには独特のニオイがあります。
乾煎りすることで、ニオイが気にならなくなり、保存性も向上します。
米ぬかの炒り方の動画があります。参考にしてください。
○「米ぬか」の炒り方
炒った米ぬかは、ケーキやクッキーに入れるのはもちろん、
カレーやハンバーグなどに混ぜたり、ヨーグルトにいれていただきます。
入れすぎると粉っぽくなるので注意しましょう。
また、昔から使われて来た使い方として、お掃除に使うのは有名ですが
「ぬか袋」は、肩こりにもいいんですよ。
掃除に
ぬか袋、もしくは米ぬかをいれたバケツに雑巾を入れ、
絞ってから拭くとワックス替わりに。
とぎ汁でもOK。台所の油汚れにも。
食器洗いに
米ぬかを入れた洗い桶に食器を浸けておいてから、スポンジで洗います。
ぬかの替わりにとぎ汁でも。
ぬか袋は肩こりにも
ぬかを入れて縫った細長いぬか袋をレンジでチンして肩に載せると
じんわり温まって楽になりますので、肩こりの軽減に効果があります。
ただし、ややニオイが気になるかも…
肥料として
家庭菜園・ベランダ菜園をされているなら肥料としても使えます。
ただし、大量消費は難しいですね。
昔からの知恵でエコな暮らしを
最近では、玄米を購入して自宅で精米機を使って
少しずつ精米する方も増えていますね。
その方が、断然、美味しいのだそうです。
また、健康志向の高まりから、
玄米や「分づき」のご飯を食べるご家庭もありますね。
白米はおいしいですが、栄養価の点では、玄米に分があるようです。
ご自宅で精米される場合には、米ぬかが出ますよね。
そうでなくても、米のとぎ汁は、ぬかと似た効果があります。
市販の洗剤とまったく同じと言うわけには行かなくても、
汚れの少ない食器ならそれで十分。
洗剤を使うよりも経済的で、環境にも優しいですよね。
もちろん、ちょっとだけ手間がかかりますが、
できるだけエコな暮らしを心掛けたいものですね。
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