鍋

くなると食べたく料理に、おでんや鍋があります。お肉や野菜も美味しいですが、しらたき糸こんにゃくも欠かせません。お鍋にはマロニーを入れる人もいますし、ツルンとした食感ならくずきりも美味しいですよね.。

ところで鍋に使うこれらの食品、どれも似ていますが、どんな違いがあるのでしょうか?

そこで、しらたきと糸こんにゃくの違い、そしてくずきりやマロニーの特徴についても順に紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。

しらたきと糸こんにゃくの違いは?

しらたきと糸こんにゃくの材料は同じ

しらたき(白滝)

実は、しらたき(白滝)と糸こんにゃく(糸蒟蒻)の材料は「こんにゃく芋」で、ほとんど同じ食べ物なんです。

こんにゃく芋を茹でてすりつぶし、凝固剤として炭酸ナトリウムを加えて容器に入れたのが「こんにゃく」です

しらたきは固まる前のこんにゃくを、小さい穴の開いた容器に入れて突き出したものです。竹の水鉄砲で水を突き出すように、といえば分かりやすいですね。しらたきの太さは穴の大きさによって左右されますが、2~3mm程度と細く作られています。

一方の「糸こんにゃく」は、板状に固めたこんにゃくを糸のように細く切っています。太さも7~8mmとやや太く、歯ごたえが楽しめます。

ただし現在の糸こんにゃくは、先に説明した「しらたき」と製造方法の違いはなくなってきています。太さが違うだけなんですね。

糸こんにゃく

しらたきと糸こんにゃくの違いは太さと色

しらたきと糸こんにゃくの違いは、太さと色です。一般的には次のような違いになっています。

食材太さ
しらたき2~3mm(細め)滝のように白い
糸こんにゃく7~8mm(やや太め)白もあれば黒っぽい粒が入ったものもあり

糸こんにゃくの黒い粒は、細かくしたひじきなどを入れて「こんにゃくらしさ」を再現しているんですよ。

かつて、こんにゃく芋からこんにゃくを作る際には、皮が混ざって黒いつぶができてしまいました。現在の技術では皮は混ざらないのですが、黒いつぶが混ざっている方が美味しそうという声もありました。

そのためこんにゃくや糸こんにゃくには、黒っぽいものがあるんですよ。

関東と関西で呼び名が違うだけという場合も

しらたきと糸こんにゃくの違いは、一般的に太さによって分けられます。ですが、中には、太さに関係なく、黒いつぶが混ざっているしらたきもあれば、白い糸こんにゃくもあります。

これは色や太さというよりも、地域による呼び名の違いになっているからです。

伝統的に

  • 関東では、しらたき
  • 関西では、糸こんにゃく

と呼ばれていることが多く、この場合は太さ・色に関係なく、地域によって呼び名が違うだけということになりますね。

しらたきや糸こんにゃくのおすすめの食べ方!

しらたきも糸こんにゃくも、鍋料理・おでん・煮物などに使います。

「しらたき」は一般的に細いので味がしみやすく、すき焼きやおでんに入れるとだし汁の旨味が楽しめます。

「糸こんにゃく」は一般的に太めなので、歯ごたえが楽しめます。ですので、炒め煮にすると存在感があって美味しいですよ。

もちろんすき焼きに糸こんにゃくをいれてもいいですし、炒め煮にしらたきを使っても美味しいです。食感や好みに合わせて、使い分けたいですね。

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くずきりの特徴は?

くずきりは「葛粉」が使われている

くずきり

お鍋にはしらたき、あるいは糸こんにゃくではなく、くずきり(葛切り)を入れるという家庭もあります。くずきりは、黒蜜をかけた和菓子として、食べたことがある人も多いかも知れませんね。

くずきりは「葛(くず)」から取れるデンプン「葛粉」を水にとかして加熱し、板状に固めてから切ったものです。見た目は白く透き通っていて、弾力性のある食感が楽しめます。

スーパーには乾燥したくずきりがあり、水で戻したものがお鍋に使われています。

葛粉は高級食材で、乾燥くずきりは葛粉にデンプンを混ぜた物が多く売られています。和菓子のくずきりでもデンプンを混ぜたものが多く、100%葛粉からできたくずきりはとても貴重なんですよ。

マロニーの特徴は?

マロニーは商品名

マロニーをいれた鍋

お鍋に入れるマロニーは、「マロニー」という会社が作っているデンプンでできた乾燥麺です。マロニーちゃんという名前で良く知られていますね。

マロニーは商品名ですので、他の会社から販売されているものはマロニーとは呼びません。

その「マロニー」の名前の由来は、

  • お鍋に入れても「まろやかに煮える」こと
  • 創業者がシベリア抑留生活をしていたときに一緒に働いていたロシア少女「マロニー」の明るいイメージ

…から名付けられたと言われています。

水で戻すと白くツルンとしつつも、柔らかな食感が楽しめるマロニー。お鍋に入れても美味しいですし、春雨のようにサラダにいれる食べ方もあるんですよ。

しらき、糸こんにゃく、くずきり、マロニーの違い、まとめ

最後に、しらたき・糸こんにゃく・くずきり・マロニ―の特徴と違いを表にして紹介します。

食材特徴
しらたき
  • 細さ2~3mmのこんにゃくで、見た目は白い。
  • こんにゃく芋を煮て潰したものを、穴の開いた容器に入れて突き出して作っていた。
  • 細いので味がしみやすい。
  • 色や太さに関係なく、関東では糸こんにゃくもしらたきと呼ぶことがある
糸こんにゃく
  • 細さ7~8mmのこんにゃくで、白いものや「ひじき」を混ぜて黒い粒をいれたものがある。
  • 板状のこんにゃくを切って作っていたが、現在はしらたきと同じように作られている。
  • 食感がしっかりしていて、鍋や炒め煮に入れると美味しい。
  • 色や太さに関係なく、関西ではしらたきも糸こんにゃくと呼ぶことがある
くずきり
  • 葛粉を水で溶かして加熱したものを容器に入れて固め、細く切ったもの。
  • 弾力性があって食感がよく、黒蜜をかけたり、乾燥して水に戻したものを鍋にれる。
  • 葛粉は高級食材で、市販品は葛粉にデンプンを混ぜたものが多い
マロニー
  • マロニーという会社が製造している、デンプンから作られた乾燥麺。
  • 名前の由来は、鍋に入れるとまろやかに煮えることと、ロシア少女「マロニー」の明るいイメージ。
  • 白く柔らかな食感で、鍋やサラダに使われる。

似ている点と、違う点がある

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やおでんに入れる「しらたき」「糸こんにゃく」は、同じこんにゃく芋から作られています。かつては作り方にも違いがありましたが、現在は太さと色が違うだけで作り方は同じなんです。あるいは太さや色に関わらず、関東と関西で呼び名が違うだけの場合もあります。

同じく鍋に使われる「くずきり」は、デンプンの一種である葛粉から作られています。「マロニー」もデンプンから作られていますが、こちらは商品名なんですよ。

似ている点や違う点があるしらたき・糸こんにゃく・くずきり・マロニー。いずれも美味しい鍋料理に活用したいですね。