都、奈良に春を告げる東大寺のお水取り

松明の炎が欄干を駆け巡るのを、テレビでご覧になった方も多いかも知れませんね。

スケールや迫力が印象的な東大寺のお水取りですが、その由来や歴史を知れば、さらに深く感動することと思います。

東大寺のお水取りとは?また2017年の開催日程や見どころ、混雑状況やアクセス情報など、お水取りにまつわることについて、まとめてみました。

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東大寺のお水取りとは?

大寺の「お水取り」は、正式には「修二会(しゅにえ)」と言います。

仏教のお寺で行われる行事です

旧暦の二月は、インドの正月にあたるため、修二会は「仏への供養」とも言われますが他の仏教国には修二会はなく、本当の起源は不明です。

修二会は、薬師寺、法隆寺、長谷寺など、奈良の古寺で行われるものが有名ですが、中でも「お水取り」と呼ばれる東大寺の修二会は、規模が大きく、毎年多くの人が訪れます。

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修二会(しゅにえ)とは

東大寺に限らず、修二会は、「本尊に対する悔過(けか)」の行事として行われます。

悔過(けか)とは、罪の懺悔・告白のこと。

自らが犯した罪や過ちを本尊に対して悔い改めるとともに、人々の幸せを願うのが、修二会なのです。

東大寺の修二会

東大寺の修二会は、正式な名称では「十一面悔過(じゅういちめんけか)」と言い、二月堂の本尊である十一面観世音菩薩の前で、懺悔(さんげ)することです。

8世紀に、天災や疫病、反乱などの困難を取り除き、国家と人々の幸せを願う宗教行事としてはじめられて以来、千二百六十年もの間、一度も途切れることなく続けられている「不退の行法」です

開始以来、平家の焼打ちに遭ったときも、太平洋戦争中や戦後の混乱期にもどんなときにも、修二会は必ず行われてきました。

このことから、むしろ困難な時にこそ、人々の幸せを願い祈ると言う信仰者の強い意志と姿勢を感じますね。

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東大寺のお水取り 開催日程

東大寺の修二会は、

2月20日から月末までの前行(別火)
3月1日から14日までの本行

からなり、約1か月間にわたって様々な行事が行われます。

その中でも、「お水取り」と言われるのは、3月1日から行われる「本行」です。

本行の開催日程は、
2017年3月1日(水) ~ 14日(火)
になります。

本行期間中は、毎日、午後7時の大鐘を合図に「お松明」に点火され、夜遅くまで、世界平和と人々の幸せを祈る行が行われます。

○お松明
1日~11日・13日 19:00~
12日 19:30~
14日 18:30~

東大寺のお水取りの見どころは?

○東大寺でお水取り始まる 「不退の行法」

本行期間中には、5つの行法が行われます。

・過去帳(5日・12日)
・走りの行法(5~7日・12~14日)
・だったん(12~14日)
・お水取り(12日)
・お松明(1日~14日)

その中で、特に有名なのが「お水取り」と「お松明」です。

お松明

お松明は、行を勤める練行衆(れんぎょうしゅう)の道明かりとして灯されます。

期間中は、毎日10本のお松明が出て、二月堂の舞台に1本ずつ上がって行きます。お松明の火の粉を浴びると、「無病息災」にご利益があると言われています。

お松明の時間は、
通常(12日と14日以外)は約20分間
12日の「お水取り」の日は約45分間(入場規制あり)
最終日の14日は約10分間
です。

お水取り

3月12日深夜(13日の午前1時半頃)には、「お水取り」と呼ばれる、観音さまにお供えする「お香水(おこうずい)」を若狭井(わかさい)という井戸から汲み上げる儀式が行われます。

お水取りの行われる12日には、お松明も、特別大きな「籠松明(かごたいまつ)」が、11本出ます。

「お水取り」は、本行でもっとも人気があり、修二会のクライマックスです。

混雑状況は?

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修二会の本行期間中は、毎日お松明が出るのですが、お松明は12日しか見られないと思っている方も多いため、3月12日のお水取りの日は大変混雑します

また、入場規制もあるので、せっかく出かけても見られないこともあります。

また、例年、期間中の土日も大混雑します

ただ、平日の混雑はそれほどではないので、お松明を見たい方は、できるだけ平日に出かけられるのがおすすめです

最終日の14日のお松明は、時間は短いものの、連続して上がって行くのが見どころ。
ただ、13日や14日もとても混みます。

お松明を楽しむには、11日までの平日に行くのが良さそうですね。

東大寺へのアクセスは?

特に、「お水取り」の行われる3月12日は、大混雑で、交通規制・入場規制が実施されます。なるべく公共交通機関を利用しましょう。

公共交通機関

JR・近鉄奈良駅から市内循環バス「大仏殿春日大社前」下車徒歩5分、または近鉄奈良駅から徒歩約20分

○問合せ先:東大寺 TEL:0742-22-5511

地図:

「お水取り」を楽しもう

お水取りに続き、大松明を持った練行衆が内陣をかけまわる、「達陀(だったん)」という妙法があります。

修二会が満行した15日の朝には、「達陀(だったん)」で練行衆がかぶっていた帽子を子どもの頭に被せ、子どもの健やかな成長を願う「達陀帽子いただかせ」が行われ、多くのお子さん連れで賑わいます。

それにしても、修二会は、千二百六十年もの長い間、大仏さまの一部が焼失すると言う非常に困難なときにも、行われたと言うのは、本当に驚きです。

何かを願うときには、「まず、自分自身の過ちを悔い改めてから」と言う点にも深く感じるところがありますね。

「お水取り」が私たちに教えてくれるのは、春の訪れだけではなさそうです。