旅行に行く目的は様々ですが、ここでしか見られないもの、というのはありますよね。それもロマンティックで、非日常的なものなら、尚更見たいと思うもの。
そんなあなたにおすすめなのが、富山で期間限定で見られる、
「ホタルイカの身投げ」
”身投げ”ってビックリしますが、実はとてもロマンチックでもあるんですね。
その「ホタルの身投げ」の時期や見どころ、また「ホタルイカすくい」について紹介します!
ホタルイカの身投げとは?場所はどこ?
言葉だけ聞くとちょっと”ギョ!”としてしまいますが、「ホタルイカの身投げ」とは一体どういうものなのでしょうか?
富山名物「ホタルイカの身投げ」
ホタルイカの主な生息地は、日本海全域と太平洋の一部地域ですが、特に富山県は、「ホタルイカ群遊海面」という、特別天然記念物があるほどです。
その富山湾周辺で毎年見られるのが、「ホタルイカの身投げ」。
特に、富山県東部の滑川市(なめりかわし)付近が、ホタルイカが多く水揚げされてくるところとして有名です。
次世代へつなげる「身投げ」
ホタルイカは、触手の先端に発光機がついており、何かに触れると淡く発光します。その様子が、ホタルのように見えるためこの名前がつきました。
ホタルイカは、産卵の時期を迎えると、大量に海岸へ押し寄せます。やがて力尽きて浜に打ち上げられる様子を「身投げ」と呼ぶのです。
海岸線に延々と、青白い「線」を作るその光景は実に幻想的です。
◯【ホタルイカの身投げ2021】富山湾の神秘が爆沸きしていたw
人間が美しいと思うこの光景の裏では、次世代に命をつなげるリレーが行われているのです。だからこそ、幻想的で美しいのかも知れませんね。
ホタルイカの身投げの時期や時間はいつ頃?
ホタルイカの身投げは、いつ頃見られるのでしょうか。
産卵時期は2月下旬から5月頃
ホタルイカの身投げが見られるのは、毎年2月下旬から5月頃です。普段は深海にいるホタルイカも、この時だけは産卵のために浅瀬に上がってきます。そして、一斉に海岸沿いに向かって泳ぎだすわけです。
ただ、この時期であればいつでも「身投げ」が見られるというものではありません。ホタルイカの身投げが見られるのは、ある条件を満たした時なのです。
新月の夜、身投げが見られる
ホタルイカの身投げが見られるその条件とは、
「新月の夜」
ということです。
これは、地元の方の長年の経験から言われています。
一説には、月の光を頼りに泳ぐホタルイカが、新月で方向を見失いUターンできなくなるから…と言われていますが、他にも様々な理由があるようです。地元の方の経験に優るものはないですね。
「新月の夜」以外にも
- 波が穏やかな日
- 晴天で、海中が綺麗な日
- 深夜から未明にかけての満潮時
が、身投げが見られる条件とも言われています。
ただし、自然の生き物が相手。絶対この時に見られるというわけではありません。もし見られなくても、それもまた自然、という、おおらかな心構えでいる方がきっと楽しいですよ。
新月はいつ?
2024年(令和6年)2月から5月にかけての新月の日程は次の通りです。
- 2月10日 07時59分
- 3月10日 18時01分
- 4月 9日 03時21分
- 5月 8日 12時22分
最近は3月の新月と4月の新月の頃が見頃になることが多く、2024年もシーズン最中である3月~4月あたりが一番の見頃ではないでしょうか。
ホタルイカすくいって?
ホタルイカの身投げを堪能したら、次は身投げをすくいませんか?
食べるならホタルイカの身投げ前
身投げ後のホタルイカですが、浜に打ち上げられて砂まみれです。さらに、産卵で体力を使い果たしてますので、実はあまり美味しくありません。
そこで、浜に打ち上げられる前に網などですくい取り、美味しく頂くのが「ホタルイカすくい」なのです。
ホタルイカすくいには、特別な許可証は不要です。誰でに気軽に楽しむ事ができます。
必要な道具は、10mmほどの網がついたタモ網と、明るめの懐中電灯ぐらいと簡単です。あとは、取れたホタルイカを入れておくための、クーラーバッグと氷が必要ですね。
道具も大切ですが、かなり冷えるので、しっかりとした防寒対策と防水対策も重要です。特に足元は滑りやすいので、実用第一なスニーカーや、ゴム長靴を用意しておきましょう。
取ったホタルイカは生食しないこと
ホタルイカは、内臓等に寄生虫がいる確率が高いイカなんです。寄生虫が体内に入ると、激しい腹痛を起こす場合があるので注意が必要です。
対策としては、
- 内臓をしっかり取り除くこと
- 自分で取ったホタルイカは生で食べない事
の2点です。
出来れば加熱して食べるのがいいですね。生食も可能ですが、するにしても、調理は必ずプロに任せるようにして下さい。
神秘的なホタルイカの身投げを堪能して
青白く、淡く光るホタルイカの身投げは、見る条件もなかなか厳しく、行っても見られない可能性があります。こればかりは、相手が自然ですので、広い心で見に行くようにしたほうが良いでしょう。
もし見られた時は、新しい命のリレーが行われていることを決して忘れず、その景色を目に灼きつけて下さい!
また、これは当然ですが、夜の遅い時間ですから、海辺沿いにお住まいの方に迷惑にならないように、騒がず静かにマナーを守って行動するようにしましょう。
夜の海岸は暗く、滑りやすくなっています。海風で体が冷えないように、防寒対策を行い足元に気をつけて下さいね。
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