日本ではカレーの付け合せといえば、コリコリした食感とちょっと甘めの味付けの福神漬けが有名です。実はカレーの本場インドでも「アチャール」と呼ばれるカレーの付け合わせがあるんですね。

もし家で作れるなら試してみたいですよね?

そんな「アチャール」とはどんな漬物なのか?玉ねぎを使った基本の作り方や美味しい食べ方についても紹介していきます。ぜひインド料理のレシピの参考にしてくださいね。

アチャールとはどんな食べ物(漬物)?

インドのピクルス

アチャール

アチャール(अचार)は、お酢・油・スパイスなどを混ぜた液に、野菜などの具材を漬け込んだ保存食。漬物の一種ですね。インドで作られていたのが起源と言われていますが、実ははっきりしたところはわかっていません。

西洋の酢漬け「ピクルス」のインド版というと、分かりやすいかも知れません。

「アチャール」という名称の語源は、昔のペルシャ語の「アチャル」だと考えられています。アチャルは「果物や野菜の漬物」という意味があり、ポルトガルに入って「アチャール(achar)」という言葉になりました。

またフィリピンやインドネシアにも、「アチャラ」という漬物があります。日本にも「あちゃら漬(阿茶羅漬)」という、唐辛子入りの甘酢漬けが食べられています。いずれもポルトガル語のアチャール(achar)が名前の由来になっているんですね。

どの国であれ、野菜を美味しく長持ちさせたい気持ちは、万国共通と言えますね。

辛さと酸味がクセになる!

アチャールの味は、酸味と辛味の中に旨味が感じられるものです。保存食という側面もあるため、作り方によってはかなり濃い味付けにもなっています。

辛味はチリペッパーをベースとしているため、辛い物が苦手な方には刺激的かもしれませんね。しかしお酢や油が加わることで、より食べやすくクセになる味に仕上がるんですよ。

アチャールの基本の作り方【たまねぎ編】

玉ねぎを使ったレシピ

アチャールで使う材料は?

アチャールは漬物の一種なので、大抵の野菜で作ることが可能です

にんじん・玉ねぎ・ナス・ししとう・大根・キャベツ…など、いろいろな野菜が使われるんですよ。野菜単品で作ることもあれば、複数の野菜で作ることがある点も、ピクルスに似ていますね。

またアチャールでは野菜以外にも果物を使うこともあります。特にマンゴーのアチャールはインドではおなじみなんですよ。

玉ねぎを使ったアチャールの基本レシピ

アチャールは日本で入手できる材料を使って、手軽に作ることができます。そこで食べやすい「玉ねぎ」を使った、基本のレシピを紹介しますね!

■材料(2~3人前)

    • 玉ねぎ     …1個
    • 塩       …小さじ1/2・小さじ1
    • レモン汁    …大さじ1
    • お酢      …大さじ1
    • チリパウダー  …小さじ1
    • 砂糖      …小さじ1

  • サラダ油    …大さじ2
  • マスタードシード…小さじ1/2
  • チリペッパー(カイエンペッパー)…小さじ1

チリパウダーは赤唐辛子・クミン・オレガノ・パプリカなどを混ぜた、ミックススパイスです。辛さの中に甘みがあり、複雑な味が楽しめます。

チリペッパー(カイエンペッパー)は、赤唐辛子を粉末にしたもの。マスタードシードはマスタードのつぶで、大きめのスーパーで入手が可能ですよ。

■玉ねぎのアチャールの作り方
    1. 玉ねぎは薄切りにします。
    2. 切った玉ねぎを塩小さじ1/2でもんで、15分ほど置きます。
    3. 15分経ったら、水気を軽く絞ります。
    4. レモン汁・お酢・チリパウダー・砂糖・塩小さじ1を加え、混ぜます。

  1. フライパンに油・マスタードシード・チリペッパーを入れて蓋をし、中火で加熱します。
  2. パチパチ!という音がおさまったら火を止め、玉ねぎとよく混ぜます。
  3. 1時間ほど置いて完成。

今回紹介しているレシピは辛めですが、辛いのが苦手な場合は、チリペッパーを抜くとマイルドな辛さに仕上がります。冷蔵庫で保存すれば1週間ほどもちますが、できれば2~3日以内に食べきるのがいいですね。

□玉ねぎとオクラのアチャール

*インドでは、家ごとにアリュールのレシピがあります。この動画のようにクミンシードやニンニク・粒マスタードを使うレシピもあるんですよ。

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アチャールの美味しい食べ方

米とヨーグルトと一緒に

アチャールは福神漬けのように、カレーの付け合わせとして食べると相性抜群です!

インドカレー

またお酒のおつまみにもピッタリで、何種類も作るとパーティーメニューにもなります。

この他のおすすめの食べ方としては、ご飯とヨーグルトとの組み合わせもいいですね。カレーのご飯を少し残し、プレーンヨーグルトを大さじ1程度加えて混ぜます。アチャールと一緒に食べると、酸味・辛味が程よく混ざり合ってとても美味しいですよ!

サンドイッチの具材にも!

ご飯にあう食べ物は、実はパンとの相性も抜群です。水気を切ったアチャールをパンに挟めば、ちょっと変わったサンドイッチの完成です。

アチャールにハムを加えれば、野菜もお肉も一度に取れて子供も喜ぶメニューとなりますよ。

我が家の定番のお惣菜にしても良いかも?

アチャールはインドの保存食で、野菜をスパイスやお酢を混ぜた液体に漬け込んだものです。作り方によっては2年程度保存が可能で、インドでは野菜が少なくなる時期の貴重な栄養源となっていました。

酸味と辛味の複雑な味わいが感じられるアチャールは、カレーの付け合せにぴったり。お漬物のようにご飯と食べても美味しいですし、サンドイッチに挟んでも美味しいんですよ!

どんな野菜でも作ることができるアチャール。ぜひ家で手作りし、定番のお惣菜に加えてみませんか?