西部劇を見たことがあるなら、あのコロコロ転がる植物、すぐに思い浮かぶことでしょう。
「実際あんな植物見たことないけれど、あれは一体何の植物なんだろう?」
そう思ったことはありませんか?
あの不思議な植物は一体何なのか、紹介していきますね。
タンブルウィードの主な生息地は?どんな見た目?
枯れ草や牧草の塊のようなものが、風に吹かれてコロコロ転がっている。
そんな様子を思い浮かべれば、「きっと、ふわふわして軽いのかな?」と思うかもしれません。
でも、 実はとっても固くてとげとげしていて、下手に触ると傷だらけになるくらい、
危険なものなんです。
そんなタンブルウィードは、特定の植物を指しているのではありません。
Tumble(転がる)+weed(草)という単語を合わせた言葉であり、夏の終り頃に、枯れた草が球状になって転がることを表しています。
つまり、タンブルウィードになる植物はたくさんあります。代表的な物でいうと、ヒユ科、ヒガンバナ科、キク科、アブラナ科、ナデシコ科などがあります。
その中で、西部劇に登場する物が、ヒユ科オカヒジキ属のロシアアザミ。
西部劇に出てくるから、アメリカが原産地であるのかと思えば、元々はロシアが原産地。
それが1877年、アメリカで生息していることが発見されました。ロシアからの農作物に混じって入ってきたと言われています。
乾燥に強く、とてつもない繁殖力があるため、今では、アメリカで大量発生し、市民の生活に影響が出るほどとなっています。
コロコロと転がりながら、広範囲に種を落としていき、どんどん生息域を
広げているのです。
コロコロ転がるかわいい植物と言ったイメージとは裏腹に、大きいものだと車1台分ほどにまでなるので、厄介ですよね。
市民の生活を脅かす状況にまでなっている様子を、動画で見てみましょう。
「タンブルウィードが街を襲う!」こちらです。
※1個2個転がっている状況じゃないところが驚きです!
タンブルウィードは西部劇には欠かせない?
西部劇とは、19世紀後半(西部開拓時代である1860年から1890年ころの約30年間)のアメリカ西部を舞台にした時代劇のことです。
ここで、あることに気づきませんか?
さきほど、タンブルウィードがロシアからアメリカ大陸に入ってきて、発見されたのが1877年と言いましたよね?
つまり、この西部開拓時代とタンブルウィードがアメリカで生息域を広げ始めた時期がかぶっているんです。そんなことから、西部劇には欠かせないものとなったのではないでしょうか?
タンブルウィードはただの雑草なのか?
タンブルウィードが市民を襲う動画を見てしまっては、「ただの雑草」とひと言で片付けられないですよね。相当厄介な雑草です。
ここ最近、問題となっているのは、カルフォルニア州で大繁殖しているタンブルウィード。
高さ2メートルまでになることもあり、繁殖スピードも恐ろしく速いようです。
気候条件から繁殖しやすいということもありますが、それだけではありません。
というのは、このタンブルウィードは、ロシア原産のものと、オーストラリア原産のものが掛け合わされて生まれた新種のタンブルウィードだからです。今後も増え続けるだろうということですから、本当に困ったものですよね。
タンブルウィードのある生活
タンブルウィードは日本に生息していないので、なかなか手に入れることは出来ません。
それに、アメリカから持ち帰ったとして?!日本でアメリカのようなタンブルウィードによる被害が出たらたまったものじゃありません。
確かに、コロコロとしていてかわいいので、お部屋のインテリアにしたいという方もいるかもしれませんが、なかなか難しいところ。
インテリアではなくとも、日本では食用として、タンブルウィードの親戚とも言えるオカヒジキがあります。プランター栽培も出来ますから、挑戦してみるのも良いですね。
タンブルウィードの行く末
西部劇でおなじみ、回転枯草=タンブルウィード。
欲しくなるくらい、コロコロと転がる姿がかわいい植物ですが、その反面、大変危険で恐ろしく、大きな被害をもたらしていることがわかりましたね。
アメリカ政府が、タンブルウィードを腐らせるというウイルスを開発しているようです。
そのうち絶滅してしまうのかも・・・?!
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