本語の難しい点の一つに、同じ音なのに、似た漢字、また似た意味を持つ言葉が複数あることがあげられます。例えば「長年」「永年」もそんな言葉の一つですね。どちらも良く使われますが、この2つの言葉はどう違うのでしょう?

そんな「長年」と「永年」、それぞれの意味や読み方、そして使い分け方について紹介していきます。ぜひ違いを覚えてくださいね。

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長年と永年の違いは?

「長年」の読み方や意味

時間が長い

長年は、「ながねん」または「えいねん」と読む言葉です。

長年の「長い」には、次の意味があります。

  • 物や距離などの端から端までが多いこと。
  • 時間において、始まりから終わりまでの期間が多いこと。

「長い」で表す物事は、始まりと終わりがはっきりしています

例えば「長い髪の毛」といった場合、髪の毛はどこまでも無限には伸びていません。数メートルにも及ぶ髪の毛を持つ人もいますが、あくまで毛先がわかる長さですよね。

同じように「長年」といった場合も、広い範囲で始まりと終わりがわかっている一定区間を表す時に使われます。

長年は「ながねん」?「えいねん」のどっち?

長年には「ながねん」「えいねん」と、2つの読み方があります。

どちらでも同じ意味にはなりますが、「長い」と書いた場合は「ながい」としか読みません。「えい」と読むのは「長年(えいねん)」を使うときだけで、他の場合は「なが」と読むことがほとんど。

ですので、「ながねん」のほうが伝わりやすいですね。

「永年」の読み方や意味

永年は、「えいねん」または「ながねん」と読む言葉で、「永」には次の意味があります。

  • 時間や物事において、いつまでもつづく状態を表す。

「永」のつく他の言葉には、

  • 永遠(遠い未来までずっと続くこと)
  • 永眠(安らかな眠りにつくように死ぬこと。転じて死亡したことを表す)
  • 永久(ある地点からどこまでも続くこと)

…など、ある瞬間からずっと続く時間を表すものが多いですよね?

永年もまた「ある地点から期間を定めずに時間が続くこと」に対して使われます。期間を区切らないでずっと続く点が、「長年」とは違うんですよ

永年は「えいねん」のほうが伝わりやすい

永年も、「えいねん」「ながねん」と2つの読み方があります。

しかし「永」の主な読み方は「えい」で、「なが」は訓読みでの読み方です。そのため「えいねん」と言ったほうが、「永」という漢字を思い浮かべやすいですね

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長年と永年の使い分けはどうする?

期間があるなら「長年」

永年の働きを表彰する

「長年」と「永年」は、時間に区切りがあるかどうかで使い分けるとわかりやすいです。

  • 長年住み続けた土地を離れ、生活をやり直すことにした。
  • 長年酷使を続けた影響で、腕が肩より上に上がらないんだ。

住み続けた土地に関しては、住み始めた時期と住むのをやめた地点がありますよね。また体に関しても人が死ぬまで、あるいは肩が使えなくなるまでの、一定の期間があります。

そのため「永年」ではなく「長年」を使うほうがわかりやすいんですね。

続いてほしいなら「永年」

期間がない事柄や、実際は期限があってもずっと続いてほしい事柄に関しては「永年」を使います。

  • 永年勤務の表彰と、感謝の品が送られた。
  • 当商品は永年保証となっておりますので、万が一の時にも安心ですよ!

会社に長く勤めた時に、一定年数ごとに表彰されることがあります。いつまでも働くことは不可能ですが、会社としては「ずっと最後まで働いてほしい」という思いも含めて「永年」を使っています。

「長年」を使ってもいいですが、その場合は10年・20年…と期間をはっきり表す時に使う傾向がありますね。

  • 長く勤めたことに対しては、「長年(ながねん)の勤務」
  • 評価をして表彰するときなどは、「永年(えいねん)勤務」

と書くとわかりやすいですよ。

商品の保証に関しても、期間を定めない時は「永年」や「永久」が使われることがあります。

ただし形のある商品で、時間の経過に伴い自然に壊れた時は対象外とするなど、条件が書かれていることもあります。

販売元が倒産すると保証そのものが消えることも多いので、正しくは「永年」と言えない可能性も注意したいですね。

長年と永年は、期間で使い分けよう

「長年」と「永年」は一定の期間を表し、読み方も「ながねん」「えいねん」とどちらも同じ呼び方があります。そのことから、迷いやすい言葉ですね。

「長年」は長い期間であり、期間に始まりと終わりがある時に使われます。「永年」は終わりがない時、または終わりがないことを望みたい時に使います。

読み方(呼び方)については、一般的には

  • 長年…ながねん
  • 永年…えいねん

とすると相手に伝わりやすいですね。

迷いそうになったら、期間があるなら「長年」、ないなら「永年」と覚えて使い分けるといいですよ!