菓子作りで大変な点に、聞き慣れない用語が登場することがあげられます。特に「タルト」のレシピを見ていると、「パートシュクレ」「フィリング」…といった名前も登場します。

レシピを見ればなんとなく分かりますが、せっかくなら、言葉の意味や作りやすさの違いも理解した上で、タルトづくりしたいですよね。

そこで今回は、

    • フィリングの意味とは?
    • タルトフィリングとは?
    • パートシュクレとは?
    • クレームダマンドとは?

    …について順に紹介していきます。ぜひタルトづくりに役立ててくださいね!

    フィリングの意味は?

    パンや洋菓子の「中身」

    tart
    タルトだけでなく、お菓子を作る時によく見かける言葉に、「フィリング」があります。

    フィリング(Filling)とは料理の材料の一つで、パンや洋菓子の中に詰める「具材」のことを言います。また生地の間に挟んだ具材も、フィリングとなりますね。

    例えば、カレーパンだと、中のカレーが「フィリング」となります。もしイチゴのショートケーキで、スポンジの間に生クリームやいちごが挟まっていたら、これもフィリングとなるんです。

    シュークリームなら中のカスタードクリームが、サンドイッチならパンの間にある具材がフィリングですね。

    なお、フィリングと呼ぶのは洋菓子やパンに対してだけで、和菓子では使いません。おまんじゅうの「あんこ」もフィリングといえますが、用語としては使わないですね。

    ただし同じ「あんこ」を使う「あんぱん」は和菓子ではなく、パンです。そのため、この場合は、中のあんはフィリングの扱いとなります。

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    タルトフィリングとは?

    タルト生地の上に乗せたもの

    tart filling
    他のお菓子やパンでのフィリングは、生地の中に入れる具材のことを指します。一方でタルトでのフィリング(タルトフィリング)は、「生地で作った器の上に盛り付けた具材」のことを言います。

    例えば、
    ・カスタードクリームを乗せたタルトなら、カスタード
    ・いちごのタルトであれば、いちごやクリーム
    ・チョコレートタルトなら、チョコレート

    が、それぞれフィリング(タルトフィリング)となりますね。

    フルーツをフィリングにした場合は、生地を焼いてからフィリングを乗せるので比較的簡単です。

    チーズやチョコレートをフィリングにした場合は、焼いた生地にフィリングを乗せて、もう一度加熱することになります。2回焼くため、加熱の調整が少し難しく、その分上級者向けのレシピとなるんですよ。

    パートシュクレとは?

    しっかりした生地のお皿

    pate sucree
    タルトの魅力といえば、具材(フィリング)が乗ったサクサクのお皿の生地ですよね。このお皿の生地のことを、「パートクシュレ」と言うんです。

    「パートクシュレ」は、薄力粉・砂糖・バター・卵・塩などを混ぜて作られます。バターと砂糖の比率が同じぐらいか、砂糖が多めだとパートクシュレとなるんですね。

    パートシュクレは生地が詰まっていて、硬めの食感が楽しめます。またしっかりしているので、液体のフィリングを入れても、液体が出にくい特徴もありますよ。

    【スイーツレシピ】パート・シュクレ

    *パートシュクレはタルトの味を左右するので、上手に作りたいですね。

    パートシュクレとパートサブレ

    パートシュクレ以外のタルト生地として、「パートサブレ」を使うことがあります。パートサブレの材料はパートシュクレと同じく、薄力粉・砂糖・バター・卵・塩などを使います。

    パートサブレがパートシュクレと違う点は、バターの比率が多いこと。それだけに柔らかくサクサクした焼き上がりとなるんですよ!

    クレームダマンドとは?

    タルトに敷いたアーモンドクリーム

    Crème d‘amande
    タルトを食べた時に、コクのあるクリームが挟まっていたことはありませんか?生クリームともカスタードクリームとも違うコクのあるクリームが、「クレームダマンド」です。

    クレームダマンドの主な材料は、アーモンドを粉末にした「アーモンドプードル」。アーモンドクリームと呼ぶこともありますが、このアーモンドプードルは、クレームダマンドに欠かせない材料なんですよ。

    その他の材料としては、バター・砂糖・卵・薄力粉・ラム酒が使われます。これらの材料を混ぜて寝かせれば、クレームダマンドの完成です。

    【スイーツレシピ】クレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)

    *ひたすら混ぜる工程が続くので、頑張って作りましょう!

    クレームダマンドをタルトで使うときは、たっぷり乗せてからもう一度焼き上げます。そのままでも美味しいですし、フルーツを乗せたタルトも美味しいですよ。

    またナッツやドライフルーツを乗せて焼くと、香ばしさと甘みがプラスされたタルトになりますね。

    美味しいタルトを作ろう!

    タルトはしっかりした生地の上に、フルーツやクリームを乗せたスイーツです。しっかりした生地の食感と、上に乗せた具材の美味しさが魅力的ですよね。

    作るとなると少し大変ですが、タルト生地「パートシュクレ」の焼き加減が上手に作れるカギとなります。焼きあがったら「クレームダマンド」を乗せたり、フルーツなどの「フィリング」を乗せれば美味しいタルトになりますよ。

    自分で作ったタルトの味はまた格別なので、用語をしっかり覚えて、レシピに挑戦してくださいね!